☆気象さんBL小説です、ご注意ください




「あの人のかおり」





5





大宮















和也side







最近あの人


余裕がないみたい。







紅白の司会の話がきていることは

風の噂できいていた。





バラエティとか司会やってないもん。

急にふられても戸惑うよね。






あの人なら出来ると信じているけど

無理はさせたくない



つぶれちゃうから






なんかやれないかな....







その時ちょうど
来週の収録の話の打ち合わせがあった。






記念館...
ゲストの人生の中で
大切な品を思い出と共に紹介するコーナー。





俺はそこで司会をしている。







企画書に目を通すと

ゲストにからみやすい芸人さんと
あの人の親友の名前があった。





これだ!








スタッフに頼んだ

頼みに頼み込んだ




そんな急には無理だと言われたけど





少しでもあの人の力になりたくて。










あの人はスタッフに振られて驚いていた


智「え...おれ?ですか...あ..はい」



思ったよりあの人の反応が悪いのか
大野さんに話しかけたスタッフが
ちらちらこっちを見てくる






おれはあの人に見えないように




スタッフにごめんごめんとポーズをとった







スタッフは楽屋から出て行き






あの人は
渡された台本を読んでいた









俺は





ななめまえに座りゲームを取り出すと



ゲーム越しにあの人の様子を見ていた










智「おれ」






急にあの人は口を開いた










そしてこっちをみて








智「やっぱ断ろうかなぁ」



ため息まじりにぼやいた





智「こういうの苦手なんだよなぁ」








知ってる

知ってるよ

だからこそ

やってみようよ









あなたならきっとできる

自信をつけて欲しいんだ











「いやならやめればー?」



ゲームの画面から目を離さずに言った




.....





あの人は




黙った






.....