☆気象さんのBL小説です。ご注意下さい。




RoomkeyⅠの続きです。














大野side



櫻井様にキスをされた瞬間



頭が真っ白になった









突然のことで

どうしていいかわからなかった









俺はいちコンシェルジュで




櫻井様はお客様で




俺は男で




櫻井様も男であって






男と男で.....






地球上って男が多かったんだっけ





余った男は男と結婚するって




法律が出来たんだっけ








いや、もともと男と女って決まってなかったんだっけ










男って.....





なんだっけ







そういえばよく男同士とかきく







俺には無縁だって思ってた







でも櫻井様は何か別で





自分でも自分の気持ちがわからなかった













"グス"







え?








ドアの向こうから

鼻をすする音がする











櫻井様?











立ち上がって

覗き穴を除くけど

暗くて見えない













でも...




きっと


いる...













櫻井様..

泣いてる...?














ふと

転がったワインが目に入った












あ...

俺は部屋の中にすすんだ。













部屋のテーブルには櫻井様の飲みかけのワイン。













新たにグラスを置くと、

ワインを開け注いでいく。













2つのグラスに。

















ワインの瓶を触ると





少し我に帰れた












ドアのところに


戻ると








「櫻井様...」

ドアに向かって呼びかけた


.....









でも

返答はない


















櫻井side



「櫻井様....」



ドアの向こうから声が聞こえた



膝をかかえて頭を下げたまま

動けなかった




恥ずかしかった




このまま
消えてなくなってしまいたかった










少しすると

ドアの下から

1枚の紙ナプキンが出てきた










"ピラ"










'ご用意が完了しました。お待ちしております。'












彼の綺麗な文字が並んでいた












「櫻井様...」

もう一度声が聞こえた

















返事は出来なかった。。
















「ワインは...


開けたてがいちばんですよ。」












ドア越しに彼は言った



















立ち上がってドアに手をかけるけど


勇気が出なかった
















嫌われるんじゃないか

拒否されるんじゃないか



そう思うと


もう耐えられなかった。

















その時...

ドアが開いた











つづく