泣いた。
目がまっかになるくらい。
明日のことなんて何も考えずに。
なんで泣いてるの?
なんでだろう。
私もリラちゃんを知っている人になったから。
原田マハさんの『一分間だけ』を読みました。
主人公の藍さんとその愛犬リラちゃんのおはなし。
ファッション雑誌の編集者の藍さんはリラというゴールデンレトリバーの犬を飼い始めます。
はじめは恋人と一緒にリラの世話をそてたんだけれども、いろいろあって恋人と別れ、
愛犬リラとの大人ひとり、わんちゃん一匹のせいかつをはじめます。
だけど、仕事も忙しかったり生活は大変で、リラなんて…と思っていた矢先に
リラが病気であることがわかってしまい。。。。
藍さんが、リラのことをとても大切にしているのがよくわかって、
というか藍さんががんばってがんばってがんばってるのだってよくわかって、
けど、どうにもうまくいかないし、何とかならないときが何度もあるし、リラにだって八つ当たり
しちゃうし、立派な飼い主ではなかったかもしれない。
けど、藍さんは立派なリラの家族であって、リラもそうであった。
そして、周りにいる人はみんな藍さんにとってもリラにとっても、やさしい人たちだった。
悲しいけど、やさしい。
いいよ、泣いていいよ、ってさらさらと風が流れていく。
リラちゃんは藍さんにたくさんの気持ちをなげます。
ぽん。ぽん。
散歩って楽しいね。
朝って気持ちいいね。
いってらっしゃい。
おかえりなさい。
だいすき、だいすき。
藍さんもちゃんとわかっています。
ただいま。
おやすみ。
おはよう。
いってきます。
おかえり。
あといちにちだけ、いちじかんだけ、一分間だけ
ずっとやさしい気持ちでいたいな。
そんな満月の夜でした。
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