今日は、昨日千秋楽を迎えた英国ロイヤルバレエ団4年ぶりとなる来日公演東京最終日の感想を書きたいと思います。お読みくださる方はきっとバレエがお好きな方と思いますハートそうでない方には退屈かもしれませんが、よろしければお付き合いくださいニコニコ

以前は2年に1度来日していたという英国ロイヤルバレエ団。6月末から昨日にかけて、コロナ禍を経て4年ぶりとなる来日公演が上野の東京文化会館で上演されました。



本当はすべてのキャスト回を観たかったですが、スケジュール的にも予算的にもそれは夢のまた夢のようなお話。娘がファンの高田茜さん、平野亮一さん、世界に誇る日本人プリンシパルお二方主演の「ロミオとジュリエット」を拝見してきました。




ルネサンス期イタリアの2大名門家の抗争を背景にした、その息子と娘であるまだ10代のロミオとジュリエットの、出会いから死までの1週間足らずの物語。

私が好きなシーンは、重厚な音楽に乗せて描かれるキャピュレット家の舞踏会のシーン。
僧ロレンスに見守られ、教会でふたりが密かに結婚し愛を誓い合うシーン。
1幕の終わり、バルコニーでふたりが手を伸ばし合うシーン。
グランパドドゥや軽快に踊る数々のシーンも素敵ですが、それよりも映画のワンシーンのような場面ばかりが目に焼き付いています。

互いの死に絶望する墓室でのラストはもちろん、今回は1幕の終わりでとてもこみ上げるものがあり涙してしまいました。
ジュリエット宅の中庭で初めてお互いの気持ちを確かめ合い一度は離れたふたり。思いが止められずジュリエットのいるバルコニーへ駆け寄るロミオ。亮一さん演じるロミオの息遣いが演技の域を超えていて涙を誘いました。あれは本当にすごかった。
茜さんは可憐な少女ジュリエットそのもの。世界一のジュリエットと個人的には思っています。

本国イギリスの舞台では、ほとんどペアを組まれないおふたりの貴重すぎる共演を観られた上に、心から感動の涙を流せたことは、もはやバレエ鑑賞を越えた体験でした。きっとこれからも忘れられないと思います。

物語が好きなら演劇や映画でも良いのでは?と思われるかもしれませんが、そこはやはりバレエダンサーの日ごろの鍛錬からなる身体表現の素晴らしさが、物語の情景や美しさをより強調し、ドラマ以上に感情移入させてくれると感じます。

次に来日の際はどんな作品を観られるのでしょう。2年後、成長した娘と一緒にまたここへ来て、大切な何かを感じられることを楽しみにしようと思います!!