長い旅をする際に、それぞれにこだわりのテーマを入れるアテクシ。

だから無意味にする旅ではなく、その場その場のテーマを置いて旅しています。


そのときの長いこと旅していたときに、また一つのテーマがあった。


ジブラルタル海峡を横断する。



ジブラルタル海峡、聞いたこともある方は多いでしょう。それではどこにそれがあるのか。


ヨーロッパのスペイン、ポルトガルのあるイベリア半島とアフリカ大陸のモロッコの北端を隔てる海峡で、大西洋と地中海の境に位置している。


言うなれば、世界地図の一番左の方にあるヨーロッパとアフリカ大陸の間なところです。



スペインのアルヘシラスという町とモロッコのタンジェの間はわずか14kmほどであり、肉眼でも確認できる、その海峡です。


地中海から大西洋へ、大西洋から地中海へ向かうには必ず通らなければならない、交通の要所であり、軍事・戦略的要害の地でもあった。


15世紀半ば、スペインは世界の海を掌握して栄えある大航海時代を築いていたが、このジブラルタル海峡は1713年にイギリスに奪われてしまい、それ以後、第二次世界大戦中もイギリス軍はここを通過しようとするドイツ軍を砲撃した。


また、スペインでもユダヤ人迫害があったため、多くのユダヤ人はイギリス領ジブラルタルに移住したり。



と、これまた深い歴史のあるところ故、ニッポン人も聞いたこともあったりするのでしょうが、


(昔、ビートたけしの"風雲たけし城"でジブラルタル海峡っちゅーステージもあって、食い入るように毎週見てたが・・・ 分かる人、同志です)



『そんな深い歴史のあるところ、アテクシも渡りたい!』


ということでモロッコのタンジェからスペインのアルヘシラスへフェリーで移動することに。


モロッコの港町タンジェ。


フェリーチケット売り場が港周りにあるので早くて安いのを探す。

2時間後のチケットを買ってからモロッコで最後の朝ごはんを食べて、フェリー乗り場近くで出国手続きをした。長いこと並ぶとウワサには聞いていたけど、サクサク終わって無事出国。



船に乗り込む。 すでに18キロ近いバックパック、それにでかい手さげバックも持ってカラダが壊れそうだったそれを適当に置いてからデッキへ出る。


すでに海のむこうにはうっすらと大陸が見えている。 


『今日でイスラム国の旅は終わり。これから行くのはキリスト教の国、スペイン』

たった2時間の航海が終われば私は違う大陸に行く。

過去の歴史の中でどれだけの国の人たちがそれぞれの思いを持って渡ろうとしたのか。 その海峡を今渡ろうとしている。


民族が移動した海峡を今、目の前にしていると思うと胸が熱くなる。


船が動きだした。 


ここ最近アジア人を見かけてなかったな。


イスラム国の人たちはホント、心温かい人が多かったな。


料理もおいしかったし。


美しい文化を持っていたな。



数ヶ月の旅を振り返っていた。


2時間後。


船がスペインのアルヘシラスに到着した。 アルヘシラスからEU圏のスペインに入国すると、船のマークが入ったスタンプでなかなかかわいい。


たった2時間の移動なのに、時差は2時間進んでいるのだ。 なんておもしろい!



スペインのアルヘシラスに到着し、外へ出る。



戻ってきた!! 



これが率直な感想だった。 


ああ、やっと緑のある、空間のある、秩序のある、空気のきれいな国に来た!




すごくそう感じた。


バス乗り場に行けばシッカリと時刻表がある。

道を渡ろうとすると車が止まる。 クラクションもない。 水だってアイスだって価格交渉をする必要はない。

バスに乗ればエアコンがつき、 イスも清潔で。 氷入りのジュースだって飲める、


何より、トイレがキレイで、ティッシュを流せるのね・・・。  ああ、今までのアラブな旅とは全然違ったこのラクチンさに感激していた。



そしてなにより、


緑がある。木があり、花が咲いている。


アテクシ、スペインに到着して2日間で感じたことがある。


この太陽、緑、水・・・ これらは人間の心の感情の起伏に大きく影響すると言うこと。



ニッポン人なアテクシは海がある町で育ったからであろうか、小さい頃から海川で遊んでいたからか、


やっぱり水があり、雨が降り、太陽が輝き、そして緑があって花が咲くところでは心の落ち着き方が全然違うということ。


つまりそれらは感動へつながる感情の起伏となり、だからこそ、やっぱりアテクシはこういう国の中で落ち着ける場所を見つけられると思った。


確かにエジプトの砂漠の夜だって、海の見つめながら太陽が昇るのだって、モロッコ、ヨルダン、トルコの遺跡や自然のむこうに落ちる夕日を見てどれだけ感動したか計り知れない。


実際今でも、人生の中でアツく思い出すのはヨルダンとエジプトでの場所である。

だけど、アテクシには生まれ持った四季というものがカラダにしみ付いていて、水のない世界での自分とここにいる自分が全然違うことを身にしみて感じた。


それが自分の感情表現に大きく影響していることを知った、そんな移動となった。



それがわかっただけでも、この移動の価値はあったのだろうなぁ、と今思います。



↓でも砂漠の文化も大好き。きっとそこにも美があるからでしょうね↓


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