コロコロ コロコロ カッコーン! うーん、いい音だ。
パチ、パチ、パチ! 気分もサイコ―!!
ハハハ。 何をしているかわかりますよね。
ボウリングです。
スイカみたいな丸い球をコロコロ転がして日本酒を飲むときのとっくりみたいなものを倒
すゲームです。(真面目にボールとピンと言いなさい!!)
昨日は友人と久しぶりにボウリングを楽しむことが出来ました。
せっかくなので、真剣な試合形式を提案しました。
3ゲーム投げて、その中でいちばん得点の高いゲームで勝敗を決めます。
ヘラヘラして投げてはいけません。
周りの視線を気にしてもいけません。
相手のじゃまをしてもいけません。
レーンを歩いて行って自力でピンを倒してもいけません。
(レーンにはオイルが塗られてあるので靴底についたらそこらじゅうがツルツルしてしまいます。 とても危険なことなので絶対してはいけません)
常にピンを全部倒すことを意識してボールを投げます。
友人「勝った方にコーヒーおごるとか?」 私「いやー、申し訳ないなぁ」と言うと
友人「馬鹿か、いいよ」いいよというのは「お断りだ」のいいよの方です。
意外にそっけないのねっ! 「じゃっ、普通に投げよう」
私の新しいボウリングシューズ、使うのは2度目です。
前回は182点(完全にまぐれなのでしょうけど)をたたき出したシューズです。
今回はひそかに200点越えを狙っています。(もはや身の程を知りません!)
成せば成る! プロは230点くらいの点数を軽々と出します。
プロといっても、私よりも年上のじいさんじゃないか(お前もいずれそうなる!)
プロといっても、若くてきれいな女性だというだけじゃないか!
(それに越したことがないと思う!)
同じ人間が出来ることなのだ! 私に出来ないわけがない!
(完全に自分を見失っています)
私は血走った目でレーンの手前にある目印のターゲットスパットを凝視(ぎょうし)し
ます。
レーンの前方にある小さい三角のマークです。
真ん中から右、2番目だ。
ただ、あそこを狙えばいいだけだ。
ピンは見るな! ただスパットだけを見て投げればいいんだ。
大丈夫だ! ボールは必ずストライクポケットに向かう! 大丈夫だ! 行け!
うぉーーーーーーーーーーーーーーーーっ!(心の中の声です)
私の投げたボールは狙ったスパットの上をみごとに通過してピンへ向かいます。
スピードも出ています。 スピードがあれば、ピンがピンを倒してくれます。
友人いわく「ボールで倒せるピンの数は4本なんだ あとはピンが他のピンを倒してくれ
る」 この友人はプロから教わったことがある人です。
このように教わったそうです。 (ふーん、そうなんだ。)
で、私の投げたボールは・・。
おやっ? レーンの中盤から、なぜかボールは左へ逸れていきます。
ずれていく! あれだけまっすぐ進め!と心の中でボールに言い聞かせたのに
何をやっているんだ!あいつは! 勝手なことを・・。
あれっ? あれっ? ガッコーン オワタ・・。
すべてが終わりました。
10本のピンがカッコーンとか言って全部倒れるはずだったのですが、ボールは溝みたい
なところを転がっています。 ひょひょひょひょ。 ガターというものです。
今年になって3回目のボウリングですが、ガターは2回目です。
ほら、本当にガターでしょ? しかもこの日の第一投目ですよ!
(別にみなさんに笑ってもらいたくてウケ狙いでだしているわけではありませんよ!)
ガター。 G=1投目でボールが溝(ガター)に落ちた時 得点はゼロ。
1本のピンも倒せない時の記号。 悔しい。
もはやぬぐい去ることが出来ない烙印を押された感じです。
スコアに打ち出されたGの文字はここまで冷酷で屈辱的なものだったのですね。
マイシューズを履いている人間が<出すべきものではないものランキング1位>の
ガターを出してしまいました。 (そんなランキングはない!)
これで、もうスコア300はありえません。
きっと200も無理でしょう。
がっくりして席に戻ると友人が「力を入れ過ぎ!」と言い放ちました。
「ハイ」
実は前の晩ユーチューブでプロの投球フォームを見て研究していました。
もちろん女性のプロです。(へへっ)
それにしても きれいなフォームだ。 1つ気が付いたことがありました。
ボールを投げる手前で振り子のように後ろに持ち上がったボールの高さが異常に高いので
す。 バックスイングと言います。
自分の頭よりも15センチ近くまで高く上がっています。
肩の関節はどうなっているんだ! ないのか?(ないわけはないだろ)
これか! この高さがボールにスピードを与えているんだ!
「明日やってみよう!」 結果がガターでした。 ハハ。
私の場合、ボールのコントロールが出来ていません。
ボールがまっすぐに進むこともありますが、たいていは左にそれていきます。
私はボウリング場のハウスボール(備え付けのボール)を使うので曲げることは考えずに
ひたすらストレートを意識して投げています。
ボールを持つ時に支える人差し指と小指の間隔でコントロール出来ないかとかいろいろ試
しているのですが、定まりません。 練習が足りませんな。
思い通りにボールは転がりません。
スペアもとれません。
200なんて数字には近づけません。
100を越えるのがやっとです。
夢の200越え! これには相当 大きなカベがあるなぁと現実を嚙み締めていました。
隣のレーンではひとりの男性がガンガン投げていました。
投げる腕には青いリストサポート(手首がボールの重さに負けないで曲がらないよう固定
する補助器具)をつけています。
一般の人はこのようなものはつけません。
もちろん使っているボールもマイボールでした。
マイボールはボールの中にウエイトブロックが入っているために曲がりやすい構造になっ
ています。
ストライクを連発させています。 すごいな。
相当投げ込んでいる方ですね。
立派な中年男性ですが、髪が茶色です。 遊び人か?
その方がストライクを出した時に私が拍手をしたら、うれしそうに照れていました。
ボールに付いた油をふき取っている時に声をかけてみました。
「きれいにボールが曲がりますね」「いやーっ、たいした事ないよ」自分のテーピングをし
た指を差し出して「指の入る深さをこのくらいに調節してあるんだよ」と説明してくれま
した。
要は浅く調整してあるという事のようでした。
へぇー、そんな調節もするものなんだ。
マイポールのことはあまり知識がありません。
その方が帰り際、私たちに挨拶してくれました。
そして、私にアドバイスをしてくれたのです。
「投げる時の手の平は真っ直ぐではなくて握手の形になるようにするといいよ」
「握手ですか?」「うん、こういう感じで」「はぁ、」「10レーンで投げてるのはプロだけ
どわかりやすいよ」見てみると確かに投げ終わった直後の手の形は握手の時の形になって
いました。
私の場合、ボールをリリースした時の手の平はピンの方を向いています。
そうだったのか・・。
家に帰ってからボウリング入門の本を見てみるとちゃんと書かれてありました。
(もっとしっかり読みなさい!)
教本ではストレートのボールを投げる時も、フックさせる時もボールをリリースした直
後は手の形が握手のようになっています。
ピンに対してどの方向に親指を向けてボールを投げるかによってボールが曲がったり、ス
トレートになるかが決まってくるようです。
私に教えてくれた投げ方はボールのリリースの基本でした。
これを習得出来れば、「ストレートボール」も「フックボール」も投げられるようになるは
ずです。
ちなみに「フックボール」を投げられればストライクを出せる確率はぐんと上がります。
縦回転のボールで直線的にピンに当たるより、横回転のボールでピンの1番と3番に斜めに深く食い込んでいった方がピンが将棋倒しの状態を作り出しやすいのです。
ふふふ、そうだったのか。
ちなみにプロはほとんどがフックボールを投げています。
でも、ハウスボールでも曲がるのでしょうかね?
今まで試したことはなかったです。
今度やってみます。
その男性は私が投げるのを1回見届けてから「はじめは慣れないと思うけど練習してみ」
と言い残し帰ってしまいました。
もうちょっと見ていてほしかったです。
「もっと、居てくれ」とも言えないので頭を下げてお別れをしました。
今日の結果は3ゲーム投げてアベレージが118でした。
最高スコアは127 情けないです。
友人「なにが200だ! アホか!」 私「ですよねぇー」
友人は厳しい言葉を言い残しサッサと帰っていきました。
なんてこったい。
投げれば投げる程、自分の成績が悪くなるような気がします。
けれども、投げなければ上達する可能性も消えます。
家にレーンがあればなぁ・・。 (それが結論か!)
頻繁には行けませんが、練習は続けます。
いつか200越えのスコアをみなさんにお披露目したいです。
気長に待っていてくださいね。 (無理かも・・しれませんけど)
最後まで読んでいただき ありがとうございました。