以前に死産、新生児死亡を経験した妊婦さんの出産は、いつもながら非常に神経を使います。最近、続いていました。妊婦さんでは無いのですが、先日、外来で診察室に入ってくるなりぽろぽろ泣かれました。このかたは、被災地で産まれて数ヶ月のお子さんを流されました。自分と夫は無事でした。内陸に転居されました。婦人科疾患のため、数ヶ月ごとにずっと私の外来に通っていました。涙の理由は、3年が過ぎて、夫からも、親族からも、次のお子さんを考えようといわれるのがつらくてつらくて、,というのです。世間では、3.11に無事産まれてくれた赤ちゃんを次への希望に、といった明るくしよう!的な話題に流れています。でも、3年たって、まだ、というか、なお、というか、心の傷が先鋭化してきている方が多く感じます。陸前高田、大船渡からわざわざ二戸まで年に1度の術後フォローを兼ねた婦人健診に来てくれる方が数名いらっしゃいますが、その方々も、私の顔を見るなり、ぽろぽろ涙をこぼすことが多いです。こうした方々を、精神科やストレスクリニックに行きなさい、とは、とても言えないのです。しばらく、背中をさすってあげるしか無いです。言葉のかけようも無く。子どもを亡くされた方にもこうした方にもうまい対処法など見つけることができずにいます。せめて、その場では背中をさすってあげて、自分が泣かないようにするくらいです。時間が解決するよ、とは、人には言いますが、自分自身、うまくいきません。3年が過ぎてもどうにももやもやが晴れず、毎晩深酒になってしまっています。写真は被災当時の一本松です。あのときは,前を向こう、としか言えなかった。今は、,,なんと声をかけてあげればいいのか、,,明るい話で無くてすみません。当時の一本松
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岩手県における女性および小学校高学年・中学生の支援についての依頼

この度の東日本大震災では皆様におかれましても大変な事態になり、毎日ご苦労成されていると存じます。おかげをもちまして、当地域での診療の方は復旧しつつありますが、急性期が過ぎ、長期的支援の必要性が増している現在、女性用下着、小学校中・高学年・中学生の一息つくための用具、本などの不足が明らかとなってきております。さらに運動場が仮設住宅の用地になり、がれきの砂塵がひどく体育の時間の確保ですら困窮しているのが実情です。こうした状況はなかなか個別的対応が難しく、有志による活動のほうが現場での細かなニーズに対応可能と考えました。
以上より、岩手県立二戸病院、岩手県二戸市医師会のご協力をいただき、「カシオペア女性と若者を支援する会」を結成し、岩手県立二戸病院産婦人科 秋元義弘を責任者として、被災地、避難所、学校への支援を企画しております。具体的には、妊婦さん、授乳婦さん用の衣類、女性用下着のうち、ブラジャー、あるいはカップついキャミソール、そして、子どもたちが一息付けるときに楽しめる、漫画、冒険小説、推理小説、青春小説、アイドル雑誌などを募集し、全国からの志をいただける方々からの物資を、岩手県立二戸病院にてそれらを集配、ニーズを踏まえ、必要とされる方へ直送できるルートを整えております。
また、本件募集に関して、わたしたちは日常診療で岩手県二戸市を離れることができません。事務処理などの時間をとることすらままなりません。
そこで、わたしたちの朋友で大阪胎児心臓病研究会幹事・「臨時快速・レスキューひたち号」運行隊長・奈良県立医科大学第一解剖学教室(医学博士・産科婦人科専門医)の長沼孝至先生に事務代理をお願いすることといたしました。同先生はすでに震災11目に「臨時快速・レスキューひたち81号」を運行し5トンの周産期関係物資を茨城県に、震災26日目に「臨時快速・レスキューひたち83号(相馬・南相馬ピストン輸送・委託運行中)」で南相馬市の支援枯渇に対して食糧などの支援で迅速な対応をされております。今回も物資が集まり次第、「臨時快速・レスキューひたち85号(岩手県二戸・三陸方面行き)」の運行も快諾いただいております。
なにとぞ事情をご賢察の上、全国の有志の皆様におかれましてはご協力をよろしくお願いします。
詳細につきましては長沼孝至先生より告知いたしますのでよろしくお願いします。
なんといえばいいのか、、でも、めげないで、岩手県は子どもを産みやすく、子育てしやすい県ですよ、と胸を張っていえるようにするべく、頑張る、というしかないかな(= =;)

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『妊娠に対する国際意識調査 「子供持つ欲求」日本最下位
産経新聞 2月15日(火)7時58分配信

妊娠を希望しているものの「充実した人生には子供が必要」と考える日本人カップルの割合が、世界18カ国中最下位という調査結果がある。調査リーダーの英国カーディフ大学のジャッキー・ボイバン教授(心理学)が9日、東京都内で調査結果を報告し、「日本の出生率向上には子供を持つ欲求を高め、妊娠と不妊に関する知識を向上させる必要性がある」と強調した。(村島有紀)

◆低い心の準備

妊娠を希望しているカップルを対象にした意識調査「スターティング・ファミリーズ」で、カーディフ大学と製薬会社「メルクセローノ」(スイス)が共同で実施、昨年の欧州ヒト生殖学会で発表した。妊娠に対する大規模な国別意識調査は過去に例がないという。

調査は18カ国1万45人(男性17%、女性83%)がインターネットなどを通じて回答。日本からはリサーチ会社などを通じて481人が答えた。全回答者の平均年齢は31・8歳で、パートナーとの平均交際期間は5・9年。全体の6割が不妊治療を受けていた。

その結果、日本は「親になることによって確保される社会的地位」を強く意識して妊娠したいと考える割合が18カ国中、インド、中国に次いで3位と高い。しかし、「親になるための心の準備」「子供を持ちたいという欲求」「人生の目標を達成するうえでの子供を持つことへの重要性」の項目のすべてで最下位だった。

不妊治療に対する国による意識の違いも明らかになった。「不妊をパートナー、家族、友人に相談できるか」については、ポルトガル、ニュージーランドが高く、日本は最下位。「治療に対する積極性」についても、メキシコ、デンマーク、ブラジルの順で高く、日本は最下位だった。

◆大きい負担?

不妊症全般についての知識レベルもトルコや中国と同様に低く、「女性の肥満が妊娠の可能性を下げる場合がある」ことを知っていたのは20・5%(全体37・8%)だった。

ボイバン教授は「多くの国で男性も女性も子供を持ちたいと強く望んでいるが、日本ではそうではない。他国と比較して、子供を持ちたいかどうかを決めるために体力を重要視しているポイントが高く、子育ての負担が大きいのかもしれない」と分析。そのうえで出生率の向上について、「過去15年間の傾向をみると、政府の政策が有効に働いたとは思えない。例えば、長時間労働や親の責任といった負担を軽くし、子供を持つ欲求を高め、妊娠と不妊に関する知識を向上させる必要性がある」と指摘した。

■35歳以降は妊娠力低下

晩婚化などで不妊に悩むカップルは10組に1組といわれる。今回の調査結果について、山王病院リプロダクションセンター長(東京都港区)で、国際医療福祉大大学院の藤原敏博教授は「子供を持つ欲求がこれほど他の国と比べて低いとは思わなかった。妊娠への関心の低さが不妊治療への消極的な態度を生んでいるのではないか」と指摘する。

一方で医療機関側にも問題がある。藤原教授によると、妊娠を望んでも治療方針は各医療機関によってまちまちで、体外受精の成功率といった治療成果の公表の仕方にも統一性がない。インターネット上ではさまざまな情報が氾濫し、自分に合った医療機関を選びにくいという問題点もある。

昨年7月に都内で開催された、働く女性を対象とした「妊娠・出産セミナー」の参加者246人へのアンケートでも、「妊娠に関して問題」と思うことのトップは「どこの病院・クリニックに行けばいいのか十分な情報がない」(54.5%)だった。

藤原教授は「35歳をターニングポイントに妊娠の可能性は急激に下がる。不妊治療は正確な診断から始まる。医療機関に対する情報を広め、信頼を醸成することから始めなければ」と話している。』

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知識がない、のと、ある程度のトシにならないと子どもが欲しいと言えない環境もあるかもしれません。今の日本では、金銭的に安定しないと、とても子どもなんて、ということになります。女性がそのくらいの余裕のある感覚を持てるのは、35才以降であることも決して珍しくありません。実際、当院外来にも40才を過ぎてから、「結婚して1年たつんだけど妊娠しませんが、調べてもらえますか?」と『普通の感じ』で受診する人が明らかに増えてきました。『極めて厳しいですよ』などといおうものなら、『何とか大臣だって、レスラーだって、、』と始まります。あの方々がどれほどの時間とお金を費やしたか、全く知らないようです。あの人ができたなら私だって、という理屈です。子どもを産むなら若いうち!ということと、みんなに祝福されて、自分でも欲しくて、社会的にもそれが十分可能で、という社会は今の日本ではかなり難しいカタチですね。岩手県はそうありたい、と思って活動しているわけですが、さて、、。