前記事にプロローグあります。
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2000.02.18
「チャンミン君、お誕生日おめでとう。今年も良い年になるといいわね。」
今日、僕は12歳になったけれど。
僕は格段喜んでいた訳でもないし、
今年が良い年になるといいなあなんて、
思うこともなかった。
4歳のとき、僕は目が見えなくなった。
お母さんに聞けば、
特発性視神経炎という病気で、
なんの前触れもなく僕の目は見えなくなったという。
正直目が見えないということは生きた心地がしない。
一人行動はできないし、
もちろん本を読むことも、
テレビを見て笑うことも、
自分の容姿も分からない。
一度自分の顔がどんななのか気になって、お母さんに聞けば、
目が大きくて、睫毛が長くて、
鼻が少し丸くて、かわいい顔をしてるわよ。
と言っていた。
まだ小さかった僕は素直にそれを喜んだけれど。
今は何も思わなくて。
「お兄ちゃん‼︎ユナからプレゼント‼︎」
妹のユナが、弾んだ声でそう言う。
「ネックレスって言ってね、お兄ちゃんの首にかけるだけでかっこよくなるんだよ。」
ストーブで暖かくなっている部屋にユナの声が響いた気がした。
さすがに僕もネックレスというものがどんなものなのか知っていたけれど、そこを特に突っ込むこともなかったから、何も言わなかった。
「ありがとう。ねえ、僕の首にかけてみて。」
僕が中腰になると、
後ろにユナが回る気配がして、
ひんやりとしたものが僕の首に触れた。
それは僕の冷たい心を、暖かく溶かしていった。
「これ、お星様の形。」
僕が首に掛かったネックレスをぎゅっと握ると、
ギザギザしていて。
星ってこんな形だっけ。
空にこんなものが浮かんでるの?
そう思うと、僕はすごく幼稚なことを考えてるなと思ったけれど。
見てみたい。
と思った。
叶うならば見てみたいと。
「僕、星、見てみたいよ。」
我儘でもないような我儘を言うと、お母さんも久しぶりで嬉しかったのか、
息を飲むような気配がした。
「ネックレスが叶えてくれるよ。
お兄ちゃんが星を見れるようにって。」
それはあまりにも非現実的すぎて、
信じ難かったけれど、
なぜか僕は信じたいとそう思ったから。
叶う日がくるならば。
僕はいつか星を見れるだろう。
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今回ユノの登場ありませんでした、、、
2話はユノさん出させます笑
少しずつ修復していきますので‼︎
では、以上モトハルでした~