生活習慣病は
癌と違って
すぐに悪いことが
起きるわけじゃない
10年
20年かけて
血管が
ぼろぼろになります
外来では
検査結果を聞く
患者さんの心境は
まるでテスト結果を
怖い先生から告げられる
生徒のように
気持ちはブルーになります
通常であれば
診察室に入る前に
先生は検査結果を知っていて
部屋に入ってきたら
すぐに結果を説明し
それから治療の話
患者の食事や運動の話を
聞く流れになります
悪い検査結果だったら
そのあとの生活の話は
すべて悪い行いとしてとられます
いい結果であれば
よかったねだけで
普段取り組んだことの話まで及びません
そうならないように
以下のような工夫が
たいせつです
検査結果は
患者さんと一緒に見るようにして
先に結果を見ないようにする
そうすることで
検査結果と言う色眼鏡で
患者さんを見ないようにする
診察室に入ってきたら
まず前回の診察から
今回受診するまでの間に
取り組んできた食事の話、運動の話を聞き
それについての頑張りを
みとめ
ねぎらい
ほめます
そのあと
一緒に検査結果を見て
この1か月の生活の
答え合わせをします
たとえ悪い結果が出ても
それは生活習慣以外のためかもしれないし(例えば他の病気が出てきた)
生活の乱れがあったとしてもその前に取り組めたところを聞いているので
その話を元に、これからどうしていこうか
前向きに話せる
もしよい結果であれば
これまでやってきたことが
結果に出たと
大喜びできます
一回の診察の中でも
どの話題をどんな順番で話すかによって
診察の雰囲気
患者さんの気持ちは
ガラッと変わります
なるべく前向きに楽しんで
生活できるように
病気に取り組めるように
工夫しています