拒食症を治療するときの姿勢
摂食障害の治療に
携わって長い間、
「患者さんを治そう、
みんな絶対に治そう」
と思っていました。
患者さんたちは、
皆さん困って、
病院に来ていて、
(連れて来られた人もいましたが、
やっぱり困っていました)
何とかしたいという気持ちは
もっていました。
今思うと、
僕の方に
力が入り過ぎて、
強引過ぎました。
無理に
「治そう」として、
患者さんとぶつかる
ときがありました。
今は、
治すか、
治さないか、
治したいか、
治したくないか、
自分を変えるとしたら
どこを変えるか、
いつから
治療を始めるか、
どんな治療をしたいか、
どんな治療があるか、
どれくらい時間がかかるか、
なるべく、
ありとあらゆる話をします。
その人のことも、
いろいろ聞かせてもらって、
どんな治療が合いそうか
考えて、話し合います。
そうして、
ぼくも、
患者さんも、
一緒に来た人たちも、
話し合った分だけ、
楽に治療を
すすめることができます。
それでも、
治療は大変ですが、
納得尽くですから、
がんばれます。