過食嘔吐の激しさと戦争体験
昔、摂食障害治療の草分けの精神科の先生の外来を陪席していた時のことです。
その先生がお昼ご飯を食べながら、
患者さんたちが、あのような激しい過食嘔吐をするのは、もしかしたら、今の時代に身体に、ガツンとくるような体験が欠けているからかなあとおっしゃいました。
その先生は、第ニ次世界大戦の時の学生の訓練の体験を引き合いに出して、言っておられました。
その後患者さん達から過食嘔吐の体験の話を聴くと、
もう何もできなくなってクタクタになるまで、過食→嘔吐をするのだけれど、また翌日になると、そわそわ落ち着かなくなってきて、したくもないのにしてしまう、と。
頭が、真っ白になるような、そして体を貫き通すような、体験って何かなって思います。
一つは、
クタクタになるまで、体を動かす仕事かなと思います。
あとは、スポーツ。
音楽の演奏とか、ダンス。
そんな人には、何かそういう体験が、あるといいのかなと思います。