金八峠は紋別郡遠軽町・紋別市との間のどいう道道305号線の峠です。

 

以前はつづら折りの砂利道でしたが、今は長大トンネルで抜けています。2014年に旧道を歩いたことがありますが、今回はトンネルを車で抜けました。

 

この峠を越えた北には、往時東洋一の金山と称された鴻之舞鉱山がありました。この峠はこの鉱山ん外界を結ぶさうたんルートとして建設されたのです。

その名には以下のようなエピソードがあるようです

金八峠

開山当時、この峠は体を隠すほどの大きな熊笹が生い茂る道なき道でした。また、そんな道をさらに熊よけの笛を吹きながら、ふところにピストルを入れ持ち歩くという状態が続いていました。

 

大正末年、名寄線の開通とともに流れは紋別経由となっていましたが、旭川・野付牛間の石北線施設工事が進行し鴻之舞からこの鉄道本線に通じる交通路が整備されることとなった昭和2年、鴻之舞鉱山からの路線選定をめぐり、遠軽と丸瀬布がしのぎを削り合いました。道庁からは調査官が数度にわたって現地へ派遣され、丸瀬布に通じる路線を選ぶべきか、それとも遠軽に出る道を選ぶべきかと検討されました。
道路ができればその地域の産業・開発が促進され、将来の町の発展にも大きく関わるということで、丸瀬布側では期成会を設け、道路誘致の猛運動を展開しました。

 

ここで登場するのが、丸瀬布の東町(後に遠軽町)にあった料亭「美濃家」の“金八”という芸者です。日頃、ひいきになっている方々の依頼でもあり、また、自分の住む町の死活問題につながるということで、調査に来たお客さんと聞けば、あらゆる努力をはらい、下にもおかぬもてなしであったことは想像に難くなく、かくして金八姐さんの努力が実を結び(?)道路は丸瀬布につくことになりました。

 

昭和6年12月、この鴻之舞、丸瀬布間道路の竣工日当日、官民一同が峠にさしかかって休息した時、この峠の名前をつけようということになった際、誰ということなく、この道路開通の蔭の力になって長い間働いてくれた金八の名を忘れぬために“金八峠”とその名をつけることになったと言われています。また、金八という言葉には末広がりや金が開くという意味で縁起がよいとされています。

 


自転車で走った

金八トンネル丸瀬布口(A

金八峠旧道丸瀬布口(B

金八トンネル紋別口(C) 旧道紋別口(D)は見落とした。
 

 

金八峠の紋別側にはかつて東洋一の金山と言われた鴻之舞鉱山がありました。全盛期はこの山間に2万人弱の人口を擁したということですが、今は無人となっています。

しかし、いくつかの以降が残っています。

20年前には自由に入ることができたのですが、今は立ち入り禁止となっており、坑道跡などを見ることはできません。

 

 

 

鴻之舞鉱山記念碑

鴻紋軌道(鉱山軌道)のホッパー跡か?

大煙突の撤去作業中

多くは立ち入り禁止

 

何かの遺構

沈殿池

 

鴻紋軌道の橋梁跡か?現在は水路橋(排水用)

 

 

古い話をむせ返すことになるかもしれませんが、今年の高校野球の決勝戦は、京都国際髙が関東一髙を破り優勝したとのことです。私は見ていなかったのですが、延長タイブレークの末の決着だったということです。

 

 

しかし、決勝戦でもタイブレークありなんですかね?

 

高校野球のタイブレークは、あくまで次のラウンドに進むためのルールにはないやむなき必要悪の手段ですよね。

 

ところが、決勝戦はもう次の段階はない。それならタイブレークは必要ないのではないか?通常の延長戦をやるのがスジではないでしょうか?

 

野球のルールでは、9回裏表終了時で同点の場合には決着がつくまで裏表回を続けることになっており、アメリカ大リーグではその通りに行われています。やむなく中途終了になった場合は、後日回を続けて行っています。

 

高野連は2000年からは延長15回までに制限、それを超えた場合は後日(翌日)再試合というルールに変更されました(それ以前は18回)。それにのっとって、2006年夏の決勝の早実vs駒大苫小牧は延長15回1-1で再試合(早実優勝)となったわけですが、さすがに翌日またフルタイムの試合を行うのは、健康上も負担が大きすぎます(斎藤佑樹は計24回一人で投げ切って勝者となったが、そのため肩を壊してプロでは成功しなかった?)。

 

だから、決勝戦に限っては延長15回までやってそれでも決着がつかなければ延長タイブレークというのいかがでしょうか?

 

 

タイブレークというのは勝者を決める最後の手段と考えるべきではないでしょうか?

サッカーワールドカップ決勝戦においてもPK戦が行われるますが、それは90分の戦いの後、30分の延長線を行い、それでも決着がつかなかった末の必要悪です。

 

ちなみに、冬の高校サッカーでは、決勝までは同点の場合は延長なしの即PK戦。決勝のみ延長PK戦と使い分けています。

昨日の高校野球の早実大社

 

もう試合は終わっているかと思ってテレビをつけたら、これから同点延長タイブレークに突入するという。

 

このタイブレーク戦なかなか見ごたえがありました。

 

高校野球のタイブレーク、実は初めて見たのだが、打順前のランナー二人を置いてノーアウト1,2塁で開始されるんですね。このルールも初めて知った。

延長が長々と続くと、夏の場合は選手の健康にもよくないし、試合の進行や場合によっては日程にも影響する。

また、高校野球はトーナメント戦なので勝敗を決めなければならないという。一種の必要悪でもあるわけで、サッカーのPK戦にも似たようなもの。

 

「ノーアウト1,2塁塁なら絶対に点が入るだろう」と素人は思うわけです。高校野球なら常識的に送りバントです。

 

10回表、先行は早実、優勝候補の一角です。ところが大社の堅守で無得点。

10回裏、今度は大社絶好のサヨナラのチャンス。しかし、早実の堅守で無得点。

 

11回表、それまで知らなかったのだが、ノーアウト1,2塁開始が延々と続くのですね。しかし、ここも大社の堅守で早実無得点。

11回裏、ノーアウト1,2。ここで大社奇襲を仕掛ける。これまで予選を含めて一度も打席に立っていない選手(左打者)を代打に送る。その彼が3涙腺にきわどいバント。見送ればファウルになったかもしれないその打球を早実3塁手が拾って一塁に送るもセーフでノーアウト満塁。一転大社サヨナラのチャンス。ここで次打者、エースの馬庭君がピッチャーの股間を抜く中前打でサヨナラ勝ち。

 

 

 

 

初めて見るタイブレークは実に見ごたえがありました。それにしても両チームの守備は素晴らしかった。早実にはちょっと運がなかったか?

運が作用する点は、サッカーのPK戦に似ているか?守備側は投手・野手ともPK戦のGKと同じくらい緊張するでしょうね。

 

(追伸)

前回書き忘れましたが、大社高校は普通科だけでなく、スポーツ学科もあるということです。

早実、大社(前身の杵築中学)ともに第一回から予選に参加しているという伝統校同士の戦いでもありました。(8月18日)