前書き
私の場合に限るかも知れないが

誕生日のお祝いって

誕生日より早かろうと、
誕生日を過ぎてようと、

私にとって大切なのは
私という人間を、知ってくれた上で
心から、おめでとう‼と、
お祝いしよう‼と、

想ってくれる人から
言ってもらえて、
してもらえることである。

ベルベルベルベルベルベルベルベルベルベルベル




いつから計画されていたのか

全くわからない。



最近の私は

一年中 が サプライズ

のように感じている。



この日も、二人だけだと思っていた。

他には誰もいないと。



まったく疑わなかった。



「ねーね、

どこでも好きなところに座って。

今夜は、ねーねの為だけの

吉秀さんやから」



吉秀さんは
私が大好きなお店だ。
数少ないお気に入りの
割烹料理やさん。




カウンターの向こうで

「はい。お好きなお席に」

と、頷き

微笑みを向けてくれている大将。

凛さんも微笑んでいる。




キラキラキラキラキラキラ吉秀さんに二人だけ?びっくり
うそやろ?
まったく‼
この人がやることには
いつもいつも、驚かされる。
ホントに貸し切りびっくり
スゴいことをやってくれるな。
凛さんはキラキラキラキラキラキラ


んと・・・じゃぁ
お言葉に甘えて・・・と
真ん中の席を選ばせてもらった。




それが・・・だ。

席に着いた途端

奥の方から


「HAPPY BIRTHDAY!!」




大きな拍手と共に

5人の優しい笑顔が揃った。





香川県豊島の女将
りょうこちゃん




幸せの定義は人それぞれだと思う。

ただその中でも

友人達からの純粋な愛で

心が有り得ないくらい満たされる

と云う感覚に

遭遇できる人って

どのくらいいるのだろう。

まさにあの夜、

私がその当事者になった。





今回の、このサプライズ計画は
こうして始まったそうだ。


凛さんが仲間に声を掛け、
「何がなんでも集まって。」と
グループラインが作成された。

私に絶対に悟られないように、と
何日間にも渡って、
念入りに、事細かく。


グループラインが作成された日から

全員が一斉に動き出す。



まずは・・・

仕事のスケジュール調整。

仲間には県外の人もいる。

島で飲食店をしている子。
院を開業している子。
会社員営業職の子。
企業管理職の子。
そして・・・凛さん。



全員が、日々忙しくしている。


休暇を取るのも大変なのに
全員が一斉に日を合わせるとなると
更に難しさは増す。


皆の都合が合った日に
お店を貸し切れるとも限らない。


それでも、万事段取りして
船、電車を乗り継ぎ
吉秀さんの片隅で
息をひそめて待ってくれていた。




驚きすぎて、

声も出せない私を見つめる

全員の温かい眼差しおねがい








皆の温かい想いに
足が震え、涙が止まらなかった。





吉秀さん季節のコース
例えば、同じ食材でも一品一品、
全ての調理工程が違う。
食べる人を飽きさせない。







今思えば、思い当たる節もある。
しかし、凛さんのこと。
私が感づくような準備を
するはずがなく照れ



まさにそう。その通り



全く・・・
見事なまでに気付いていなかった。




凛さんの大切な人を祝おう。
私の笑顔を見にいこう。



只々

その気持ちだけで集まってくれた仲間。




してもらったから、返さないと。

声掛けてもらったから行かないと。

断りにくいしなぁ。

付き合いだし。




そんなこと、誰一人として
思ってもいない。

義理や、社交辞令は一切無い。


そこにあるのは、純粋な愛情だけ。






帰り際・・・
時間ギリギリ
終電まで居てくれた
仲間一人一人と
ハグと固い握手をした。


皆の口から発せられた言葉は・・・


「ここに来れたこと
あなたの大切な日に
この場に、こうして一緒に居られることが
僕達は本当に嬉しい。
幸せな気持ちにさせてもらって
こちらこそありがとう。

だった。


私がみんなに伝えたい想い
そのままを返された・・・


一瞬にして

幸福感が、全身を駆け巡り

溢れんばかりに

心と身体が満たされていった瞬間。




最愛の女性。大明寺凛子

凛さんを通じて知り合うことが出来た

最高の、愛すべき仲間。



今日の日を、私は生涯通して

決して忘れることはない❤


追記
凛さんが今回の
グループラインを作ったとき、
来ない人は、すぐ抜けて。
と、伝えたそうだ。

「でも、
最後まで誰も抜けなかったよ。ねーねウインク

と、自分のことのように
嬉しそうに呟いた顔。

その顔には
当日までずっと傾けてくれた情熱
私への、仲間への愛情が溢れていた。

本当にありがとうねハート凛さん&仲間達