エルモ社の8mm映写機用「ズームコンバーター」と16mm映写機用「コンバージョンレンズ」です。映写機付属の標準レンズに取り付けて、広角や望遠に焦点距離を変化させるレンズになります。8mm用と16mm用があるので今回それぞれ紹介しておきます。

 

 

まずは8mm映写機用ズームコンバーターです。

昭和34年に発売されたエルモ社の8mm映写機「F-80型」や「F-120型」、昭和36年発売の「FP型」に使用する製品で、箱の中にはレンズと説明書が入っています。

 

当時の価格は2,000円

 

本体の直径は約30mm、長さ約36mm、重さ約47gです。

 

映写機付属のレンズからレンズフードを外し、そこに製品を取り付けて使います。

 

リングを回転させると焦点距離を0.8倍~1.25倍まで任意に変化させることができます。

 

説明書

 

 

次は16mm映写機用コンバージョンレンズです。

レンズとは別にアダプターが付属。レンズ本体の直径は約50mm、重さ約87gです。

 

昭和34年に発売されたエルモ社の16mm映写機「A-3型」のカタログにレンズについて記載がありました。どうやら映写機に付属していたレンズのようです。

 

取り付け方は8mm用と同じで、まず標準レンズ(焦点距離50mm)からレンズフードを外し、

 

次にアダプターを取り付け、

 

最後にコンバージョンレンズを取り付けて使用します。

 

レンズを取り付ける向きによって広角(0.8倍・焦点距離40mm相当)と望遠(1.25倍・焦点距離63mm相当)が変わるので、映写距離やスクリーンの大きさに応じて使い分けます。

 

昭和46年発売のF16-HL型に取り付けてみました。この時代のエルモ社の映写機であれば、だいたい取り付けられるようです。

 

 

参考までに16mm映写機の映写距離と画面サイズの関係表を載せておきます。

学芸図書株式会社「視聴覚教育の技術1 小型映写機」(昭和38年発行)より