Shi-me Chitoge Wonder Cafe

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いらっしゃいませ。
夢小説を書いていますのでリクエストがあれば何なりとお申し付けください。

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「いってきます」

支度を終え、家を出ると丁度千鶴ちゃんと平助くんが私の家の前を通り過ぎた。

何でいっつもっつもタイミングかぶっちゃうかなぁ・・・

千鶴ちゃんと平助くんは私の幼馴染。
・・・のはずだけど。

それは10年も前のことでそれを覚えているのは私だけ。
引っ越したのは私なのにね・・・

一回だけ目があった時もあったけど、すぐに逸らされた。
やっぱり時間って怖いなぁ・・・

ため息を付きながら門を出る。
ずっと前の方には千鶴ちゃんと平助くんの背中が見える。

私はそのずっと後ろで密かに付いていく。

この町に戻って1ヶ月、これを続けている。
でも未だに気づかれない始末。

最近は、もう幼馴染のこと覚えてなくってもまた仲良くなれたらいいなーって思ってる。
同じ高校に入学するみたいだし・・・
同じクラスになれたらきっと仲良くなれる。

大体、幼馴染だったんだよって声をかけるのにも無理がある。

二人がいっつも一緒に登校しているのを見ると、二人の中に入れる隙はないって実感する。
それにきっと付き合ってるはず・・・

お互い想い合ってるんだ。
そこに私がちょこちょこ現れても邪魔なだけだよね・・・

もやもやと考えていると、目の前の何かに激突した。

「いったた・・・」

目の前にあったのは電柱で、その始終をみていた周りの人たちはクスクスと私を見て笑っている。

う・・・ついてないなぁ・・・。

おデコを摩りながら歩き出そうとすると不意に手を掴まれた。
ん・・・?

振り返ると、赤茶色の髪がサラサラと風に吹かれている男の子がいた。
いや、男の子って感じの年じゃないよね・・・

私より背、高いし・・・

「あの・・・?」

「鳴海・・・柚樹ちゃん・・・だよね」

「え?あ、はい。そうですが・・・ってきゃぁ!」

その人は私を引っ張ると自分の腕にすっぽりとおさめてしまった。
な・・・何なの・・・。

「あああああああ・・・・あの・・・・放して下さいませんか」

「なんで?せっかく柚樹ちゃん見つけたのに」

「あなたは・・・誰なんです?私お会いしたことありましたか?」

「僕のこと、覚えてないの?」

「そりゃ・・・」

「沖田総司。」

「おきた・・・そうじ?」

「そー・・・。柚樹ちゃんは・・・そうだな・・・総ちゃんって呼んでたっけか」

総ちゃん・・・?
沖田総司に・・・総ちゃん?

「・・・あ。」

「思い出した?」

「隣に住んでた!?」

「そーそー。やっと思い出してくれた?柚樹ちゃんのお母さんに会ったからいるんじゃないかと思って」

沖田総司こと総ちゃん。

昔、平助くんとよく張り合っていたお兄さん的な存在。
・・・すっごいかっこよくなった。

「・・・って・・・今日入学式なんですけど!」

「僕には関係ない」

「私には大ありです!!!!」

総ちゃんの腕を振りほどいて走り出す。
チラリと後ろを振り向くと、総ちゃんはトロトロと眠そうに歩いている。

遅刻しちゃうのに。



入学式開始ギリギリ五分前に学校の門に滑り込む。
息を荒くしながら校内に入ると私の駆ける足音だけが響きわたった。

「事前指導のプリント・・・あ・・・忘れた・・・どうしよ・・・」

入学式は放送でやるみたいだから問題はないんだけれど・・・
遅刻してきた分、クラスメイトからは散々な目で見られる。

きっとクラスに馴染むまで「入学式に遅刻してきたやつ」なんて皆には呼ばれるのかもしれない。

廊下でキョロキョロとしていると、不意に背中をつつかれる。

「鳴海柚樹か?」

振り向くと、そこにいたのは大きな瞳にエメラルドグリーンを浮かべた印象的な男の子。
間違いない。

平助くんだ・・・

「はい・・・」

「土方さ・・・いや、担任にお前探してこいっていわれてさ。」

「ご、ごめんなさい。探させてしまって・・・」

「いや、いーよ。俺も遅刻なんて日常茶飯事だから。」
二カッと白い歯をみせて笑う平助くんは昔の平助くんとおんなじ。

少し違うのは、背が私より高いこと、そして顔がたくましくなったこと・・・
近くで見たのは初めてだったから心臓がドキドキと波打つ。

「あ、俺藤堂平助な。よろしく」

「あ、私は鳴海柚樹です。よろしくお願いします、藤堂さん」

「藤堂さんって・・・いーよ、呼び捨てで。そう呼ばれると体がカユくなる」

「え・・・」

「俺も柚樹って呼ぶから。」

平助君の笑顔に私は完全にノックアウトしてしまった。
・・・昔みたいに平助くんってよんでいいんだ。

「平助くん」

私もつられて笑うと、平助くんはちょっと驚いたような顔をした。
あれ、なんかついてるのかな・・・

「どうしました?」

「いや、なんでも・・・。よろしく、柚樹。」

それから教室に着くまで平助くんは黙って考え込んだままだった。




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こんにちは!

初話、読んでいただきありがとうございます。
短編にしようと思ったところ、続きがポンポンと浮かんでくるので長編にさせていただきます。



見てのとおり、薄桜鬼の平助くんがメインです。
まぁ、一番のオシメンなので一番にメインにしたいなって思っていました。
長編が終わり次第、次のキャラで書いてみたいと思っています。


では($・・)))/


From’椎芽稚棘