あの頃の自分を思い出して今書いてみました
楽しかったな
13年…
人より有難い道を進ませてもらった
それでも、悔しかったことも苦しかったことも勿論ある
その全てを思い返して楽しかったと後悔ないって言える卒業ができた
メンバーも同期も卒業生も皆んな卒業公演を見届けてくれた
ロビーでの撮影
私を1番可愛く撮ってくれるのはもぎさんで最高の相棒
それに、好きな人に向ける視線が1番可愛いっていうやつなのかな?
"みーおん、壁写外すよー"
「はーい」
皆んなに見守られながらAKB48の最後の仕事を終わらせた
卒コンのあの日、世界中の誰よりも輝いていた美音ちゃん
今日の卒業公演は安心感の中、見知ったファンの方々と目を合わせアイドルの最期を楽しむ美音ちゃん
私の卒業公演の時の僕の太陽はずっと泣いてたね
でも、今日の僕の太陽は笑ってたね
時折見える泣きそうな顔は寂しさとかそういうんじゃないね
卒業ドレスは劇場に立って本当の意味を持つと思う
衣装さんたちはコンサート会場に立つメンバーをじゃなくて、劇場で歌って踊る私たちを想像してドレスを作ってくれる
私は劇場だけだったけど、
ゆいりちゃんのドレスも十夢さんのドレスも劇場で見てそれをすごく実感した
劇場の美音ちゃんのドレス姿も然り
『綺麗』
あの日、幼かった私は美音ちゃんに好きを押し付けたまま、何も言わずに卒業してしまった
美音ちゃんが卒業するまでは一番の友達として隣で笑って過ごすと決めた
そして、晴れ晴れした顔で卒業した美音ちゃん
お疲れ様
まだ覚えてるかな
「明日、仕事?」
『もうGW入るし有休つかった』
「じゃあ家くる?」
『いくいく!!』
「先、帰ってて」
『はいよー』
何時に終わるか分からないし、私はやっさんが連れてってくれるだろうから茂木さんには先に家に帰ってもらった
本当は一緒に帰りたかったけどそういうわけにもいかない
「私のために有休とってくれたのかな…」
"それじゃ、お疲れ様"
「ただいまー」
『おかえり、お疲れ様』
「ありがと」
0時を回って5月1日
『向井地美音さん』
「んー?」
なんか?緊張してる?
『ただの、向井地美音さん』
そっか、、私、ただの向井地美音になったのか
「はい、何ですか?ただの茂木忍さん」
勝手知った美音ちゃんのお部屋
多分入らないだろうけど、一応お風呂用意してソファーに座る
美音ちゃんから卒業を考えてることは前々から聞いていた
20周年を盛大に盛り上げるということが明確になった時に、ここまでやるんだなーって思ったし実際にそうなった
卒業発表してからというより、卒業を決めて20周年に挑むという姿勢から本当に綺麗になっていった
10年前に告白したあの日。
それ以降は何もアクションしなかったね
ただ、卒コンでおしめしやるとなってから絶対にリハではしないって決めてた
ちゃんとした順番じゃないから本番も正直しないつもりだった
ただ、パフォーマンス中の美音ちゃんが可愛すぎたのがいけない
我慢できなかった
フライングでチューしちゃった…
そして、今日卒業して、既にフライングもしてるし、先延ばしにはしたくない
覚えてるかな?
ただの向井地美音さん
『ただの向井地美音さん』
「うん」
『今日から普通の人になったってことで先輩からアドバイスしようと思う』
「ほぉ??」
『とりあえず休む、遊ぶ、寝る、食べる、、、そして考える時間ができる』
「考える時間?」
卒業後のことなら決まってないけどずっと考えてるし…
『卒業したら何するってそういうのじゃなくて…
今までのこと。今日は公演かなとかスタッフさんからの連絡とかモバメ送らなきゃとか考えてたら、次は色々と過去のこと思い出すの』
「あの頃こうだったとか?」
『そ、、、だから、、言うね
10年前のあの時のあの言葉を覚えていますか?』
10年前の、、、、覚えといて…
忘れるわけない
あの日から意識してるのは私の方
だから確認も込めておしめしを選んだ
もぎさんも覚えてたんだ…
覚えてたことへの嬉しさ半分、気持ちが離れちゃったってことなのかの怖さ半分
「忘れたことなんてない。もぎさんのが忘れたと思ってた、、」
どんな言葉が返ってくるのか、、、
『覚えててくれたんだ、、ありがとう』
予想と反してすごく優しい目をしてる
その顔で次に言われる言葉がわかったし私もそうしたい
『そのさ、、あの頃からずっと現在進行形で好きなんだけどさ、
ただの向井地美音さん
私と付き合ってくれませんか』