20代の頃。

福岡市南区にある、実家の団地みたいな昭和感溢れるアパートに姉と住んでいた。

もともと、私と姉の2人で住む予定で借りた家だったけど、我が家のアイドル末っ子やっちゃんが彼氏と別れ、地元にいたくないからと、姉妹3人暮らしをすることになった。


エレベーターは、無い。

部屋は5階。

それでも若さ溢れる三姉妹は毎日楽しく暮らしてた。

姉は会社員、私は契約社員、妹はとりあえず近くのTSUTAYAでバイトを始めた。


その頃、ちょうど海外ドラマのブームがきており、妹がヒーローズやらプリズンブレイクやらをいろいろと借りて持ち帰るのが恒例行事だった。


私は家にいたりいなかったりする日もあったのでそれらは見てないが、LOSTというドラマが楽しいらしいと聞いて一緒に見ることにした。


しかし、海外ドラマ、、、、

シーズンがね、、、

とんでもなく長い。


伏線をちりばめまくったドラマだからどういうふうに回収するのか

と思って頑張って見ていたが、

もう最後の方はどんな伏線があったのかも忘れてるし、気合いだけで見続けた。


そして、最終回で思ったのは



あれ、、、夢オチ?どゆこと?



だった。


でも、出演してるソーヤー役の人が、それはもうただひたすらにかっこよかったからまあいっか。

と、なあなあに終わってしまった。



それから20年近く経って、

NetflixでまたLOSTが見れることを知った私は

そういえばどうやって終わったんだっけな

見終わったあのとき、姉と妹とどんな話したっけな、

郷愁にかられて、またエピソード1から見始めることにした。



あーこんなこともあったよね、

え、こんなことあったっけ?!


覚えていることよりも覚えていないことのほうが多くて、(いや、そもそも私の記憶容量が人よりもかなり少ないことに原因はあるんだけど)

なんだかんだハラハラドキドキして最後まで楽しんで見れた。



そして、ずっと夢オチだと思っていたラストは、そうではなかった。


LOSTの最後のあたりは、とんでもなく宗教観の強いお話だった。

そういやジェイコブって、ヘブライ語でヤコブだし、聖書の中でヤコブは双子の兄弟で、お兄ちゃんから狙われてるみたいな感じだった(ような)、


聖書を詳しく知ってるわけではないから、完全に理解できたわけではないけど、この年齢で見たからこそ、やっと製作者側の意図が汲めて

あー、そういう意味だったのね。


と、納得できた。


いや、納得できてないシーンも回収されてないとこもまだあったけどさ。


納得できた。

少し、理解できた。


なるほど、あれはパラレルワールドではなくて、カトリックでいうとこの、天国に行く前の煉獄みたいなとこなのね。とか。

新しい発見もできた。



あの頃よりも、多少なりとも知識が増えたからこそ、また楽しむことができたよLOST。

ありがとう。


そして、何より、あの三姉妹で暮らしてた

楽しかったあの時の気持ちを、あの生活を、

また思い出すことができたよ。


ありがとうLOST。


姉がボーナスを叩いて買ってくれたSHARPの亀山モデルのテレビを置いてた和室も

コタツも、小さい本棚も、鮮明に思い出せた。



今は、寝ても覚めても体のどこかが痛いし、

顔も体も老けていくばかりで中身は何も変わってないと思っていたけども


この歳になっても新しい発見できるじゃん。


あの時が良かったって思うこともあるけれど

あの時楽しかったよねって笑いながら

まだ家族で話せる。


そう考えれば、歳をとるのも悪くはないね。