トマトとイタリア人
Silvio Piersanti
「毒と薬の世界史―ソクラテス、錬金術、ドーピング 」からマンドラゴラつながり(?)で読んだのがこの本。
トマトの歴史、トマトとイタリア人…そしてパスタとの出会い、イタリア料理やイタリア人の食生活、ひいては昨今のトマトが不味くなっているという問題、巻末にはトマト料理のレシピがふんだんに掲載!という、非常に内容が濃い一冊。
トマトなんですが…何度か書いていますが、私はトマトが嫌いなんですよ~←オイ!
でも、トマトは生じゃなければケチャップ、ホールトマト、焼きトマト等々、問題なく…いや、むしろ大好きな位なんです!
何がダメって、あの真ん中のゼリー状の所に緑のツブツブの種が…ああ、キモチワルイ…!って、基本は視覚的にダメなんですね。(あと、青臭さ)
…って、何の話だっけ。あ、本の話か^^;
そのトマト、上記に書いたように大航海時代にヨーロッパにもたらされています。
が、当初は「魔の果実」と恐れられて食用にはされなかったとか。
理由は、同じナス科のマンドラゴラの実とトマトの実が似ていたからだそうです。
(マンドラゴラがなぜ「魔の果実」と言われて忌避されてきたのかについての記述も面白かったのですが…今でも催淫効果があると思われているようですね。)
トマトが食べられる習慣がなかった頃に、人物の肖像画を野菜を組み合わせて表現した人気作家ジュゼッペ・アルチンボルドは、ルドルフ二世皇帝の肖像画でトマトを皇帝の唇として描いていますが、これも当時「その理由は?」と物議を醸したのだとか…(そして理由が不明のまま画家は死亡。永遠の謎)
トマトは当初本当に嫌われていて、司祭は信者に呪われたトマトを食べることを禁じていたし、大人は子供の前でトマトの話をしないようにしていたとか・・・(笑)←要するにエッチな果物だと思われていたのね~
あと笑えたのが、アメリカでの「トマト暗殺計画」の話。(アメリカではヨーロッパ以上にトマトが当初嫌われていた)
リンカーン大統領の反対派は、トマト料理を食べさせれば大統領を毒殺できると考えて嘘のような「大統領トマト暗殺計画」を企てたそうだ…←今だとホントに笑い話だよ…
で、これは料理人が本当にトマトの毒を信じていたので、食卓に出される前に暗殺計画と共謀者の名前を書き残して自らの罪に慄き自殺…うーん、かわいそうに…^^;
大統領はこの件を笑い飛ばして、皆の前でトマトをたいらげたのだとか。
上記のエピソードの他にも、トマトの歴史にまつわる色々な面白話やトマトの料理方法などが載っていて飽きない濃い一冊でした。
トマト好きにもトマト嫌いにもおススメの一冊。
…余談ですが、↑に書いたジュゼッペ・アルチンボルドが描いた「ウェルトゥムヌスに扮するルドルフ2世」の絵が近々渋谷bunkamuraで開催されるだまし絵の展覧会で公開されるようです…このトマト唇の絵だけ見てみたいっ!!
サクサク度:★★★★★
トリビア度:★★★★☆
満足度:★★★★★
次は国立科学博物館の恐竜展を見に行く関係で(?)恐竜の本を読んでいます~









