.人間は二本足で歩く動物
もともと四本の足で歩く動物にとって背骨は頭や内臓を支える「梁」の役割をしており、体重は四点に分散されていました。
ところが人間は二本足で歩き出し、背骨は縦になってその役割は「柱」のようなものに変わりました。
垂直方向に体重がかかり、ことに上半身を支える腰の骨や筋肉には負担がかかりやすい仕組みになりました。
柱といっても骨がいくつも連結したものであり、前後左右に良く動きねじれたりもする。また背骨を支える骨盤は大地に埋まっているわけではなく、二本の足の上に乗っかっています。
重心バランスなどをコントロールするのにとても複雑な構造になっているため、どこかにちょっとしたヒズミが生じただけでも不調の原因となりやすいのです。
→「腰痛の基礎知識」トップに戻る
2.腰の役割、背骨・腰のしくみ
「腰は体の要」と言われますが、腰は次のような重要な役割を担っています。
<腰の役割>
■体躯の支持
脊椎が上半身の重さを支え、骨盤を介して両足に伝えます。
■運動の中心
前後左右の動きなど、脊椎全体としてかなりの運動機能があります。
■脊髄という神経の束を保護
脊椎には脊髄という神経の束が入っていて、抹消神経として体全体に伸びて運動や知覚を伝達しています。
背骨・腰のしくみ
ではどのようなしくみでその役割を果たしているのでしょうか?
■背骨は椎骨が26個連結したもの
脊椎(背骨)は「椎骨(ついこつ)」という骨が26個連結してできています。
上から頸椎(7個)、胸椎(12個)、腰椎(5個)、仙骨、尾骨に分かれていて、骨盤に連結しています。頸椎の上には頭蓋骨があり、胸椎には肋骨が付属しています。
椎骨と椎骨との間には、柔らかいクッションのような「椎間板(ついかんばん)」がはさまっています。
▲椎間板は軟骨と線維輪などでできたクッションのようなもの
■背骨にはタテに穴があいていて脊髄が通っている
▲椎弓どうしは靭帯でつながれている。椎骨には椎間関節という突起がありズレない働きをしている
ひとつの椎骨は、「椎体(ついたい)」と「椎弓(ついきゅう)」からできています。椎弓には穴があいており、各椎弓の穴が作る長いトンネル(脊柱管)の中に「硬膜」という袋に包まれた脊髄が通っています。
椎骨のスキマからは脊髄から枝分かれした馬尾神経などの末梢神経が出ていて、体全体に伸びています。
■正常な脊椎はS字にカーブしている
頸椎に前彎(前に出っ張る)、胸椎に後彎(後ろに出っ張る)、腰椎に前彎があるのが正常。
脊椎がS字にカーブしていることで、姿勢のバランスを保ったり、体を動かしたり、運動による衝撃や筋肉の負荷を緩和したりすることができるのです。
また脊椎のしなやかなS字のカーブや直立姿勢は、腹筋や背筋などの多くの筋肉や靭帯によって支えられています。
→「腰痛の基礎知識」トップに戻る
3.なぜ腰痛になるのか?
■S字カーブが歪むと腰に負担がかかる
正常な脊椎はS字にカープしており、それによって運動機能や体を支えています。
・反りすぎ腰 (凹背など、腰の前湾カーブが反りすぎ)
・まっすぐ腰(平背など、腰の前湾カーブが平らすぎ)
などのように、本来あるべき自然なS字カーブが歪んでしまうと、姿勢を保ったり体を動かすことに無理が生じてくるため、様々な部位に余分な負荷がかかり、障害を引き起こすと考えられます。
原因としては姿勢の悪さや不適切な日常の生活動作習慣などがあります。
脊椎の自然なS字カーブ(=生理的彎曲)を常に保つことが根本的治療法であり、また予防法でもあります。
▲自然なS字カーブを保つことが腰痛の根本治療であり予防になる
■「骨格・筋肉・血行障害」から腰痛が起きる
上記のような姿勢や生活スタイル、老化その他が、腰痛を発症する障害を引き起す誘因・背景と考えられます。
:結果として具体的には骨格や筋肉などに障害が発生し腰痛が起きます。
■骨格 ・・・骨や椎間板の変形などの異常。変形変形性脊椎症、腰椎分離症状、椎間板ヘルニアなど。
■筋肉 ・・・悪い姿勢や動作などによる筋肉への負担からくる筋肉疲労。レントゲンでも異常の認められない腰痛症など。
■血行障害 ・・・腰回りの血行循環が悪いことからくる腰痛。悪い姿勢などによる筋肉の緊張、きつい下着、肥満による血管の圧迫などによる。
■ギックリ腰 ・・・重いものを持とうとしたり、急に立ち上がろうとしたときなどに突発的に起こる激痛を伴う腰痛。
硬くなった筋肉の筋肉繊維の断裂や、腰の骨の関節や靭帯の捻挫。
「歩かない・座る生活」による影響
二足歩行へと進化したことで腰により負担がかかる仕組みとなったわけですが、さらに私達が日常よく行う座ったり、中腰になったり、自動車を運転したりする姿勢は、腰椎の構造には向いていないのです。
運転姿勢は腰に負担をかける
長時間座ると腰に負担が
しかし、現代の生活といえば、デスクワーク人口の増加や車社会、建物にはエレベーターやエスカレーター、子供達は戸外で遊ばず学校や塾通いで座りっぱなし。長時間イスに座ったり自動車を運転する時間が増えることで腰への負担は増え、またS字カープなどの直立時の姿勢へも悪影響を及ぼします。
そして殆んど歩くことのない生活では、姿勢を支えるべき筋力が衰え、正しい姿勢は保てなくなり椎間板や靭帯などへも負荷が加わり続ける・・・という悪循環に陥っています。
座り方や歩くことを見直すことは大切なことなのです。
歩くことを見直そう!
→「腰痛の基礎知識」トップに戻る
4.腰痛の原因 ~内臓疾患から起こることもある~
ここまで脊椎や筋肉など腰そのものに原因のある腰痛やその発生の背景などについてお話してきましたが、内臓疾患や精神的なものが原因で腰痛が起こる場合もあります。
そういったものも含めると、腰痛の原因は次の3つに大別することができます。
1) 脊椎や筋肉の異常で起こる腰痛
動かしたり体重をかけるなど一定の動作で痛み、安静にするとおさまる、というような場合は脊椎や骨盤などの骨や腹筋・背筋などの筋肉に異常があると考えられる。多くの腰痛がこのタイプ。
2) 内臓疾患から起こる腰痛
じっとしていても痛い、血尿や腹痛がある、などの場合は内臓疾患が原因である可能性がある。
胃、腎臓、脾臓の炎症性の疾患、尿路結石、腹部大動脈瘤、子宮内膜症、腹部や腰部の腫瘍など。
原因となる疾患の治療が必要。脊椎の転移がんや多発性骨髄腫など重大な病気の場合もあるので、じっとしていても痛く、痛みが持続し、だんだん強まるような場合はすぐに医師の診断を受ける必要がある。
3) 精神的なものが原因で起こる腰痛
脊椎に異常がなく治療してもなかなかよくならない、痛みの程度や場所もよく移動する、というような場合は、精神的なものが原因で腰痛が起きている場合もある。
ストレス、心身症、ヒステリー、うつ病など。
〔腰椎分離症〕
腰椎の椎骨の一部にヒビが入り、最終的には前後に分かれてしまい、脊椎が不安定になって痛みを起す。激しいスポーツによって起こることが多く、若年者やスポーツ選手に多くみられる。捻挫や疲労がきっかけとなり、腰椎が動きにくくなる、なんとなく腰が疲れる、鈍い痛みがある、などの症状。
また分離症の上の腰椎が前方にすべり出たものを腰椎分離すべり症という。
急性期にはスポーツの制限、腰へ負担の多い仕事の軽減、安静が必要。分離部や脊椎を固定する手術をする場合も。
〔腰椎変性すべり症〕
椎間板が老化して弾力性・柔軟性がなくなり、椎骨が前にスベるのを防止している椎間関節がすり減り腰椎が前にずれてしまう。すべりの度合いが大きいと脊柱管の中の神経が挟まれ結果的に脊柱管狭窄症を起す。
腰痛とともに下肢痛を伴ったり、足の親指に力が入らない、足が痛くなって歩けなくなる間欠跛行(かんけつはこう)の症状も。中年以降の女性に多い。手術ですべりを固定する場合もある。
2) 下肢痛を伴う腰痛
腰痛だけでなく足や尻などに痛みやしびれ(場合によっては麻痺)などの下肢痛(根性坐骨神経痛)を伴う腰痛には、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎脊柱管狭窄症などがある。
〔腰椎椎間板ヘルニア〕
青年~中年に多くみられ、日常生活やスポーツなどの動作がきっかけで発症することが多い。
椎骨(背骨を構成する骨)の間にあるクッションである椎間板の中身が外に飛び出してしまうことによって起こる腰痛。脊椎の近くを通る神経を圧迫すると下肢痛を生じる。椎間板の老化や遺伝的な体質、腰椎の酷使などが原因と言われているが、なぜ椎間板の中身が飛び出すかなど正確にはわかっていない。
ヘルニアの程度や脱出部位、障害された神経根の状態などにより、軽い腰痛~下肢痛や麻痺を伴う激しい腰痛まで症状は様々。急性期には安静、慢性期には日常動作に注意して筋力強化など、程度や状態によって治療法も異なる。
重度の場合にはヘルニアを吸い取ったり切除するなどの手術を行うこともある。
〔腰椎脊柱管狭窄症〕
中高年~老年に多くみられる後屈障害型の腰痛。加齢などによる骨や靭帯の肥厚やヘルニアなどにより脊柱管が狭くなり、中の神経が圧迫されて腰痛や下肢痛が起こる。腰に鈍痛があり、前に屈むと比較的楽。間欠跛行(かんけつはこう)といってしばらく歩くと足がしびれたり痛くなって歩けなくなるが、しゃがんで休むとまた歩けるようになる症状が特徴。
歩くのはだめだが自転車ならずっと乗っていられるという人もいる。
消炎鎮痛剤が効果がない場合には、神経に局所麻酔とステロイドホルモンを注入して一時的に痛みを止めるブロック療法もある。脊柱管の中の狭窄を取り除く手術を行う場合もある。
3) 骨がもろくなることで起こる腰痛
〔骨粗しょう症〕
腰や背中が曲がったお年寄りの姿勢の多くは老人性骨粗しょう症による圧迫骨折が原因。年をとると骨量が減り骨がもろくなって、くしゃみなどのわずかな衝撃でも圧迫骨折を起しやすくなる。骨粗しょう症の漠然とした腰の痛みはレントゲンでもわからない微笑な骨折のためと考えられている。高齢の女性に多く、老化やそれに伴う女性ホルモンの低下、運動不足、カルシウム不足などが原因。急性期をすぎたら軽い運動で筋力の維持やカルシウムの摂取などで再発を予防することが必要。
4) 突発的な腰痛
〔急性腰痛症(ぎっくり腰)〕
中腰で物を持ち上げようとしたときや急に腰をひねったなどの日常の不用意な動作で起きる腰痛のこと。
硬くなった筋肉の筋肉繊維の断裂や、腰の骨の関節や靭帯の捻挫。
ほとんどの場合は重症の腰痛ではなく数日間安静にすれば自然に痛みがとれることが多いが、単なる筋肉の捻挫から、椎間板ヘルニア、圧迫骨折などのこともあり、あくまでも本当の原因がわかるまでの仮の病名といえる。
臀部や下肢に痛みがあったりする場合は椎間板ヘルニアなどの可能性もあるので、できるだけ早く医師の診察を受けた方がよい。
カイロプラクティック 銀座
もともと四本の足で歩く動物にとって背骨は頭や内臓を支える「梁」の役割をしており、体重は四点に分散されていました。
ところが人間は二本足で歩き出し、背骨は縦になってその役割は「柱」のようなものに変わりました。
垂直方向に体重がかかり、ことに上半身を支える腰の骨や筋肉には負担がかかりやすい仕組みになりました。
柱といっても骨がいくつも連結したものであり、前後左右に良く動きねじれたりもする。また背骨を支える骨盤は大地に埋まっているわけではなく、二本の足の上に乗っかっています。
重心バランスなどをコントロールするのにとても複雑な構造になっているため、どこかにちょっとしたヒズミが生じただけでも不調の原因となりやすいのです。
→「腰痛の基礎知識」トップに戻る
2.腰の役割、背骨・腰のしくみ
「腰は体の要」と言われますが、腰は次のような重要な役割を担っています。
<腰の役割>
■体躯の支持
脊椎が上半身の重さを支え、骨盤を介して両足に伝えます。
■運動の中心
前後左右の動きなど、脊椎全体としてかなりの運動機能があります。
■脊髄という神経の束を保護
脊椎には脊髄という神経の束が入っていて、抹消神経として体全体に伸びて運動や知覚を伝達しています。
背骨・腰のしくみ
ではどのようなしくみでその役割を果たしているのでしょうか?
■背骨は椎骨が26個連結したもの
脊椎(背骨)は「椎骨(ついこつ)」という骨が26個連結してできています。
上から頸椎(7個)、胸椎(12個)、腰椎(5個)、仙骨、尾骨に分かれていて、骨盤に連結しています。頸椎の上には頭蓋骨があり、胸椎には肋骨が付属しています。
椎骨と椎骨との間には、柔らかいクッションのような「椎間板(ついかんばん)」がはさまっています。
▲椎間板は軟骨と線維輪などでできたクッションのようなもの
■背骨にはタテに穴があいていて脊髄が通っている
▲椎弓どうしは靭帯でつながれている。椎骨には椎間関節という突起がありズレない働きをしている
ひとつの椎骨は、「椎体(ついたい)」と「椎弓(ついきゅう)」からできています。椎弓には穴があいており、各椎弓の穴が作る長いトンネル(脊柱管)の中に「硬膜」という袋に包まれた脊髄が通っています。
椎骨のスキマからは脊髄から枝分かれした馬尾神経などの末梢神経が出ていて、体全体に伸びています。
■正常な脊椎はS字にカーブしている
頸椎に前彎(前に出っ張る)、胸椎に後彎(後ろに出っ張る)、腰椎に前彎があるのが正常。
脊椎がS字にカーブしていることで、姿勢のバランスを保ったり、体を動かしたり、運動による衝撃や筋肉の負荷を緩和したりすることができるのです。
また脊椎のしなやかなS字のカーブや直立姿勢は、腹筋や背筋などの多くの筋肉や靭帯によって支えられています。
→「腰痛の基礎知識」トップに戻る
3.なぜ腰痛になるのか?
■S字カーブが歪むと腰に負担がかかる
正常な脊椎はS字にカープしており、それによって運動機能や体を支えています。
・反りすぎ腰 (凹背など、腰の前湾カーブが反りすぎ)
・まっすぐ腰(平背など、腰の前湾カーブが平らすぎ)
などのように、本来あるべき自然なS字カーブが歪んでしまうと、姿勢を保ったり体を動かすことに無理が生じてくるため、様々な部位に余分な負荷がかかり、障害を引き起こすと考えられます。
原因としては姿勢の悪さや不適切な日常の生活動作習慣などがあります。
脊椎の自然なS字カーブ(=生理的彎曲)を常に保つことが根本的治療法であり、また予防法でもあります。
▲自然なS字カーブを保つことが腰痛の根本治療であり予防になる
■「骨格・筋肉・血行障害」から腰痛が起きる
上記のような姿勢や生活スタイル、老化その他が、腰痛を発症する障害を引き起す誘因・背景と考えられます。
:結果として具体的には骨格や筋肉などに障害が発生し腰痛が起きます。
■骨格 ・・・骨や椎間板の変形などの異常。変形変形性脊椎症、腰椎分離症状、椎間板ヘルニアなど。
■筋肉 ・・・悪い姿勢や動作などによる筋肉への負担からくる筋肉疲労。レントゲンでも異常の認められない腰痛症など。
■血行障害 ・・・腰回りの血行循環が悪いことからくる腰痛。悪い姿勢などによる筋肉の緊張、きつい下着、肥満による血管の圧迫などによる。
■ギックリ腰 ・・・重いものを持とうとしたり、急に立ち上がろうとしたときなどに突発的に起こる激痛を伴う腰痛。
硬くなった筋肉の筋肉繊維の断裂や、腰の骨の関節や靭帯の捻挫。
「歩かない・座る生活」による影響
二足歩行へと進化したことで腰により負担がかかる仕組みとなったわけですが、さらに私達が日常よく行う座ったり、中腰になったり、自動車を運転したりする姿勢は、腰椎の構造には向いていないのです。
運転姿勢は腰に負担をかける
長時間座ると腰に負担が
しかし、現代の生活といえば、デスクワーク人口の増加や車社会、建物にはエレベーターやエスカレーター、子供達は戸外で遊ばず学校や塾通いで座りっぱなし。長時間イスに座ったり自動車を運転する時間が増えることで腰への負担は増え、またS字カープなどの直立時の姿勢へも悪影響を及ぼします。
そして殆んど歩くことのない生活では、姿勢を支えるべき筋力が衰え、正しい姿勢は保てなくなり椎間板や靭帯などへも負荷が加わり続ける・・・という悪循環に陥っています。
座り方や歩くことを見直すことは大切なことなのです。
歩くことを見直そう!
→「腰痛の基礎知識」トップに戻る
4.腰痛の原因 ~内臓疾患から起こることもある~
ここまで脊椎や筋肉など腰そのものに原因のある腰痛やその発生の背景などについてお話してきましたが、内臓疾患や精神的なものが原因で腰痛が起こる場合もあります。
そういったものも含めると、腰痛の原因は次の3つに大別することができます。
1) 脊椎や筋肉の異常で起こる腰痛
動かしたり体重をかけるなど一定の動作で痛み、安静にするとおさまる、というような場合は脊椎や骨盤などの骨や腹筋・背筋などの筋肉に異常があると考えられる。多くの腰痛がこのタイプ。
2) 内臓疾患から起こる腰痛
じっとしていても痛い、血尿や腹痛がある、などの場合は内臓疾患が原因である可能性がある。
胃、腎臓、脾臓の炎症性の疾患、尿路結石、腹部大動脈瘤、子宮内膜症、腹部や腰部の腫瘍など。
原因となる疾患の治療が必要。脊椎の転移がんや多発性骨髄腫など重大な病気の場合もあるので、じっとしていても痛く、痛みが持続し、だんだん強まるような場合はすぐに医師の診断を受ける必要がある。
3) 精神的なものが原因で起こる腰痛
脊椎に異常がなく治療してもなかなかよくならない、痛みの程度や場所もよく移動する、というような場合は、精神的なものが原因で腰痛が起きている場合もある。
ストレス、心身症、ヒステリー、うつ病など。
〔腰椎分離症〕
腰椎の椎骨の一部にヒビが入り、最終的には前後に分かれてしまい、脊椎が不安定になって痛みを起す。激しいスポーツによって起こることが多く、若年者やスポーツ選手に多くみられる。捻挫や疲労がきっかけとなり、腰椎が動きにくくなる、なんとなく腰が疲れる、鈍い痛みがある、などの症状。
また分離症の上の腰椎が前方にすべり出たものを腰椎分離すべり症という。
急性期にはスポーツの制限、腰へ負担の多い仕事の軽減、安静が必要。分離部や脊椎を固定する手術をする場合も。
〔腰椎変性すべり症〕
椎間板が老化して弾力性・柔軟性がなくなり、椎骨が前にスベるのを防止している椎間関節がすり減り腰椎が前にずれてしまう。すべりの度合いが大きいと脊柱管の中の神経が挟まれ結果的に脊柱管狭窄症を起す。
腰痛とともに下肢痛を伴ったり、足の親指に力が入らない、足が痛くなって歩けなくなる間欠跛行(かんけつはこう)の症状も。中年以降の女性に多い。手術ですべりを固定する場合もある。
2) 下肢痛を伴う腰痛
腰痛だけでなく足や尻などに痛みやしびれ(場合によっては麻痺)などの下肢痛(根性坐骨神経痛)を伴う腰痛には、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎脊柱管狭窄症などがある。
〔腰椎椎間板ヘルニア〕
青年~中年に多くみられ、日常生活やスポーツなどの動作がきっかけで発症することが多い。
椎骨(背骨を構成する骨)の間にあるクッションである椎間板の中身が外に飛び出してしまうことによって起こる腰痛。脊椎の近くを通る神経を圧迫すると下肢痛を生じる。椎間板の老化や遺伝的な体質、腰椎の酷使などが原因と言われているが、なぜ椎間板の中身が飛び出すかなど正確にはわかっていない。
ヘルニアの程度や脱出部位、障害された神経根の状態などにより、軽い腰痛~下肢痛や麻痺を伴う激しい腰痛まで症状は様々。急性期には安静、慢性期には日常動作に注意して筋力強化など、程度や状態によって治療法も異なる。
重度の場合にはヘルニアを吸い取ったり切除するなどの手術を行うこともある。
〔腰椎脊柱管狭窄症〕
中高年~老年に多くみられる後屈障害型の腰痛。加齢などによる骨や靭帯の肥厚やヘルニアなどにより脊柱管が狭くなり、中の神経が圧迫されて腰痛や下肢痛が起こる。腰に鈍痛があり、前に屈むと比較的楽。間欠跛行(かんけつはこう)といってしばらく歩くと足がしびれたり痛くなって歩けなくなるが、しゃがんで休むとまた歩けるようになる症状が特徴。
歩くのはだめだが自転車ならずっと乗っていられるという人もいる。
消炎鎮痛剤が効果がない場合には、神経に局所麻酔とステロイドホルモンを注入して一時的に痛みを止めるブロック療法もある。脊柱管の中の狭窄を取り除く手術を行う場合もある。
3) 骨がもろくなることで起こる腰痛
〔骨粗しょう症〕
腰や背中が曲がったお年寄りの姿勢の多くは老人性骨粗しょう症による圧迫骨折が原因。年をとると骨量が減り骨がもろくなって、くしゃみなどのわずかな衝撃でも圧迫骨折を起しやすくなる。骨粗しょう症の漠然とした腰の痛みはレントゲンでもわからない微笑な骨折のためと考えられている。高齢の女性に多く、老化やそれに伴う女性ホルモンの低下、運動不足、カルシウム不足などが原因。急性期をすぎたら軽い運動で筋力の維持やカルシウムの摂取などで再発を予防することが必要。
4) 突発的な腰痛
〔急性腰痛症(ぎっくり腰)〕
中腰で物を持ち上げようとしたときや急に腰をひねったなどの日常の不用意な動作で起きる腰痛のこと。
硬くなった筋肉の筋肉繊維の断裂や、腰の骨の関節や靭帯の捻挫。
ほとんどの場合は重症の腰痛ではなく数日間安静にすれば自然に痛みがとれることが多いが、単なる筋肉の捻挫から、椎間板ヘルニア、圧迫骨折などのこともあり、あくまでも本当の原因がわかるまでの仮の病名といえる。
臀部や下肢に痛みがあったりする場合は椎間板ヘルニアなどの可能性もあるので、できるだけ早く医師の診察を受けた方がよい。
カイロプラクティック 銀座