本日 9月1日は、イルカ追い込み猟の解禁日です。
残念ながら、本日、早速イルカ達が見つかり追い込まれてしまいました。
改めて、イルカ追い込み猟について、詳しく知っていただきたいと思います。
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イルカ追い込み猟(イルカ類)は、毎年9月1日~翌年2月末まで行われる。
漁師たちは、早朝から猟に出る。
9月だと5時くらい、2月だと6時くらい。
船は12そうある。
太地町のAの位置から出発し、Bの位置あたりに定置網がある。
Bの左側に2そうがイルカを探し回り、右側を6そうが探し回る。
残りの4そうは、右側のかなり沖の方で待機する。
イルカが見つかったら、待機している4そうが連絡があった方に向かう。
船からは、このバンガーと呼ばれる鉄の棒を、海の中に入れている。
この棒を、船の上からカンカンと叩くことによって、海に大音量を流す。
イルカや魚は、音を全身で感じ取る生き物なので、音にすごく敏感(日本で鳴くクジラの声が赤道まで聞こえる)。
そのため、この大音量にとても強いストレスを感じ、逃れようとする。
その性質を利用して、イルカの行き先を誘導していく。
イルカが奥にいくごとに、網を張り、逃げられないようにする。
そして最終的に、イルカをCの影浦湾に追い込む。
以前は、Dの畠尻湾に追い込んでいたが、畠尻湾は横に道路が通っていて、
イルカが血だらけになっているところが見えるため、となりの影浦湾に追い込むようになった。
影浦湾に追い込まれたイルカ達。
ここから選別作業が行われる。
生体販売用に捕獲するか、食肉用に殺すか。
食肉用にされるイルカは、このグレーのシートの下で、殺される。
グレーのシートで覆っている理由は、殺しているところを見られないようにするため。
殺すときは、こちらの金属性のピックを
イルカのせき髄につき刺し、ねじり込む。
痙攣し、やがて死に至る。
先ほどまで一緒に泳いでいた仲間や家族が、目の前で殺されていく。
太地町のイルカ猟は、1969年に始まった。
まだ52年しか経っていない。
だから、伝統ではない。
食文化でもない。
日本は島国だから、昔、座礁していたクジラやイルカを食べていたことはあった。
しかし、この太地町のイルカ追い込み猟は、1969年に太地くじらの博物館ができるときに
イルカを生体展示して客を呼ぼうとして、始まった猟。
食べるために取るためだったら、つきんぼ猟というのをやればいい。
つきんぼ猟というのは、船で走っていると、イルカが並走して走ってくるので、それを槍で上からつきさす猟。
伝統だとか、食文化だというなら、本来全部、つきんぼ猟でやる。
沖で殺すから見られないため、批判もされないし、食べる目的という話にも筋が通る。
だけど実際は、2019年の太地町では、つきんぼ猟で24頭とっているのに対し、追い込み猟では974頭もとっている。
つきんぼ猟でとったイルカは、たったの2.4%。
なぜそうしているかというと、食用にとっているのではなく、生体販売するためにとっている。
太地町は、日本で唯一、イルカの生体販売を行っていて、世界中から買い付けがくる。
食肉にするイルカの場合は、1頭あたり、1万5000円~5万円。
生体販売するイルカの場合は、1頭あたり、450万円~650万円の間で取引される。
生体販売する方がボロ儲け。
だから、追い込み猟をやりたい。
ただし、イルカには生体販売に向いているイルカと、向いていないイルカがいる。
メスとか、若いとか、色が白いとかが生体販売向き。
オスは、発情期がくると興奮して芸をしなくなるから、向いていない。
メスの方が言うことを聞くから、メスを中心にとられる。
若いと芸が入りやすいと思われているから、若い方がとられる。
生体販売用に選ばれなかったイルカは、全部殺されて食肉になる。
最もひどいのは、子供のイルカは1頭で捨てられること。
母親のイルカが生体販売用にとらわれても、食肉用に殺されても、子供は沖に捨てられる。
イルカは捕獲数が決められている。
大人でも子供でも1頭と数えられる。
大人なら食肉にすると沢山取れるが、子供の場合は食肉にしても少ししか取れない。
なので、損するので、沖に捨てに行く。
海に放されても、1頭では生きていくことができず、母親を探しまわり、最終的に餓死する。
だから、太地町の追い込み猟は、世界から批判されている。
追い込み猟は、伝統でも文化でもない、1969年に始まった生体販売ビジネスである。
漁師も大変な思いをして仕事をしているというが、何のために大変な思いをしているのか。
ある時は、300頭を追い込み、80頭生け捕りにした。
このときの利益は、80×500万円=4億円。
漁師には1頭あたり150万くらいは入るから、1000万くらいになる。
それを12人の猟師たちで山分けする。
すごくボロい商売。
すごく儲かるからやっている。
12人以上にすると取り分が減るから、それ以上人数は増やさない。
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伝統、文化という嘘をつき、一部の人間達の金儲けのために、イルカ達を捕らえ、殺す。
それが、イルカ追い込み猟です。
そもそも伝統というなら、なぜ影浦湾で追い込んだり、グレーのシートの下で殺したりするんでしょう。
コソコソする伝統、文化なんて聞いたことがありません。
結局、やましいことがあるからですよね。
追い込み猟では、追い込まれたとき、パニックになり、岩に体をぶつけて出血するイルカもいます。
動画を見れば、どれだけ恐怖を感じているのかがよく分かるでしょう。
網に引っかかっているイルカもいるのが分かります。
水族館向きのイルカは、水族館に売り飛ばされ、永遠にせまいプールに閉じ込められ、
頭や体を踏まれたりしながら芸をさせられます。
この水族館向きか、そうでないかの選別作業を行うのは、イルカの調教師です。
↓捕獲したイルカの頭を足で踏みつける調教師。
彼女らにとってイルカは道具でしかないので、このようなことは平気でやります。
追い込み猟は生体販売のために行っています。
鯨肉は国民1人あたり30gしか食べられていません。
給食に無理やり入れてその量です。
実質、ほとんど誰も食べていないと言っていいでしょう。
なので、生体販売がなくなれば儲からなくなり、追い込み猟は終わります。
生体販売が行われるのは、水族館があるからです。
すなわち、水族館がなくなれば、追い込み猟は終わります。
逆に、水族館が存在する限り、すなわち水族館に行く人がいる限り、イルカの虐待・虐殺は永遠に続きます。
動物問題はすべて、人間の欲によって引き起こされています。
水族館で、かわいい動物を見たい、珍しいものを見たい、非日常を味わいたいという その欲が、イルカたちを苦しめていることに気づいてください。
水族館に行くのをやめましょう。