アニマルライツセンターが月1で行っているライブ配信「アニマルライツチャンネル」。
今回のタイトルは、「動物園:楽しさから正しさへ」。
代表の岡田さんが、最初に動物園の問題に取り組んだのは
大分の別府の地獄めぐりにあった動物園の、チンパンジーのポンくん。
コンクリートの上で、たった1つのタイヤだけある狭い檻に、たった1人で住んでいました。
全然動かず、改善要望を出しても、狂暴になっていて改善ができないと言われたそうです。
そりゃ、こんなところに閉じ込められ続けたら、精神がおかしくなって狂暴にもなりますね。
ポンくんは、29歳の時に物を喉に詰まらせて死亡したそうです。
遺体は、22か所の研究所にサンプルとしてばら撒かれたとのこと。
この子の一生は一体なんだったのか。
よく、動物園は外敵もいないし、餌の心配もないから幸せなんだ、という人がいます。
皆さんは、殺される心配もなく、ご飯の心配もなければ、一生刑務所でもいいんですかね?
例え、刑務所に入ったとしても、テレビなどの娯楽、人との会話、家族との電話や面会など、何かしらの楽しみがあります。
通常、刑務所に入るような人は、犯罪を犯したから刑務所に入っているわけで、いわば自業自得なわけですが、それでも多少の楽しみがあるわけです。
しかし 動物達は、何の罪がないにも関わらず、ある日突然 捕らえられ、勝手に閉じ込められ、強制的に人間の見世物にされます。
コンクリートの床、狭い面積、自然のものがないなど、何の楽しみもない動物が多くいます。
井之頭自然公園のハナコは、約69年、この狭いコンクリートの上1頭で過ごしました。
昼は、この画像の場所。
そして、夜はこの場所。
動物達はコンクリートの上で生きているわけではないのに、ずっとコンクリート。
日本人は、動物をコンクリートの上に閉じ込めるのが大好きで、ほとんどの動物がコンクリートの上におかれています。
餌のやり方も非常に雑。
ゾウは約18時間、色々な餌を探しながら行動している動物にも関わらず、ただ少しの野菜をその場に置くだけ。
これではすぐ食べ終わってしまって、やることがありません。
たった1人なのに、やることすらなく、ずっとコンクリートの上にいなければならず、拷問の日々です。
こちらは、日本ではなく、アメリカのアラスカ動物園のマギー。
2007年にこのような環境で象を育ててはいけないと声が上がり、サンクチュアリに引き渡されました。
先ほどのハナコと比べると、池もあり、床もコンクリートではなく、遊ぶものもあります。
これでもアメリカでは適正な飼育とはいえないと判断されたのです。
日本のレベルの低さが分かると思います。
同様に、こちらのゾウ達もサンクチュアリに引き渡されました。
面積が4000平米もあるにも関わらず、適正な飼育ではないと判断されました。
ゾウのエリアが4000平米もある動物園は、日本にはないとのことです。
日本はそもそも国が狭すぎて、動物園向きの国ではないですね。
こちらは、日本の宇都宮動物園のゾウの宮子。
生後6か月から、今もずっと1人ぼっち。
おそらく日本一狭い囲いとのこと。
コンクリートに溜まったホコリをかき集めて、自分の背中にかけるというみじめな動作をしていたとのことです。
彼女はこのひどい状態で、一生を終えます。
こちらは秋田県の動物園。
2頭いて、比較的広めで、真ん中に土がありますが、
この2頭の象は、延々とこの土の円をぐるぐるまわっているだけだそうです。
常同行動ですね。
つまり、多少広ければいいのか、多少土があればいいのか、というとそういうわけではないということです。
こちらは、アラスカ動物園のマギーが引っ越したサンクチュアリ。
自然で囲まれ、屋外施設は東京ドーム8.6個分。
見るからに快適な風景です。
こちらは、タイのサンクチュアリのゾウたち。
すごく生き生きとしていて、日本のゾウとは表情から全然違います。
明らかにゾウに適していない環境にも関わらず、まだゾウを入れようとしている日本の動物園があります。
金儲けのことしか考えてない動物園です。
これでも職員たちは、ゾウ達は家族同然、とでもいうのでしょう。
もちろん、苦しんでいるのはゾウだけではありません。
こちらは、22年ひとりぼっちで死んでしまった、秋田県 くまくま園のハナコ(日本人はすぐにハナコという名前をつけたがるのか)。
ある日、オスのヒグマのお嫁さんとして連れてこられたものの、オスの子は間もなく死亡。
それから、この四方が壁に囲まれたこの場所で、ずっと1人です。
景色すら見えない。
まるで、死刑囚が入る刑務所のようです。
そして、ハナコの死後
新しい熊が入れらていました。
今回のゲスト、『どうぶつ奇想天外!』(TBS)のディレクターを12年以上務めた、動物ジャーナリスト佐藤榮記監督によると
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野生動物がいる場所ごと保護するのが種の保存。
DNAだけ保護したって意味ない。
この間、井之頭のペンギンが増えてるっていうから担当者に
「じゃあ現地で絶滅危惧種になったペンギンが、動物園で増えて、現地に戻せるのか?」
と聞いたら、「絶対戻せない。」と言った。
なぜなら、生まれてから1匹も魚を獲ったことがなく、死んだ魚しか食べてこなかった。
だから、海の中に入ることもできなければ、魚も獲れない。
「じゃあ、それ種の保存じゃないじゃないか。むしろ、野生から捕獲してる分、減らしてるだけじゃない。」
と言ったら、飼育員は「確かにそうですね。」と言っていた。
種の保存でいえば、かつて日本はラッコの繁殖がうまかった。
1990年当初は、日本の水族館、動物園に122頭のラッコがいた。
それがわずか20数年の間に、今4頭になってしまった。
そして、その4頭は絶対に増えない。
なぜなら、この絶滅危惧種のラッコを3つの園館で飼ってて、唯一2頭飼ってるところはメスとメスだから。
だから、種の保存なんて化けの皮がはがれてきていて、種の保存なんて言えないようになってきている。
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動物園は、種の保存の場ではなく、ただの娯楽ビジネスです。
一時の楽しいという欲のために、動物たちの一生を奪うのをやめてください。
動物園に行かないという正しい選択を。