先日、市場までトラックで運ばれていた豚の1匹が檻から逃げだし、首都高速を歩いていたそうです。
残念ながら誰も助けてくれることはなく、暑さのためかそのまま横たわり亡くなってしまいました。
海外では、このようなケースで助けてもらった事例はいくつかあるのですが、日本では全く聞きません。
日本では、畜産問題に対する理解は非常に乏しく、増えてはきたもののヴィーガンはまだまだ少ないです。
ヴィーガンでもない限り、弱った豚を助けようと思う人はほとんどいないでしょう。
記事のコメント欄を見ると、可哀そうという意見が多い一方で、
最後には、感謝、いただく、残さず食べるなど、結局食べる宣言をしている人が大半を占めています。
申し訳ありませんが、私は、この感謝,いただきますといった言葉は、ただの自己満足であり、この言葉によって日本人は、正当化されると洗脳されていると思っています。
畜産の残酷な現状を前に、そのような言葉など何の意味もありません。
このような痛ましい事件を目の前にしてもなお、洗脳が解けないのかと、心底ガッカリしてます。
アニマルライツチャンネル [日本の豚たちは今どうなっているのか]より
豚にとって、残酷な飼育方法の1つに、母豚の妊娠ストールがあります。
ずーっと、この狭い、方向転換すらできない檻の中で、母豚たちは一生のほとんどを過ごすことを強制されます。
豚だから平気なのでしょうか? そんなわけがありません。
妊娠ストールを採用している日本の養豚場は88.6%です。
つまり、日本の母豚たちのほとんどが、このような監禁状態のまま一生を過ごします。
そして、愛し合ったパートナーと交尾をさせてもらえるわけがなく、無理やり人工的に妊娠させられます。
そして、精神的に追い詰められ、無気力、うつ状態にされ、異常行動を行うこともあります。
そして用済みになれば、殺されます。
残酷な行為は、これだけではありません。
子ブタは、生まれて1週間以内に、ニッパーで歯を切断されます。
日本では、63.6%の養豚場がこの虐待行為を行っており
そのうち9割以上が「麻酔なし」でこの行為を行っているのです。
当たり前ですが、激痛です。
「子豚がお母さん豚の乳首や、ほかの豚の尻尾や耳を傷つけることを防ぐ」という理由だそうですが
実はこの歯の切断はやってもやらなくても変わらないということが多くの農場で確かめられいるとのことです。
そのような事実を勉強もせず、日本の農家の多くは、思考停止でこの虐待を続けているということです。
ありえないですね。
また、尻尾も「麻酔なし」で切断されます。
日本では、81.5%の養豚場がこの虐待行為を行っています。
当たり前ですが、激痛です。
「過密飼いのストレスからお互いを傷つけあうことを防ぐ」のが理由。
食用豚たちは、過密飼育のストレスフルの状況で拘束されます。
あまりにもやることがなく、ストレスが溜まっているため、仲間の尻尾などをかんでしまうことがあるようです。
要するに、飼育状況を快適にすれば、起こらない話です。
わざわざストレスフルな状況を作って、問題行動をおこさせ、その対策として尻尾を切って痛めつけるという、ありえない行為を行っているということです。
そして、オスの子ブタは、「麻酔なし」で去勢されています。
日本では、94.6%の養豚場がこの虐待行為を行っています。
当たり前ですが、激痛であり、子ブタは鳴き叫びます。
あまりの痛みに、痛みが2~3日続くと考えられています。
去勢をする理由は、肉の雄臭を防ぐためだそうです。
このような残酷な扱いを受け、さんざん苦しめられた後、豚たちはと殺場には運ばれます。
と殺場で豚を移動させる際には、「スタンガン」が使われます。
これも思考停止で、他の方法があるにも関わらず、どうしようもない時に使うわけでもなく、当然のようにスタンガンを使って移動をさせます。
スタンガンをあてられ、豚たちは悲痛な叫びをあげています。(動画44:48)
蹴る、目つぶしなどの職員の無意味な暴力行為も行われています。
日本人は、職員たちが一生懸命とか、愛情をもって接しているとか信じている人が多いですが、畜産において暴力など日常です。
と殺場では、前日搬入されることもあり、と殺されるまでありえないほど過密な場所に詰め込まれます。
もう、まともに立つことすら出来ていません。
一晩中、闘争が起こり、悲痛な叫び声が繰り返され、眠ることすらできないようです。
どうせ殺すからと、飲み水すら与えられません。
世間では感謝だと言いながらも
このように何の配慮もない奴隷のような苦しいだけの一生の末、豚たちは殺されます。
スーパーの安い豚肉は、全てこのようなひどい扱いを受けている豚だと思って間違いないでしょう。
本当に感謝をしているのであれば、安い肉は買わない、肉食をやめるという選択になるはずです。
肉食をしなくても、人間は生きられます。