「動物愛護規制案の見直し」 を求めるという、動物愛護に逆行する署名活動を始めているブリーダーがいるようです。
そして、そこそこ署名が集まってしまっていました。
今すでに1100人くらい署名が集まっています。
記事では一部しか 掲載されていなかったので、該当のキャンペーンのページへ行き、全文を読んでみました。
あくまでフラットに見てましたが。
う~ん・・・って感じでした。
一部の文だけ見ると、その文字づらだけ見ると納得する部分もあるんですが
全体的に具体案がまるでなく、要するに 自分の仕事がやりにくくなるという文句が書かれているという感じです。
そして、それを主張するために綺麗な言葉が並べられているけど、行動が伴っていないというのが私の感想です(^_^;)
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劣悪環境のペットショップ規制、パミーミルの廃止、飼育数の上限規制、犬猫法案に関する見直し
小泉大臣様へ
今回この様な改正案をメディアを通して拝見致しました。
そこで1ブリーダーとしてブリーダーである前に1人の愛犬家愛猫家である国民の声をお聞きください。
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個人的には、本当の愛犬愛猫家なら、ブリーダーにはならないと思うんですよね。
このご時世で、繁殖家の実態を知らなかったわけではあるまいし、それに加担するブリーダーという仕事を選択すること自体、動物好きの私には全く理解ができません。
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今回この改正案に納得いかない部分が御座います。
何故ならば
愛護団体にも一般家庭にも悪徳ブリーダーにもペット業者にも悪質な飼育法をされている方が沢山居るからです。
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愛護団体や一般家庭にも悪い奴がいるから、私たちだけ規制されるのは納得がいかない、という意味にとれます。
だから、「愛護団体や一般家庭にも同様に、規制をかけるべき!」というのなら分かります。
実際、そうすべきだと思います。
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ペットショップやブリーダー全員全てが悪質とは限りません。一括りになさらないで下さい。
中にはきちんとされてるブリーダー様はおられます。
きちんと生体の管理を行い獣医師とともに連携をし正しい知識を持ち一頭一頭手塩にかけ
育てているブリーダーもいるのです。
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個人的には命を商売としている時点で、良いブリーダーなどいないと思います。
良いブリーダーとは?
自分の生み出した売れ残った子達を最後まで面倒を見る人?
相手の家庭まで訪問して、適正な飼い主かを確かめる人のこと?
ワクチンをする人? 散歩をする人? 発情期の度に生ませない人?
それって、普通のことなのでは・・・。
商売でやっていながらそれを「良い」とするならば、無償でやってるボラさんたちは神か何かなのでしょうか。
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もっと重視しなければならない所がございます。
愛護団体にも様々な組織が御座います。
その中で保護をされて命を助けていると謳ってはいますが有料で生体を販売されている所も御座います。
またその命を助ける身でありながら愛護団員が
生体に手をかけ命を奪う、虐待、虐殺それらの悪質愛護団員に大臣は目をお向けにならないのでしょうか?
多くの犬猫が犠牲になっているのです。
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そういう団体がいる、というのは確かですし、目を向けるべきだと思います。
でも残念ながら法律はそう簡単には変わらないので、まずは生体販売から、ということでしょうね。
というか、長年かけてようやくちょっとだけ変わったのです。
この人物は、生体に手をかけ命を奪う、虐待、虐殺それらの悪質愛護団員 をなくすべく、何か活動をしているのでしょうか?
この発信者は、蔭山 奈尾美 という人物です(公開されています)。
Facebook をやっているようで顔出しまでしていますね。
ざっと見てみましたが、何か活動めいたことをしている様子は一切ありません。
そもそもブリーダーは本当に良心的にやると生計が立てられないという話を聞くのですが
この人が7/19にシェアしている記事を読むと
はっきりと「今まで生計、立ててた多くの人が路頭に迷う法律」と書いてあります。
良いブリーダーとは?
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また、野良猫に対する餌やり
こちらに関してはなぜ増えるのか?
それは安易な考えから(多半数は一般人)
モラルもなく可哀想だけで餌やりを行い家に連れて帰らず保護もせずに餌を与えるだけ後は放置
生体系を崩して居られるから増えるのです。
一方
登録もなく知識もなく
むやみやたらに多頭飼いをし繁殖をさせ無責任にも飼いきれない結果を招く
(パミーミル、悪徳ブリーダーと呼ばれる方一部の愛護団員、一般人含む)
こう言った登録もなく飼われている方には罰金、登録取り消しを処すべきです。
また登録は有るものの余りにも目に余る飼育法をされ
正しい繁殖知識もなくミックス犬などを作る
仔犬工場(パピーミル)
こう言った方にも登録取り消しをされるべきです。
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これに関してもその通りです。
ここまで読めば、「動物愛護規制案の見直し」というよりも、「動物愛護法のさらなる対象の拡大、罰則の強化」というキャンペーンなら納得がいきます。
でもタイトルはそうなってはいません。
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数値規制に関しては納得行く部分も御座います。
ケージサイズなども案が上がっておりますが今一度見直して頂きたい部分があります。
例であげますと
体高、体長の2倍の広さ?
我々ブリーダーは体高体長の表し方
正姿勢の状態で肩から足が地面につくところを体高とし 体長は胸骨から管轄と表しております。
環境省が挙げられてる体高体長は
鼻の先から尻尾の先の2倍
ではそうなると市販で売られている
レギュラーサイズと呼ばれる物は
(犬種例、チワワなどの小型犬一頭に対して)
約 幅91.5x奥行57.5x高さ55.7cmが使用できなくなります。
その点はどうお考えなのか明確に挙げて頂きたいと思います。
ケージ拡大に関して広すぎてもデメリットを生じる場合が御座います。
適切な管理をきちんとされているブリーダーは学んでおります。
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ここが最も言いたかったことっぽいですね。
Facebookにも書かれていました。
要するに、「ケージのサイズ広げんな。」っていうことですかね。
「ケージ拡大に関して広すぎてもデメリットを生じる場合」と書かれていますが、どういうデメリットでしょう?
具体的に書かれていないため、分かりません。
内容をぼやかして、「適切な管理をきちんとされているブリーダーは学んでおります」ではよく分かりません。
相手に伝えたいなら、分かるように説明するのがプロだと思います。
これだけ書くと、商売がやりにくいとか、ケージを買い替えるのにお金がかかる、と言っているように聞こえてしまいます。
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悪質な方はどんな手を使っても繰り返しなさいますし
悪質な方を無くすのであれば
きちんとされているブリーダー以外の者は
繁殖行為を止めさせるべきです。
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止めさせるべきですが、それをどうやってやるんでしょう?
具体案がまるでありません。
止めさせるべき、止めさせるべき、と昔から言いながら、何にも変わらず、団体などの行動のおかげでやっと数値規制ができたのです。
この人は、きちんとされているブリーダー以外が、繁殖行為できないように何か活動をしてきたのでしょうか。
口で止めさせるべきというのは、本当に簡単です。
ですが、現実は小さなことから少しずつ変えていくしかないのです。
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ペットショップ、仔犬工場、悪徳ブリーダーと呼ばれる者に関してもっと強化をするべきなのは賛成です。その為の数値改正には賛成です。
これ以上不幸な命を増やさない為にも必要だと思っています。
ですが1人15頭と言う制限に関して疑問を抱きます。
では15頭から外れた子達を
飼育されてるブリーダー様もいる中でその子達の行き場はどうされるのですか?
大切に最終飼育を守られて飼われているブリーダー様もいる中で
老犬、ハンデがある子
その子たちをブリーダー(信頼してるパートナーから)大臣は奪うおつもりですか?
1人15頭と言う決定を下した結果
ブリーダーから取り上げた
15頭から外れた子達
約15万頭の子達の責任は最終飼育を国がきちんと受け皿となり責任を負えるのでしょうか?
動物愛護精神に則った行政……と
大々的に発言をされているのですから
その約15万頭の子達をきちんと責任を持ち
最終飼育を行える覚悟はおありなのでしょうか?
まさか不幸にも国が殺処分をするおつもりであられるのですか?
殺処分を無くすが根本にあり
愛護とは掛け離れた法案ではないでしょうか?
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だからこそ、声を上げ、受け皿になってくれる人を探すのが先決なのでは?
それこそ、時には愛護団体にお願いをして助けを求めて、お互いできることを相談していけばよい話です。
それをどちらかというと、愛護団体を敵にまわすような文章を書いてどうするの、と思ってしまうんですよ。
そもそも命を商売にしているから、そんなことが起こったわけです。
商売をせず、生み出さなければ、問題なかったはずです。
命を商売としていると必ずひずみが生じるんですよ。なので、良いブリーダーなど幻想です。
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また、一般家庭での取り締まりもするべきです。
ペットショップで迎え入れた子を
外来種生体、ミックス(犬猫)、純血種 等
アクセサリー感覚で不要になれば飼育放棄する一般飼い主様も多くおられます。
可愛いからと言って知識もなく登録もなく
繁殖行為をされる一般飼い主もいるわけです。
なぜ一般飼い主を組み込まないのか?
疑問を抱きます。
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その通りですが、これまで活動をせず、規制ができた途端に言い出すだけでは説得力に欠けます。
驚いたのは次の文。
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また、家畜に関して
例で言うならば牛は牛舎に閉じ込めなさいと
おっしゃっるにも関わらず
なぜ犬はケージ飼いをしてはいけないのか?
あまりにも理不尽で矛盾されております。
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家畜について触れているんですね。
なので、この人はヴィーガンなのか? と思ったのですが
Facebookに思いっきり、肉・魚・卵・乳製品使用の食べ物が沢山ありました。
そりゃヴィーガンが、ブリーダーなんてするわけありませんね。
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パミーミル、悪徳ブリーダーと呼ばれる方、一部の愛護団員の様な劣悪環境を永久に小さいケージで飼われている方は罰するべきです。
が、しかしきちんと決まった時間に運動をさせ
また人間が目の行き届かない時には
誤飲や怪我を防ぐ為にもケージでお留守や体を休ませる為にもケージ飼いはとても重要になってきます。
そもそも犬猫はケージ飼いを駄目とおっしゃっているのにも関わらずケージ拡大すれば良し?
そちらに関しても矛盾を生じておられます。
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パミーミルってなんですか? 3回くらい使われてるんですが。
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数多く各犬種がある中で
お散歩3時間を義務化
では例で挙げますと
ブルドック系犬種は真夏にそれらをするとどうなるか?
熱中症、呼吸困難で死に至ります。
上記、そのような管理もきちんとされてる知識をお持ちになられてるブリーダーは
それらを、把握した上で育てているのです。
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言わんとすることは分からないでもないのですが、結局、悪徳ブリーダーを規制するための案がここでも書かれていません。
ただ、私たちの仕事がやりにくい、ということしか書かれていないんですよね・・・。
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またこの改正案自体
犬猫限定なのは何故でしょうか?
犬猫以外の他の生体も同じなのではないのでしょうか?
彼らは命ある子達なのです!
殺処分を不幸な子が増えない為の目的が
崩されようとされているのです。
これ以上罪のない生体(犬猫)達を苦しめないで下さい。
専門家のお声を聞き、中立の御立場で環境大臣自ら視察をして下さい。
今一度動物愛護に関する改正案の決議を見直して下さい。
どうかお目をお通し下さい。
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その通りで、犬猫以外の家畜たちも苦しんでいます。ここだけ見ると応援したくなる文なんですけど。
ヴィーガンではないですし、ブリーダーですし、何の活動もされてないですし、で、行動が伴っていなくて、綺麗なことを並べているようにしか感じないんですよ。
以上です。
愛護団体や、一般家庭にも、規制を設けるべきというなら、その通り。
犬猫だけでなく、家畜たちにも盛り込むべきというなら、その通り。
でも、そこが主軸になっておらず、結局は私たちの仕事がやりにくい、ということが言いたいだけのように見えます。
残念ながら法律ってそんな簡単に変わらないんですよね。
これは常にそれに向けて行動している人にしか分からないと思います。。
だから、ちょっとずつ変えられる部分を変えていくしかないわけです。
日頃、命を商売にして、何の活動もせず、自分の仕事がやりにくくなった途端に、綺麗な言葉を並べても、所詮は保身のための正当化であり、机上の空論にしかならないです。
そんなに上手いこと、悪いブリーダーだけを一掃する良い案があるなら、具体的にかかげて行動してみると良いです。
実際に行動してみると、いかに難しいことかがよく分かるでしょう。