アレルギー 二

 

c.アレルギーを有する小児は、しばしば、アジャストメントや食事の改善に素早く反応します。毒を摂取した小児や、アレルギーを呈する小児は、しばしば、目に下の皮膚にどす黒い円形を呈します。

 

新生児を持つ親には、できれば、最初の最低6か月間は子供に固形物を食べさせないようにするように教育します。乳児の消化器は、最初は固形物ではなく母親のミルクに適するように設計されています。多くのアレルギーは、おそらく親が固形物を与えるのが早すぎるためであると考えられます。幼児の消化器は固形物を消化するのに十分に発達しておらず、そのような食物(特に、麦芽またはとうもろこしのシリアル)を外敵と看做し、小児の残りの人生を通して、アレルギー反応を確立されてしまいます。

 

d.水を多く飲むこと。乳製品、砂糖を避けること。そして、休養を十分とる事も、アレルギー反応を減らすのに有効です。抗ヒスタミン剤はどの年齢でも副作用が起きますが、特に小児では危険です。両親に対し、抗ヒスタミンの使用は心臓に悪く、不整脈を誘発する恐れがある事を話さなければなりません。

 

喘息

 

a.典型的に湿性/粘液性喘息は上位頚椎に関連します。

 

b.典型的に、乾性/非粘液性喘息は上位胸椎に関連します。

 

c.典型的に、小児期に発生した喘息症状は、副交感神経のアプローチによく反応します。多くの場合、小児期の喘息症状はアジャストメントに引き続き、直ぐに回復する。尚、S2セグメントをチェックする事を忘れてはいけません。

副腎腺障害 一

 

a.T6からL2のサブラクセーションによって起り得ますが、特にT9からT12のレベルに注意を払います。

 

b.副腎に悪影響を与え、それ故に摂取を控えるべき食物は、カフェイン、ニコチン、アルコール、薬(特に中枢神経系抗うつ剤)、砂糖、そして食塩です。過剰な食塩は、長期に渡ると副腎を萎縮させる恐れがあります。

 

c.副腎異常のある患者は、多くの場合、皮膚疾患やアレルギーを呈し、それらは前記のものによって増悪される事があります。

 

d.副腎機能低下の疑いのある患者には以下の検査を行います。

 

まず、背臥位で患者の血圧を測定します。次に患者を立たせ、60秒間足踏みをさせ、引き続き立ったまま血圧を再度測定します。もし、患者の血圧が20以上上昇しなければ、副腎障害を疑います。

 

アレルギー

 

a.下位胸椎、上位腰椎に注意を払いながら、必ず交感神経レベルからアジャストメントを始めます。交感神経で反応のなかった時のみ、副交感神経に切り替えます。切り替える前に、まず、交感神経のアジャストメントを最低2か月間行い、その後、アジャストメントがアレルギーに効果があるかどうかを確かめながら、副交感神経のみを数か月間アジャストメントします。

 

b.患者の生活環境や労働環境とともに、明らかに患者の食事を考慮するべきです。一般的に、アレルギーを有する患者は免疫低下があるために、まず、最初にサブラクセーションをチェックした後、適切な栄養、サプリメント、解毒法、そしてホメオパシー法で免疫を強化する事が好ましいです。

アジャストメント 四

 

承前

 

g.サブラクセーションを手によってアジャストメントする事に代わるものはありません。手ではなく、器具が開発されてきましたが、これらは、熟練した手によるアジャストメントに代わるものではありません。同じ、リスティングを持っていたとしても、個人個人でアジャストメントの方向、深さ、トークの仕方が異なります。これは、器械ではなく熟練した手のみによってなされます。

 

h.カイロプラクティックの芸術は、手の熟練を必要とする分析、触診、そしてアジャストメントからなります。多くの練習、勉強を必要とします。カイロプラクターにとって、手は音楽家の手と声と同様です。

 

i.熟練したカイロプラクターになるには、手によるアジャストメントの芸術に熟練しなければなりません。より練習すれば、患者より理解され、より早く結果が得られるようになります。芸術の進歩は時を必要とし、決して終わる事はなく、決してマスターされることもありません。

 

j.1日でも1週間でも、1か月でも修練を怠れば、それに見合った大きな損失を被る事となります。真剣なカイロプラクターは、決して怠ることなく、常に新しいレベルを追い求めます。定期的に経験豊富な術者にチェックされるのもいいです。

 

k.ガンステッドは言いました。「1つのセグメントのアジャストメントについて、それが上手いとされるためには、そのセグメントを3万回アジャストメントしなければなりません。しかしながら、同じ過ちを繰り返していたのではそれは達成できません。

アジャストメント 三

 

承前

 

d.もし、サブラクセーションが原因でセグメントがずれていますと、椎間板は適切に荷重されることになりません。このようにして、椎間板、椎間関節、そして軟部組織に負担をかけます。それが、あるレベルまで悪化しますと、神経に圧迫を与えます。主要な原因となるのは椎間板であり、慢性状態においては、椎間関節が変性している場合、通常既に椎間板が変性しています。これはサブラクセーションを矯正するには、正確なP-Aのアジャストメントが必要であり、この事実がガンステッド・システムを正当化しています。

 

e.アジャストメントは、患者と術者との間で正確性を必要とします。患者がリラックスして正しい姿勢を取る事は、術者のアジャストメントと同様に重要です。ガンステッドは「アジャストメントの90%は患者のリラクゼーションから成り立つ。アジャストメントをする前に、優しい触診とテンションをかけないとセットアップで、リラクゼーションを作り出すだけでなく、アジャストメントを受ける患者に最大にリラックスしたポイントを察知することも、カイロプラクターの仕事である」と述べています。

 

f.カイロプラクティックは、テクニックに関わらず、全てタイミングです。スラストは何の前触れもなく行われなければならず、素早くそして止まったところで保持しなければなりません。セット、そしてホールドが全てガンステッドアジャストメントにおける思考プロセスです。

 

アジャストメント 二

 

承前

 

a.コンタクトは、出来るだけ体幹の中心の近くで行われ短いレバー(梃子)をつくり出します。アジャストメントするセグメントは。正常な可動域を超えることなく、プリテンション(前緊張)をつくり出すのみで、決してロックアップ(関節をロックすること)やテンションを得るための回旋を行ってはいけません。セグメントは、自然位を少しだけ超えた位置でアジャストメントされ、スラストの際には、C2から最終腰椎までのレベルで、P-Aの方向にバイオメカニクス的に正しく動きます。スラストは、方向・力ともに厳正に行われ、高速度、低振幅でリコイルせずに保持します。

 

b.アジャストメントは、低振幅で最適な深さを維持したまま、完全な矯正のために正確な方向とトークの焦点が置かれます。必要とされる深さは、椎骨を動かすために、必要な最小の力を得られ、その結果キャビテーション(矯正音)が聞かれますが、アジャストメントはリコイルしたり跳ね返ることなく、保持しなければなりません。

 

c.サブラクセーションのある椎骨になされるスラストによって作り出される音の質は、アジャストメントの質と比例します。ガンステッドはいつもC2からL5のアジャストメントにおいて、高いピッチの鋭い音ではなく、深く低い金属音を得るべきであるとしました。

 

d.椎間板は脊椎の荷重を担い、椎間関節は滑りを担います。そして、椎間板と椎間関節は三関節複合体と呼ばれます。これらは、脊椎機能単位として最大限に機能するには、全てが正常に機能しなければなりません。

この「ケースマネジメント」セクションは、ガンステッドカイロプラクティッククリニックで、ガンステッドとそのスタッフによって経験された臨床経験を通して得られた情報を基にしています。これは、如何に患者を治すかというものではありません。この情報は、教育、勉学のためのもので、診断、治療の指針になるものではありません。これは、ある患者の状態に対し、機能が過剰か過少かを考え、いかなる対処がよいのかという助けに過ぎません。

 

「いかなるものでも、いかなることも起こし得る」という事は、常に忘れてはなりません。そして、ガンステッド術者の第一のルールは、手のみによって脊椎を矯正し、そのためにナーボスコープ、レントゲン写真、そして問診を用いる事です。これにより、最も科学的でバイオメカニクスに基づいたアジャストメントをサブラクセーションに施す事が出来、神経機能を関節運動を改善する事が出来ます。もし、完全にカイロプラクティックの検査を行った後に、他の治療が必要と判断すれば、直ぐに患者をカイロプラクティック以外の治療家に紹介するか、または患者を関し相談するべきです。

 

1950年代、60年代の初期のガンステッドセミナーで、ガンステッドは、或る特異的な疾患の脊椎のどこを調べるか聞かれ、「脊椎全体を調べ、主要なサブラクセーションを探し、それを治しなさい」と答えました。

 

アジャストメント 一

 

a.ガンステッド・アジャストメントは、次のように定義されています。それは「綿密な椎骨の選択に基づいた厳正なコンタクト」です。

骨盤アジャストメント 八

 

承前

 

m.しかし、体重の重い患者では、プッシュにしろ、アジャストメントの際、第三者が患者の脚を固定するのがいいです。もし、助手、秘書、または患者の夫、妻がいれば、彼らに上方の手で患者の屈曲脚を、下方の手で患者の進展脚を保持してもらいます。患者をロールする時に、患者の脚を固定してもらうことにより、術者はストラスに集中する事が出来るようになります。術者は、アジャストメントの際、患者を支える必要がなくなります。

 

n.ガンステッドは、痛み、症状がよくなるまでに時間がかかるという事実を以下のように説明します。

 

もし、あなたが石を足の上に落としたとしたら、強い痛みを覚えます。その原因となる石を取り去ったとしても、痛みは直ぐ消えず、それが消えるまでに暫く時間がかかるに違いありません。アジャストメントも同様です。原因となるサブラクセーションを、アジャストメントによって除去したとしても、修復に暫く時間がかかります。

 

o.腹臥位骨盤アジャストメント:選択するテーブルは、ハイローテーブルです。患者をASISがペルビック(骨盤)ピースのトップに来るように寝かせます。胸椎ピースは、腰椎を安定化させるために、ロックするか最大限のテンションをかけます。リスティングに関係なく、必ず術者は患者の側に立ちます。接触手と固定手の両方で、母指球をコンタクトとして用います。この腹臥位アジャストメントは、側臥位アジャストメントが上手くゆかない時や、それが不可能な時に用いられます。患者によって、側臥位アジャストメントが向いている場合とそうでない場合があります。向いている場合は、非常に容易にアジャストメントする事が出来ます。PIリスティングは必要であれば、ニーチェストテーブルでアジャストメントで来ますが、ASリスティングは難しく、ニーチェストテーブルは最後の選択です。

骨盤アジャストメント 七

 

承前

 

k.指はリラックスさせ、テーブルの上に平らな状態にしておきます。EXにコンタクトした後、前腕、肘、を外に突き出す代わりに、それを上方のPSISの内側にコンタクトさせます。スラストした時、豆状骨は P-Aのまま、スラストする前腕は同時に上方の腸骨にコンタクトさせます。このように、EXINが同時にアジャストメントされます。もし、テクニックが上手くいかなければ、最初にEXをプルし、その後すぐにINをブルかプッシュする方法を考えればいいです。

 

l.唯一のプルが出来ない腸骨リスティングは、ASINです。しかし、患者の体格が大きい場合やアジャストメントが困難な場合は、豆状骨コンタクトでキックスタビライゼーションすするという、些細な工夫が上手くゆきます。前述したようにASINをセットアップし、プッシュムーブに向け患者をロールする代わりに、患者を垂直位に残したまま、キックスタビライゼーションを行います。この際には注意が必要です。キックに伴う豆状骨プッシュスラストは、容易に患者を捻ってしまい、古いタイプの腰椎ロールになってしまいます。これは避けられなければならず、スラストの深さとはキックはコントロールが必要です。

 

m.側臥位のアジャストメントの問題になるのは、身体の柔らかい患者と体重の重い患者です。身体の柔らかい患者は、通常はプルムーブが向いている。たるみの多いしなやかな患者では、プルムーブによって素早いスラストをする事で、その問題を解決できます。体重の重い患者も、リスティングが許せば、通常プルムーブが向いています。

骨盤アジャストメント 六

 

承前

 

i.リスティングにPI、またはASを含む時は、ライン・オブ・ドライブが考慮されなければなりません。PIEXプルムーブでは、P-Aに加え、わずかなI-Sが必要であり、ASEXプルムーブでは、P-Aに加えわずかなS-Iが必要となります。通常、PIEXASEXをプルする場合はそのEXの要素に焦点が当てられ、I-SS-Iの要素は、プッシュの場合に比べ小さなものとなります。

 

j.PIINプルムーブとストレートINプルムーブは、仙骨のプルムーブとほとんど同様です。唯一の違いは、コンタクトする3本の指が仙骨からPSISの内側に移り、ライン・オブ・ドライブが、P-Aだけでなく多少内側から外側(M-L)が加わります。正しい方向が重要です。PSISの内側にコンタクトさせる指は、優れたハンドルの役割を果たします。それに加えて、固定脚は仙腸関節を広げプルムーブを助けます。前述したように、リスティングにPIがある場合は、多少のI-Sが適応されます。腸骨プルムーブでは、腰椎を決して動かす事があってはならず、アジャストメントに伴い深い単一の低温が聞かれます。

 

k.EX-IN複合リスティングのアジャストメント:患者のEXサイドを下方に患者を側臥位にした後、患者に骨盤を挙げてもらい、術者の手をコンタクトを得るためにその下方に入れ込みます。この時、術者の豆状骨は、PSIS、または坐骨棘の外側にあります。適切なコンタクトを得るためには、およそ5cm外側から始め、PSIS、坐骨棘の直ぐ外側まで持ってきます。この時、接触手の指で決して 患者の前腸骨稜をつかんではいけません。

骨盤アジャストメント 五

 

承前

 

h.PIEXASEXEXリスティングの際は、プルムーブを次のように行います。患者を側臥位にした後、患者に骨盤を上げてもらって、術者の手をコンタクトを得るためにその下方に入れ込みます。この時、術者の豆状骨は、PSIS、または坐骨棘の外側にあります。適切なコンタクトを得るためには、およそ5センチ外側から始め、PSIS、坐骨棘のすぐ外側まで持ってきます。この時、接触手の指で決して患者の前腸骨稜をつかんではいけません。指はリラックスさせ、テーブルの上に平らな状態にしておきます。

 

プルムーブを適切に行うための2つ目の秘訣は、術者の固定手で患者の上方骨盤を優しく後方に押し、骨盤、仙骨をペルビックベンチテーブルに垂直にすることです。こうする事で以下の2点が達成できます。

 

(1)患者の屈曲脚の大腿内側部がテーブルと平行になり、ストラス、キックの際、それへの十分なスペースをとる事が出来ます。

(2)患者を後方に押す事で、より確かなコンタクトをとる事が出来、手首をより的確な屈曲位に持ってくることが出来ます。術者の肘は、患者の背から離れた状態とし、スラストの際は、豆状骨と同様に、胸筋、僧帽筋を用いて肘をP-Aに素早く動かします。初心者によく見られける間違いは、セットアップで既にコンタクトの手首を伸展させてしまい、豆状骨でスラストできないことがあります。大きいと腰椎を回旋させてはいけません。アジャストメントは豆状骨で行われ、骨盤全体を引き上げねばなりません。