実家片づけの方法⑦ ~子育てに満足させてあげる~
親愛なる皆さま。「整理収納アドバイザー1級」「遺品整理士」の藤井ヨシコです。大阪府寝屋川市で「一般宅の整理収納」「高齢者宅の遺品・終活整理」のお悩みを解決する仕事をしております。いろいろと親に家を片づけを決意させる方法を書いてきましたが実は親を片づける気にさせる説得話法などありません。「誰が言うか」で決まるのです。知らない人やキライな人が片づけないといけない理由をとうとうと述べても親の心は、けっして動かない。しかし、信頼している人間なら「一緒に片づけようか」のひとことでその気になります。愛するわが子からの提案でも「この子から今 自分に対する愛情が感じられない」と判断した場合は首をタテに振らないでしょう。親の心が動くのは「この子は信頼できる」「この子は人間として自分を越えた」と思ったとき。いわば自分の子育ては成功したんだ。 自分の人生これでよかったんだと実感した時子どもの言うとおりにしてみようと思うのです。親を変えようとしないこと。親は変わらなくていいんです。子どもの自分が変わる。そして、親から見て自分はどんな人間に見えているか一度振り返ってみてください。「実家の片づけ」は親の問題じゃないんです。子どものあなたが人間としてより成長するためのチャンスなのではないでしょうか。三浦綾子さんの小説にこんなセリフがあります。「そりゃねぇ、あなたはまだ若いから そんな冷淡なことが言えるんですよ。 あと何年かで 自分はこの世からいなくなる。 そう考えなければならない年齢の 淋しさというのは・・・ いや、淋しいなんていうもんじゃない。 不安と言おうか恐怖と言おうか これはたまったもんじゃない。 生きればあと50年でも生きられるという 若い者にはわからない。 言わば生き地獄のような 侘しさだと思いますよ。」(『裁きの家』より)80歳近くにもなると、人は皆この思いを抱えて生きるようになります。まだ若い私たちはこの思いを完全に理解することはできなくても寄り添って考えられる人間でありたいものですね。お目にとめて下さりありがとうございました。整理収納アドバイザー遺品整理士 藤井ヨシコ。