親愛なる皆さま。ラブラブ

「住まいと心のアドバイザー」の藤井淑子。です。音譜


10日ほど前、朝日新聞紙上にて

美輪明宏さんが

「夫の実家が散らかっていて

帰省するのが憂鬱」という

40歳の主婦の悩みに答えていました。

 

お悩みの詳細は


「結婚して10年。毎年夏に一家4人で

夫の実家に2泊するが

家が散らかっており、憂鬱になる。


家に入る前から、義父が拾ってきた

いろんなモノがおいてあり

腰をかがめないと入れない。

家の中も同様に散らかっている。


私はホテルに泊まりたいのだが

夫は「実家に泊まらないのなら

帰省する意味がない」と言う。


一度、夫と義姉と私とで

片づけを試みたのだが

義父が「全部要る」と言って

取り合わなかった。


どうすればいいのでしょうか?」

 

というものです。

 

これに対して、美輪さんは

 

ちょっと冷たいのではないでしょうか。

あなたがそっと少しでも片づけても

いいのではないですか。


義理のお父様が

「そこは触るな」と言っていても

「ハイハイ」と適当にあしらって

そこ以外は上手に片づけてしまえばいい。


ただ文句を言っているままでは

あなたは単なる「冷たい人」です


と回答しています。

 

 

・・・「そっと少しでも片づける」

というのが大きなポイントです。


高齢者は、大きな変化をイヤがります。


なぜなら、生きてきた自分を

全否定されたような気分になるから。

 

だから日常生活や家の中の風景に

変化がないように

片づけていくことがポイントになります。


(劇的ビフォーアフターの真逆

といっていいでしょう)

 

 

・・・もし私がこの主婦の立場だったら

どうするか?


方法は2つ考えられます。

 

1、年に一回のゴミ屋敷生活を楽しむ。


義理の親の家は親のもの。

息子や嫁の思い通りにならないのが当たり前。


そこで暮らす人たちが

困っていなければそれでいいのです。


「悪臭が漂っていて、耐えられない。ショック!

というのでもなければ


年に2日ぐらい

モノがあふれかえった家で寝ることなど

何ともないはず。


むしろ

「ゴミ屋敷の住人を体験してる~。にひひ」と

楽しんでしまうかもしれません。

 

・・・・・・とはいえ

 

「親たちが亡くなったあと

ここを片づけるのは夫の(=嫁の私)責任になる。

こんなゴミ屋敷どう片づけたらいいのー。叫び

と心配になるなら

 

2、親の協力を得ながら

帰省のたびに、少しづつ片づける。

 

 

・・・親に「家の中を片づけてあげる」と言って

拒否される理由は、何だと思いますか?

 

それは

「あなたは年寄りだけど

私は若い」

という思いを持って接しているからです。

 

高齢者は年寄り扱いされるのが大嫌い。!!

心で「年寄り扱い」しながら

いくら口で優しいことを言っていても

高齢者の心に響くことはありません。


たとえ実の子に言われたとしてもネ。

 

長く生きていると、体は弱ってくる。

それをいたわるのと

年寄り扱いするのとは、全く違うのです。


人生の先輩として敬い

「しょうがないから、やってあげる」

のではなく

「甘える」ほうが

実家の片づけはうまくいきます。

 

例えば

床にいろいろモノを置きっぱなしにしている。

 

「こんなとこにモノを置いて危ない。

つまづいて転んで

寝たきりになったらどうするのよー。プンプン

と言いたいところを

 

自分がつまづくフリをして

 

「キャッ、危なかった。

こけそうになっちゃった。あせる

アタシってドンくさいでしょ。

だからすぐモノにつまづいちゃうの。


お義父さん、お義母さんも

つまづいたりしない?しないの?

スゴーイ!足腰いいのね。

 

お肌もツヤツヤだし、

何か運動なさってるの?

ウォーキングとか、スポーツジムとか。

 

最近の70代。80代の人って

本当にお元気ですよね・・・・・・。」

 

・・・・・・自分の親には

こっぱずかしくて言えないけど

義理の親になら言えるはずです(笑)。

 

 

私もゴミ屋敷寸前の家で

何度も「つまづく演技」をしたことがあります。

 

そのたびに

「アンタ若いのにあかんなぁー。

ワタシらこんなん何ともないわ」

と言いながらも、どことなく嬉しそうです。ニコニコ


そうきたらすかさず

 

「でも今の子どもたちは、

もっと骨が弱いんですよ。

体格は立派なのに

すぐに転んで、骨折するみたいですよ」

 

と話を続けると


「遊びに来た孫が怪我しないために

片づけなきゃいけない」

と考え始めるのです。

 

高齢者も

頼られると嬉しいのです。

 

ウソでもいいから

「私のほうがダメなんだ」と言う態度を見せる。

「あなたのほうがスゴイんだ」と甘える。

 

これが私の考える

「親の家の片づけの極意」です。


ねっ、美輪サマそうですよね。ラブラブ

 

 

藤井淑子。でございました。音譜