イギリスのEU離脱に続いて、アメリカもとうとうやらかしてしまった…!
かの暴言王、差別主義者、悪名高いトランプ氏がまさか本当にアメリカの大統領になってしまうとは
ハリウッド映画で例えれば、鼻持ちならない嫌われ者の大富豪、悪業の限りを尽くした悪代官、ラストシーンでブルース・ウィルスとかに正拳を食らってのされてしまうタイプの人物です
つまり根っからの悪役
それを正義の国アメリカが大統領に選んでしまったのです
まさにちゃぶ台返し!
一体なぜ、こんなことになったんでしょう
あちこちでいろんな分析がなされています
誰もが「予想外の結果」と言います
でも本当にそうなのか
僕はなんとなくこうなるかもしれないという危機感をずっと持っていたし、やっぱり起こるべくして起きた結果だったんだな、と今あらためて実感しはじめています
この選挙戦の中でよく耳にした言葉があります
"エスタブリッシュメント"
既得権益層、特権階級、権威・支配体制などと訳されます
ザックリ言うと、体制側にあって利権をぬくぬくと独り占めしている富裕層の人たちのことです
シャンパンタワーの上の方にいる人たち
大きなグラスになみなみとシャンパンを満たして、一滴だって人のためになんて考えもしない人たち
シャンパンは下のグラスには行き渡らず、格差にあえいでいる人がたくさんいるというのに、政府は見て見ぬ振りどころか彼らを擁護さえしている…
トランプ氏は、クリントン氏をこのエスタブリッシュメントそのものだとして、徹底的に攻撃しました
多くの国民が不満を募らせていて、それがトランプの登場で一気に爆発したというのです
この選挙戦は右vs左でもなければ分断vs融和でもない、労働者・中産階級vsエスタブリッシュメントの戦いだったという分析です
その流れで言うならば、「メディアは結果を予想できなかった」とか「評論家は読みを誤った」とかいうのは、たぶん違うでしょう
彼らはむしろ現実を隠そうとしただろうし、印象操作でクリントン勝利の方向に世論を誘導しようとした、というのが本当ではないでしょうか
なぜなら、メディアだって評論家だって、みんなまるっとエスタブリッシュメントなんだから
どちらかといえばクリントンに勝ってもらって、現状維持できた方がいい人たちです
トランプを批判したリベラルなセレブたちも、みんなエスタブリッシュメント
彼らがいくら愛と融和を説いても、労働者たちの生きるか死ぬかの心の叫びを目の当たりにしては、もはやきれいごとにしか聞こえなくなってしまいました
だって「トランプが当選したらアメリカを脱出する」と多くのセレブたちが公言していたのに、誰一人実行しようとはしません
抗議の意志を示すにはすごくインパクトのある方法だと思うのに
(´-`).。oO(だって、この手の中にある宝ものは失いたくない…)
それがエスタブリッシュメントの本音と建前
かと言って、トランプのような差別主義者は僕も大嫌いです
あんな無知、無礼、無茶なゲス候補に支持を表明したくないし、大統領なんかとんでもない話です
どこかの大学の調査か何かで、2候補どちらかを選ぶくらいなら「地球消滅」を選ぶという若者が20%以上もいたというデータさえあるほどです(未確認情報)
(´-`).。oO(でも、
それでもいいから、
だれでもいいから、
やり方は問わないから、
とにかくこのクソッタレな現状を
なんとかしてくれッ!!!)
それが労働者・中産階級の人たちの本音と建前
絶対に見せたくないアメリカの恥部だったろうけれど、本音が建前を吹っ飛ばすほど切羽詰まった状況に陥っていたということでしょう
この分析がすべてとは思わないけれど、かなりの部分で真実を言い当てているのではないかと僕は思うのです
そしてこの選挙戦が最悪だったのは、トランプ氏が開けてはいけないパンドラの箱を開けてしまったことです
あらゆる負の感情が溢れ出てしまい、取り返しがつかなくなってしまいました
多くの人が、思っていても絶対に口に出してはいけないと固く蓋を閉ざしていたこと
抑え込んでいた差別意識や怒りや不信不満が一気に噴き出して、もう止まりません
一度できてしまった憎しみの傷痕は、増幅こそすれ簡単に消えることはありません
一方、NYではトランプを非難する大規模なデモが暴動にまで発展する勢いで、アメリカ国内の混乱、分断が進んでいる模様…
あらゆるところでモラルが崩壊し、差別や断絶や暴力が蔓延していくでしょう
価値基準が曖昧になり、秩序は揺らぐでしょう
日本や世界の各国にも影響が及ぶはずです
世界地図が塗り変わるかもしれません
あるいはトランプ自身もまたエスタブリッシュメントに取り込まれて(そもそも彼こそチャキチャキのエスタブリッシュメントだ)、就任後は選挙戦の暴言などなかったかのように、お行儀よく振る舞うことになるのでしょうか
(´-`).。oO(だって本当に勝つとは思ってなかったんだもん…)
それがもしトランプ氏の本音だったら、解き放たれてしまった怒りのエネルギーは、一体どこに向かうのでしょうか…
どっちに転んでも、あまりいいことは起こりそうにない
アメリカがもう今までのアメリカではなくなった…それだけで世界に与えるインパクトは計り知れない
けれども、世界はどこもかしこもどうしようもないドン詰まりのところまで来てしまっているのです
これは時代の流れなのかな、とも思います
出口の見えないこの閉塞感を打開するには、荒療治でもなんでも、何か大きな変化が必要な時なのかもしれません
〓ちん〓