昨日は久しぶりに家で映画を観た。
クリスマスにぴったり!でも独り身で見たら切なくなりすぎる危険をはらんだ映画、
「ラブアクチュアリー」
のDVDを見ようと思ったのに見つからなかったので、
仕方なく、、、と言いながら見るなんて罰が当たるような名作、
「セント・オブ・ウーマン」
を見たのでした。

前は2,3日に一回、少なくとも1週間に1回は家で映画を見ていたのに。。。
なんだかここ最近は観なくなっていた。
ここ1年間ぐらいで上澄み程度にスピリチュアルな知識を得たり、何やかんやで心持が変わった。
今まで面白いと思っていたものが、何が面白いのかわからなくなったり、
怖かったものの何が怖いのかわからなくなったり、何が感動的なのかわからなくなったりしてきた。
そして私は結構シリアスなドラマが好みだったりしたのだけれど、
「いったい何をそんなに深刻ぶってるんだろう?」
「でもそれって自分で体験したくて体験してるんですよね??」
みたいな突っ込みを入れたくなる自分が登場してきて戸惑う、
でもそんな自分に
「何を悟った人気取ってるねん!」
「自分もまだまだ日常でこまごましたシリアスやってるやん!」
と突っ込みをいれたくなったりして、
複雑なジレンマを抱えることになるからだ。
そして、シリアスをシリアスに思えなくなることがちょっと怖かったりもするし。。。

それはさておき、久しぶりに観た
「セント・オブ・ウーマン」
やっぱり素晴らしい映画だと思いました。(以前にも観てます)

ざっくりしたあらすじはというと、
超毒舌で超女好きな盲目の退役軍人に、
品行方正で優秀な苦学生がめっちゃ振り回されるお話です。


めっちゃ振り回されるうちに青年は自分がどうするべきかを学び、
めっちゃ振り回すうちに退役軍人も本気のぶつかり合いによって、癒される。



こういう生き方があるんだ。
どんなに馬鹿なことをやらかしても、失敗しても、自分の生き方、その美学は捨てられない。
どんなに馬鹿にされても、どんなに人からうっとおしがられても、自分は自分でしかいられない。
損得勘定や不安と迷い、自分の立ち位置をどうするのか「考えよう」としていた
青年に自分はどういう人間か、それに気が付き、ただそうあればいいということを知る。

どうあがいたって、それ以外はできないのだから。

以前に見た時、これは男の美学の物語だと思った。
その時の私が感じた男の美学、というのは人間の美学、でもあると思っていたし、
男ではない私にとっても、自分自身を生きるということのカッコよさとカッコ悪さと潔さを見たと思った。

それはどこか遠巻きに見る感じの男の美学だった。

でも今観てみるとまた違う視点からみている自分がいた。

それは彼の異常なまでの”女好き”というところ。

「女、何といったらいいか、誰が女を作ったんだ? 神って奴は天才だ。」
「この世で聞く価値のある言葉はたった一つ、『プッシー』だ」
「男はいつまでたっても女のことが気になるものさ」


こんなことばっかり言っている。
以前観たときは
このおっさん、どんだけ色ボケ(^o^;)

と思った。

そしてそれは彼のハチャメチャさの一つ、彼の生き方のうちの一つとしてみていた。
だけど、彼は言っている。
この世で一番好きなものは女だと。だいぶだいぶ下がって2番目がフェラーリだと。

つまり彼は何よりも女が好き。
なによりも求めている。

誰というわけではなく、誰でもいいというわけでもなく、とにかく女という存在を求めていて、
そして
朝目が覚めても、彼女はまだ俺の横にいる。その香り、甘くて温かい。

そのことを求めている。
でも、あきらめている。。。

語りつくせないほどの武勇伝。数え切れないほどの女と寝た話。
彼は彼の人生に現れた女性、全部が好きなのだ。
きっと特別な女性だっていただろう、名前を憶えていない女性もいっぱいいるだろう。
でも本当に全部好きなのだろう。
平等に、とかいうしみったれた表現ではなく。
彼は女が好き。
彼が男でいるために。

この映画にはそれほど女性は登場しない。
だから以前観た時には「セント・オブ・ウーマン」というタイトルにちょっとだけ「?」だったりもした。
もう一度見て、気が付くことができた。
なによりも”男”な物語は”女”の物語でもあるのでした。

そこに気づけた私は以前よりちょっと女になったのでしょうか。。。。?



この映画でやっぱり一番大好きなシーンはタンゴを踊るシーン。
このシーンは理屈抜きでただただ感じる。


ガブリエル・アンウォーの美しさ。
盲人でありながらも体にしっかり刻み込まれたダンステクニックで彼女をリードする、
その見事なアル・パチーノの演技。
なぜかわからないけど、感極まって泣く私(ノω・、)

ハートでビシビシ感じる映画は何回見ても素晴らしい。
こんな感じる映画にまたいっぱい出会いたいなと思ったクリスマスでした。