翔ちゃんがコップに麦茶を注いで渡してくれたのでそれをイッキに飲んで「プハー」と息を吐いた。
「そんな慌てて来なくても大丈夫なのにwww。花火そんな楽しみだったのか?」
もちろん花火も楽しみだけどそれだけじゃないよ。
「だってさ、4年ぶりじゃん。」
「まぁな。前に見たのは俺が中3で雅紀が中2だったもんな。4年のブランクはでかいな。」
確かにでかいよ。翔ちゃんも俺もあの頃から変わってるもん。
ヒュ〜ドン!
外から大きな音がした。
「あ!始まった。」
2人でベランダに出ると1発目の花火が目の前に広がった。
「「おぉぉぉぉ。」」
「やっぱり翔ちゃん家からの花火は最高だね。」
「特等席だな。」
4年経っても変わらないものもあるよ。
だってこうしてまた一緒に花火見れてるじゃん。
ただ今年は2人だけで見てる。
翔ちゃん曰くおじさんとおばさんは2人で旅行中。
妹と弟は友達と近くまで見に行ったって。
家より広い翔ちゃん家のベランダにはテーブルとイスも置いてあって家庭菜園用のプランターもいくつかあった。
そんな広いベランダの柵に2人並んで次々と上がる花火を見ていた。
翔ちゃんの肘が俺に当たる度に何だか心臓のドキドキが早くなる気がする。
「そう言えばさ、雅紀が家で初めて花火見た時すげぇ怖がってたよな。」
打ち上がる花火を見ながら翔ちゃんが言った。
「そうだっけ?」
忘れた振りをしたけど覚えてるよ。幼稚園の夏、翔ちゃんが「家のベランダからでっかい花火が見えるよ。」って教えてくれて家族で初めて翔ちゃんの家に行ったんだ。
大きな音と広がる花火にびっくりしてベランダに出るのを怖がった俺を翔ちゃんが「雅紀大丈夫だよ。」って手を繋いで一緒にベランダに出てくれて花火を見てる間ずっと後から抱きしめていてくれたんだ。
「忘れちゃった?」
忘れてないよ。
「可愛かったなぁ。」
「!!/////」
「女の子み•た•い•でwww」
「/////またそれ言う!」
俺に顔を近づけながら言うからドキッとして身体が固くなった。
最後の花火が上がって夜空に散った時夏が終わった気がして来年の夏またこうして翔ちゃんと一緒に見れるのかなぁ?なんて思って不安と寂しさが込み上げた。
そんな俺の気持ち知ってか知らずか
「成人したら一緒にビール飲みながら花火見るのも良いよな。」
「うん、そうだね。」
翔ちゃん、それってこの先も一緒にいられるって期待していいんだよね?
「あちぃ~、スイカ冷やしてあるから喰おうぜ。」
ベランダから部屋に戻る翔ちゃんの背中に問いかけた。
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残暑厳しいね🥵
暑くて体力消耗しちゃうけど夏が終わってしまうのはちょっと寂しい
1年の後半が減って行くからね。
皆様は何か思い出に残る夏を過ごしたのかな?
今年の夏の甲子園は慶應義塾高等学校が優勝🎉
翔くんの母校だし地元でもあったので嬉しかったなぁ
しかも107年ぶりだってね。
選手達、文武両道ってのが凄いね
では素敵な週末をお過ごし下さいませ
ぶいちゃん