「食事の前にまず風呂じゃね?」
「部屋風呂も良いけどやっぱ大浴場じゃね?」
って事で来た大浴場。
幸い他の客と時間がずれて広々した風呂はまるで貸し切り状態だった。
「贅沢だね〜。」
「これだったら人違いしてカンチョーしちゃう事もないな。ハハハ」
翔ちゃんの笑い声が響いた。
「もう、思い出させないでよ。めっちゃ焦ったんだから。」
「こうやって一緒に風呂入るの去年の番組ロケ依頼だよな。」
「そうだね〜。久々の5人ロケで楽しかったね。」
「雅紀、めっちゃ酔ったもんな。覚えてないだろ。」
「うん。朝起きたら何故だか翔ちゃんの部屋にいて焦った。」
「翔ちゃん、一緒に飲もうって部屋に来たと思ったら酔い潰れて俺のベッドで寝ちゃって。寝込みを襲わず理性を保った俺を褒めて欲しいわ。」
「寝込みって…。」
翔ちゃんがゆっくり俺の横に来て耳元で
「今日は酒はセーブしろよ。酔い潰れて寝るなよ。じゃないと本当に寝込みを襲っちゃうぞ。」
と言ってするりと俺の腰に手を回して来た。
「さっ、先に出るね。」
と慌てて立上がって浴室を出た。
「ハハハ」とまた翔ちゃんの笑い声が後ろから聴こえた。
今日は俺と翔ちゃんの特別な夜になるって分かっているから恥ずかしいし緊張しちゃうよ。
なのに翔ちゃんは余裕なの?
もう、俺ばっかりこんなドキドキはずるいよ。
湯上がりだけでない熱く火照った身体を冷ますべく設置してある冷水一気に喉へ流した。
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ぶいちゃん