「で?俺に話したいことって?」
翔ちゃんがソファーの背もたれに凭れながら俺に言った。
そうだ、聞かなきゃ。
「あ、そうそう。今日事務所に行って来たら翔ちゃんがHさんに会ったって聞いてさ。」
「あぁ収録が一緒だったからな。」
「翔ちゃんにまで迷惑かけてごめん。」
「別に迷惑だなんて思っちゃないよ。挨拶ついでに一言言っておこうかなって。」
それがどうした?と言わんばかりの態度に少しショックだった。
「でも何で?なんで翔ちゃんがHさんのところへ行ったの?しかも翔ちゃんが謝るなんて。」
俺の食い気味の言葉に翔ちゃんが「え?」と驚いた表情をした。
「何でって俺の話で雅紀がHさんに怒っちゃったんだろ?雅紀も困ってたし…まぁHさんも分かってくれたみたいで良かったな。」
「良かったな、じゃないよ。おかしいだろ。」
「何がだよ。」
翔ちゃんが少し苛立った様に言った。
「翔ちゃんが、謝ることなかったって言ってんの。第一俺翔ちゃんにそんなことお願いしてない。」
「はぁ?お前が俺にどうしようって連絡してきたんだろよ。メンバーが困ってたら助けようって思うだろ。」
「翔ちゃんはメンバーが何かある度にそんな事すんのかよ。俺は翔ちゃんにどうこうしてもらおうなんて思ってない。」
「余計なお世話だったって言うのかよ。」
「はっきり言うとそうだよ。」
そんな風には思ってない。翔ちゃんの優しさは分かってる。でももう後に引けなくなった俺は翔ちゃんを傷つける言葉が出て来てしまう。
「俺のした事がそんなに迷惑だったのかよ。」
俺は翔ちゃんの前にあった缶ビールに手を伸ばし残っていたビールをグイっと飲んだ。
「おっオイッ!」
翔ちゃんは驚いて俺を見た。
「そうだよ!俺の尻ぬぐい何てする事なかったんだ!それに…それに翔ちゃんに頼らなくても自分のケツくらい自分で拭ける。それを言いたかっただけ。それじゃ。」
俺は勢いに任せて翔ちゃんに言い放ち帰ろうとした。
そう言えば翔ちゃんは若い頃すぐキレる奴なんて呼ばれていた。
本当ならこんな俺に頭に来るはず。
だけど感情的になって怒りをぶつける俺とは逆に翔ちゃんは冷静沈着で格好良くてやっぱり敵わないなと思った。
だから俺は…
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ぶいちゃん