村上春樹の作品って1Q84とかもそうだけど、本屋で立ち読みして挑戦しようと思っても、
どうしても世界に入っていけなくて毎回断念してる。
 
他の作家でよく見受けられるのは、ストーリーを坦々と説明していくパターンだけど、
村上春樹の文って、なんていうんだろう、
文学的というか?、書き出しだけかもしれないけど文章遊びみたいな印象があって、
まだ文学の世界に未熟なぼくには難しいのかもしんないと思って。

映画見る前、ちょらっとだけ本屋でノルウェイの森の冒頭読んでみた。
なんとなく質感だけ触っておこうと思って。
 
てことで今109シネマズで、レイトショー9時半からノルウェイの森観てきた。
本日公開。
 
 
 
すっごいね

ノルウェイの森って世界中で翻訳されて読まれてるらしいけど、評価高いのがよくわかった。
この映画化で、原作読んだ人にどう映ったか気になるところだけど、
原作読んでないぼくなりに、村上春樹の凄さ見た感じ。
最高に良かった。

星     
 
トラン・アン・ユン監督、ってアジア系の顔したフランス人あたりっぽくて知らないけど、
独特な質感良くこんな仕上がりできたなーっていう、
全体、人の表情とか心の動きめっちゃ細かくコマ割りうまくできてて、すっごい感情移入できて入り込めた。
それだけに、観てて物凄い怖かったね。

なんか。
追い込まれるシーンで、ここまでするかってくらい重低音の恐怖感煽る音あわせてくるから、
両隣座ってた女性のしぐさとか雰囲気でもわかったけど、観てて心臓バクバクする感じ。
かなーり稲川淳二レベル。
 
下手なホラーとか、怪談みたいな恐怖モノよりも、
この世界観に浸って、役者と共に落ちていく感じとか、こんな怖いものないかもしれない。
エビゾーぼこぼこにしたリオンと互角やね。まじで。
 

 
60年代。
学生時代に、自殺した親友の彼女と大学時代に再開して好きになるんだけど
彼女がトラウマとか精神疾患で施設みたいなとこで生活始めて、
責任感とか複雑な感情で気にかけてたところ彼女が自殺しちゃって、
その周りの人間関係とかもろもろ。
 
ノルウェイの森って、ビートルズのノルウェーの森から来てると思うけど、
原作の冒頭でちょろっとそのこと触れてたけど、
どうしてこのタイトルになったんだろうって、ちょっと不思議に思ってる。
 
詩の歌詞も読んでないし、曲に関連して、
このストーリーに並行する何かあるのかわからないけど、
途中でてくるシーンで、草原とか森林での心の葛藤描く部分が、
ノルウェーのその森の歴史に何かリンクしてるのかもとか色々妄想したりもしてw
 
 
とにかく重い話だったね。
 
自殺されて、残された恋人とか親友の想いだとか、
苦しみは苦しみでしか解決できないみたいなニュアンスの、心のナレーション入ってたけど
単にストーリーがどういう内容とかいう見方よりも、
それぞれの人物の気持ちが、この場面ではどうこうっていう部分でしか語れないトコあるし、
これが村上春樹なのかぁ~、みたいな?
ちょっと衝撃的だったような。
 
深いね。
 
 
配役の松山ケンイチと菊池りん子。
特に菊池りん子なんて今まで演技見た事なかったけど、相当なんていうかおぞましい演技がはまってて圧巻。
 
かなーり、セクースシーンとか
台詞でも、手でするとか、口でするとか、そのシーンもあったり、
ボッキがどうとか濡れるとか、
そういうとこ外したら作品が成り立たない部分もあったんだろうけど、
きっと村上春樹の作品以外だったら、放送倫理とか日本のコード的にはあまり通らなそうだけど、
むしろそういうトコばんばん文学的な意味で?
セクース周りをこうハッキリ台詞でばんばん出してくるとこなんて、
なんというか、これからの映画のコード少し下げたかもしんない。
 
ちなみに「PG12」つって、
12歳未満のお客様は、なるべく保護者同伴での鑑賞をお願い致します。
って映画指定らしいw
 
12歳以下の子供も、観てはいけない、ってことではないらしい。
あくまでこれは、卑猥な映像をメインとしたストーリー構成ではなくて、
文学の中で、あるいはヒトとしての生き方を解いた芸術なんだといわんような?
なにか村上春樹の映画化、っていう感じでもあり。。
 

そんなこんなで、
かなーーーーーり、おすすめ。
 
 
 
 
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超きれー