死産した我が子が寂しくないように、雲の上でもたくさん遊べるようにとどう飾ろう、なにを入れよう、と2人で話し合いしながら作業を進めた。
 
 
まず1番最初に目についたのは某夢の国のキャラクターが大きく描かれているバンダナ。
 
 
シンプルな棺を可愛く飾り付けたかったので、同じキャラが対称で描かれているバンダナを半分に切って棺の蓋の面に貼り付けた。
 
 
おおオシャレでいい感じだー、と見ていたら夫が一言。
 



玲斗から見えなかったら意味ないやん。
 


 
!!



なるほど!

 

 

 

そっか、そうだよね、じゃあもう半分は蓋の裏側に貼っていつでも玲斗から見られるようにしよう!となった。




大画面で見られるネズミー、玲斗は笑顔でいてくれるかなー。

 

 

あとは棺の中、桜模様の白いレースのカーテンをマスキングテープと急遽夫が買いに走ってくれた瞬間接着剤で全面に貼り付けた。


 

 

あとは、淡い模様のマスキングテープで箱の周囲をぐるりと囲って完成。




きれいで可愛い棺が出来上がり、出入りする看護師さん達もかわいい!と褒めてくれた。

 


 

特に蓋の裏側に貼ったネズミーに、これは赤ちゃん大喜びですねー!とテンション上がってた。

 

 

夫はとても自慢げ。

 

 

あと入れるものは、あらかじめ買っておいた新生児用の服セットとブルーのおくるみ、あとプラスチックを使ってないぬいぐるみ3つ、看護師さんが用意してくれた色紙で折った、

 


犬(雲の上でのお友達兼遊び相手)

 

 

金魚(ペット)

 

 

ロケット(これでひとっ飛びで誰かの、出来れば私たちのもとにおいで)

 

 

かなぁ。




と看護師さんも交えて話してたら、私たちからもファーストシューズを入れさせて下さい、と渡してもらえた。




それはプレゼントのようにビニールの袋に包装された、手編みの小さな小さな靴。

 

 

両親の元へ産まれる事ができないまま旅立ってしまった赤ちゃんが空の上でも裸足じゃ可愛そうということで、産婦人科の看護師さん達が手編みで作って下さるそう。

 


 

その中にはメッセージで、空の上でも元気に走り回ってね、というような事も書いてあった。

 


 

それを見ただけで、入れ替わり立ち替わり常に寄り添ってくれる看護師さん達の優しさにウルウルしてしまい、でも泣かないように下を向きながら

 

 

めっちゃ可愛い!靴は思いつかなかったー!と饒舌になったわたし。


 
 

ついでに夫がとっておきのものかのように取り出したのは、ターバンと黒いニット帽。




看護師さんはクエスチョンマークだったが、わたしは、

 

 

 

あー、ね!




ターバンは髪長めな夫が仕事中に、前髪が邪魔だからとよく付けてるやつだった。

 

 

黒いニット帽は、わたしが2番目に愛用してる帽子。

 

 

1番のじゃないのは、キラキラビーズや金具やらがついてて火葬には不向きだから。

 

 

2番目といっても、ほぼ毎日帽子をかぶってるわたしにとっては本当相棒のようなもの。

 

 

夫はこの、2人の匂いが染み付いたものを玲斗と一緒に入れてあげようと持ってきていたのだ。

 

 

夫よ、キミはほんとうにすばらしい人だ!

 

 

わたしよりずっと玲斗の事を考えてくれている、わたしも夫と一緒に玲斗のそばにいてあげられる事が嬉しかった。

 


 

これで入れたいものは揃った。

 



あとは明日の納棺、火葬を待つのみ。

 







 

ちなみに夫は、鬼滅の刃スペシャルを観るためいつもより早く帰っていった、、、。

 

 

まぁわたしも病室で1人、イヤホンして食い入るように観てたけども。