厚生労働省は29日、東京都内で開催されたシンポジウムで、「地域包括ケアシステム構築へ向けた取組事例」を公表した。全国11市区町村の事例を紹介するもので、「どう取り組めばよいか分からない」「参考となる事例が欲しい」といった市区町村からの声に応えた形だ。同省老健局の担当者は、「(地域包括ケアシステムの構築に向け)市町村には中心となっていろいろな取り組みをしていただきたい。事例の中の機能を参考にしてみようという位置付けで見てもらえれば」と、会場に集まった自治体関係者らに活用を呼び掛けた。
厚労省老健局は引き続き、都道府県や市区町村から事例を集めている。今回の11市区町村の事例集は第1弾で、今後も同省ホームページなどを通じて情報発信していく。
今回公表された事例集では、東京都世田谷区の特徴的な取り組みとして、定期巡回・随時対応型訪問介護看護を区内全域で提供できる体制を昨年4月までに確保したほか、空き家などをサロンなどに利用するための整備を進めていることなどを紹介。
また、大分県竹田市の事例では、介護予防事業で自立度が高まった高齢者らが、自立度の低い高齢者のサポーターになる「暮らしのサポートセンター」を設立したところ、サポーターになった高齢者の生きがいにつ ながったり、住民同士で助け合う体制が広まったりしたと効果を説明している。