誰も読むことはないだろうけど、自分が忘れないためにここに残すこととしよう。
それは2年前のこと。あたしは障害者入所施設で障害者を支援する仕事をしている。
8月31日、思いもしない知らせがくる。
担当している利用者が呼吸不全で救急に運ばれたと、、。
当時、29日が宿直で、30日に行事があったためにあけないで夕方まで仕事して、いつも以上に疲れていた。
帰り際に、DVDを借りたくなり、いつもなら怖くて通らない道を近道だからと通った。
その瞬間に、誰か大切な人が持っていかれるという直感がした。
その時は家族か愛犬かと思い、実家に泊まることにしたけど、夜にはもう忘れていた。
いつもであれば明けないで仕事をしてすぐに眠るはずなのに、なぜか眠りにつけず。
寝たり起きたりの繰り返し。
突然、カーテンの方が動いて、パッと起きた。
時計を見たら4時すぎ。
気のせいかと思い、再び眠りについた。
7時、携帯が鳴り、Mさんが呼吸してなくて運ばれたと。
急いで病院に向かった。
もう遅かった。
前触れもなく、昨日まであんなに元気だったのに。
大好きなコーヒーのペットボトルをふりまわして、そんなに飲んだら眠れなくなるよと言ったのが最後だった。
眠れなくなるどころかずっと眠りについてしまうとは。
原因不明だった。
いろいろと動いて家に帰ったのが夕方。
誰もいない玄関があいた。
きっと会いに来てくれたんだろう。
朝方の動いたのもMさんだったんだな。
助けられなくてごめん。
あの直感も何だったのだろう。
Mさんとは同じ年で誕生日も1日違い。
一緒に歩くとよく親子と間違えられたけど、それくらい可愛いらしい女性で、いつも皆のことを癒してくれていた。
もちろん自分も。
結婚とかも考えたけど、このまま仕事を頑張ってMさんと一緒に年をとれればいいなと思っていた。
本当はいけないだろうけど、Mさんには特別な感情があったのだと思う。
しばらくはショックから立ち直れず、母親にあたってしまったり。
周りの方々も心配かけさせてしまった。
でも、Mの分まで生きなきゃって思うようになった。
今何をしないといけないか。
まずは、昔簡単に諦めた保育士の資格をきちんととろうと決めて、勉強を頑張った。
だけど昔から勉強は大の苦手で、赤点ばかりの自分。
確実に少しずつやろうと決めて、この秋にようやく全教科とった。実技はまだ結果待ちだが、最後まで諦めない。
ある意味、勉強のおかげで余計なことを考えなくてすんだ。
勉強はしなくてよくなったこの頃は、よく思い出す。
だけど、ちゃんと生きなきゃ。
ここに書いて、また明日を生きる。
Mさんのためにも自分のためにも。
Mさんのおかげで生きる意味、夢をもたせてもらった。
全てにありがとう。
あたしはこのことをずっと忘れずに生きていこう。