~潤 side~
「櫻井さんって貝お好きなんですね」
「えっわかる」
「だって…ずっと貝縛りですよ(笑)」
「そういう潤だって穴子ばっかり…」
「バレました?穴子に目がないんです」
櫻井さんとの寿司デート…俺はそう思いながら食事してた
ニューヨークでのこと俺はまだ海外に
行ったことが無かったし…
日本以外の文化を聞くのは新鮮だったし…日本以外で歌舞伎が思ってた以上に取り上げられてるのも聞けて嬉しかったし…
櫻井さんの話は面白いとにかくいろんな世界を知ってる楽しかった
こんな素敵な人が俺の兄貴になる
姉の旦那様になる
寂しいけど…ずっといられるんだ
またこうして一緒に食事してくれるかもしれない
俺の舞台も観に来てくれる
これは幸せなことなんだ
姉貴と幸せに……
「えっさっ櫻井さん…」
今まで話してたのに…疲れてるよな
時差もあるし…
カウンターでスースーって眠っちゃって
大将はよく櫻井さんのことを知ってるようで…
こんな櫻井さん初めてですよ
貴方に心許してるんですねって…
幸い櫻井さんの自宅は知ってたから
タクシーを呼んでもらって俺も一緒に
乗って櫻井さんのマンションに
帰った