リーメンビューゲルを装着して様子を見たものの、重度の脱臼だった私は、やはり整復の兆しは見えず、次のステップ「牽引」をすることになりました

これは、入院加療になります

牽引治療法は、整復を妨げている股関節周囲の筋の緊張を和らげて整復されやすいようにし、同時に股関節に対する圧迫を軽減して、骨頭障害を防止しながら整復するという考えです。
私は『オーバーヘッドトラクション牽引法』という治療を受けました

これは、水平牽引を行なった後に、下肢を垂直に牽引し、徐々に外転することで整復しようというものです。
ベッドにくくりつけられ、両足を吊るされ、両手しか自由が利かない状態に、泣き叫び続けたそうです

『子供がこんなに泣いているのに、親は一体何をしてるんだ!』
と、入れ替わり立ち代わり他の病室の患者さんが覗きに来ては、私の姿を見て、
『これはかわいそうに‥‥‥』
と、みんな納得して帰ったそうです。笑
親は何もしてあげられずもどかしい思いをしたと、よく話してました

比較的、私は順応性があったようで、泣き叫び続けたのは二日間くらいだったそうです

