京都競馬場で開催される重賞ハンデ戦。過去10年の勝ち馬には、2018、2017年サトノクラウン、2015年ラブリーデイ、2010年ブエナビスタといずれも層の厚い中距離ＧⅠ戦線の第一戦で活躍してきた名馬ばかりである。

勝ち馬には４、５歳が多く、4歳馬には３歳時にクラシックで実績を残した競走馬の活躍が目立ち、また５歳馬には前走有馬記念等古馬ＧⅠで不甲斐ない結果から巻き返す競走馬が多く、前走着順が悪いからと切るのは早計であろう。

同レースの特徴として、人気サイドの決着になることが多い。ただし、1人気はトゥザグローリーが制した2011年以降１着がなく、単系の馬券を購入する際注意は必要だ。

さて、同レースで人気を集めそうな競走馬はクロノジェネシスかカレンブーケドールであろう。何と人気を集める両馬は牝馬と混合戦では珍しいケースだ。もちろんこの2頭はただの牝馬ではない、クロノジェネシスは桜花賞、オークスは３着、秋華賞は１着と並々ならぬ能力を持っている。

秋華賞で蹴散らした競走馬達のその後の成績を考えるとレベルが高かったレースを勝利したと言え、初の牡馬混合戦ながら期待は持てるであろう。
また、カレンブーケドールは秋華賞ではクロノジェネシスの2着ながらオークスでは同馬より上の着順で、今回は秋華賞より距離が延び外回りコースと逆転の芽は十分ある。

しかし、忘れてはならないことがある。過去2015年ハープスター、2014年ジェンティルドンナは同レースで1人気に推されながら馬券外になっているのである。しかも両馬とも同コースに絶対的な適正があるディープインパクト産駒だがこの結果と、当日の出来には要注意であろう。

さて、京都芝2200ｍについて、ＧⅠではエリザベス女王杯が施行されるコースだが、基本的には序盤スローペースから第３コーナー下り坂でペースアップし、そのまま長い直線を走り抜けるタフさが求められるコースである。

本来であれば、内枠有利なコースなのだが同レースでは過去10年で見ると外枠の成績が良いことには、注意するべきだ。また、枠よりも脚質に注目するべきで、先行馬の成績がずば抜けて良い傾向にある。

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クロノジェネシス、カレンブーケドールと共に同距離では先行策がとれるだけに、ここは問題なさそうだ。血統面については、京都コースではディープインパクト産駒は当たり前の様に良いが、キングカメハメハ、ハーツクライ、ステイゴールド産駒の単複回収率が高い。

人気を集めそうだが、キングカメハメハ産駒のクラージュゲリエは休み明けながら楽しみだ。京都で実績もあり、サートゥルナーリアなどの現４歳世代の中でも安定感があり、世代屈指の競走馬である。川田騎手を新たに背に乗せ、今年の古馬ＧⅠ戦線へ殴り込めるか重要な一戦となる。
今年は頭数少ないながら、将来有望な競走馬が集まり楽しみな一戦だ。

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