メルハバ!
お待たせしました!
今回はラマダンについて。
日本人にとっては馴染みのない文化。
ラマダンという言葉を聞いたことのある日本人にとっても、出てくるのは「断食」くらいではないか、、
イスラム教徒が90%以上を占めるトルコにおいてラマダンは国を挙げての行事。
もちろんトルコ外のイスラム教徒もラマダンを祝う。
まず、ラマダンとはイスラム暦の第9月、つまり月の名前。
イスラム暦は、私たちが使う暦、グレゴリオ暦とは異なる。
今年、2023年のラマダンは私たちの暦で3月22日から4月20日まで。
トルコでも、日常のカレンダーは私たちと同じ、グレゴリオ暦を使っているが、
まだまだ宗教的、文化的な場面ではイスラム暦が使われる。
ラマダンはイスラム教徒にとって「聖なる月」。
ラマダンの間、日の出から日没まで一切の飲食を断つ「断食」がイスラム教の義務の一つ。
もちろん、水も。
飲食の他に、喫煙、性交渉、喧嘩、口論なども禁止される。
ラマダン月はイスラム教徒にとって、アッラーを近くに感じる期間。
ラマダン中の祈りは重視され、家族との時間も大切にする。
あらゆる欲を絶つことで信者としての自覚、
さらに貧しい人々に共感するという意味もある。
ちなみにイスラム教において女性の体は大切にされている。
生理中の女性は断食をしないとイスラム教では定められている。
ラマダンの前提の知識はこれくらいにして。
私も友達のトルコ人の家で断食を実践しました!
断食に興味はあったものの、そもそも信仰のない私にとっては一人で断食をするのはかなり難しい。
一人でトライした2日間は空腹に耐えきれず、断食失敗。
トルコ人の友達の家に行くと、簡単に断食成功。
以下、断食の一日の流れ。
断食の一日は日の出前のサフールから始まる。
朝、4時頃(2023年、トルコの断食)に起床し食べる、食べる、食べる。
日の出の直前に水をガブガブガブッと飲み、再度就寝。
学校、仕事などがなければサフールまで寝ずに起きている。
日中はひたすら断食。
日没後、断食明けの食事は「イフタール」と呼ばれる。
イフタールの前にはみんなテーブルに着席。
アザーン(モスクからの礼拝の呼びかけ)を待つ。
アザーンが聞こえたら、日没の合図。
みんな一斉にガツガツと食べ始める。
もちろんイスタンブールにいる友達の中でも全員が断食をしているわけではない。
家族が断食しているけど、自分はしていない、という友達もいる。
「断食」というと、もっと修行のようなイメージを抱いていたが、
年に一度の習慣として子供の頃から行ってきたもの。
難しいものでもなければ、苦しいものでもない。
そして普段は仕事や学校でなかなか集まらない家族も
ラマダンの期間中はイフタールの時間が決まっているので
家族が集まる期間、と話す友達もいた。
レストランは「イフタールメニュー」というような決まったメニューがあり、
イフタールの時間に一斉に食事が提供できるようにしている。
ラマダン期間中は日中閉めているレストランやカフェも多い。
2023年の断食は4月だったのでより簡単。
イスラム暦とグレゴリオ暦とのずれの関係から
真夏にラマダンが来ることもある。
そうなると今度は喉の渇きとの戦い、だそう。
ラマダンが開けるとトルコは祝日になる。
学校も仕事も休み。
トルコは4月21日から祝日。
家族や親戚で集まり、ご飯を食べたりする。
日本で同様の行事が無いので、なかなかイメージができないかもしれない。
しかし、「ラマダン」「断食」は得体のしれないものではなく、私にとって非常に理解できるものだった。
宗教的な側面もあるが、文化的な側面もある。
みんなラマダンを楽しみにしている。
強いて言うなら日本のお正月に似ているかもしれない。
日本でも年が明ける前は一年の振り返り、大掃除、年明けのご飯や親戚が集まる準備をする。
年が明けてからは親戚が集まり、お寺に初詣、お墓参りに行ったり、
ご飯を食べたりする。
ラマダン明けのトルコの休日。
お祝いのスケールもまた大きい!
祝日中のお祝いモードはまた次の回で!