「松山千春 『存在』に思うこと~松山千春 全作品解説238~」S2871

 

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◇更新履歴
V1.0:2015.04.01 初稿

V1.1:2019.10.08 最新エディタにて記事を作成、旧記事と差し替えおよび 所有CD画像、歌詞を掲載

V1.2:2021.12.03 追記

V1.3:2023.05.26 オフィシャル動画・音源のリンク等

 

■「存在」編曲者:夏目一朗
2002年10月23日発売の52枚目のシングル

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2005年10月23日リリースのシングルコレクションアルバム『起承転結10』3曲目に収録

 

◆レコーディングミュージシャン(後日、追記)
01. ギター(AG):
02. ドラム:
03. ギター(EG):
04. ベース:
05. キーボード:
06. ストリングス:
07. コーラス: コロムビアの社員と、ファン数十名、渡邉裕二(文化通信)、小池恒(オリコン)ほか

 

◆所有CD画像

 

◆2021.12.3 夢野旅人

2021.11.28放送「松山千春ON THE RADIO」で、千春はコンサートについて、「ホントに皆さんに盛り上げて頂いてね。もうつくづく思ったな、『そうだよな、コンサートって、う~ん、俺とお客さんとバックのメンバー、スタッフな、照明、音響、皆がひとつになった時にはすごいな、こんなのあるのか』っていうぐらいのね。いやぁ、ステージに立ってるのがね、いかに誇らしいか。感じさせるような敦賀、大津(でした。)」と語り、番組の最後に、「存在」がかかりました。

 

久しぶりに「存在」を聴いて思ったことは、千春にとってコンサートは自身の存在そのものという再認識と、初めて千春の歌を聴いて懐かしさを感じた。

 

自分にとって、松山千春は、千春の歌は、常に現在進行形なので懐かしさを感じたことはなかった。

 

けど、ラジオから流れてきた「存在」の素人のファンたちのコーラス(下記記事参照)の若々しさと、当時としては、かなり荒々しい歌いかたの千春の歌声に、泣きそうなくらい懐かしさが込み上げました

 

◆2015.4.1 夢野旅人(2021.12.3是正)

今朝、届けられた友人たちからの母のお悔やみ。有難く頂戴して花向けた。

助けられているのは、こちらのほうなのにと部屋を出た。


「感謝」「幸せ」

過去、スタッフやメンバーのコーラスが入った曲はあったが、ファンの歌声が入った歌はなかった。

デビュー26年目の2002年に届けられた「存在」。

 

~愛したって 夢見たって 

悲しみからはのがれられず 

意地になって 胸を張って 

生き永らえている~

 

歌い出しは、彼のファンたちの歌声から始まる。そのコーラスはコンサート会場ではなく、2002年9月初旬、コロムビア本社にあるレコードスタジオで数十名のファンが参加して録音された。


デビューから現在まで松山千春は、563曲(2021.10.23現在)を発表

してきたが、ファンがレコーディングに参加しているのは、この一曲だけである。また、松山千春でなくても異例であり稀有な出来事だった。


年明け早々から、盟友・鈴木宗男元議員の一連の騒動やバッシング、それに伴う東京国税局の税務調査。夏は8年ぶり、3度目となるファンミーティング。 

 

それらが、千春の心境に何らかの変化をもたらしたのだろうか・・・そう思った。

 

2002年9月29日放送のラジオ「季節の旅人」で、千春は、「素人たち」のコーラスから始まると紹介して「存在」を初O.A(詳細は下記の参考へ)。

 

~今だ 何も 何も 歌えず~

 

千春の歌いだしは、ここから始まる。

 

いつだって効いてもらいたいのは、明日できる新曲。

この世とさよならするときに、初めて人生を歌えるのかもしれない。

真のシンガーならばそう思うのであろう。

ゆえにこのフレーズは、至極、当然に思えた。

 

~生まれて来たから 

生きているのでなく 
淋しいから 空しいから 

笑い飛ばす他ないから~

 

そして、千春のみならず、聴き手だって、誰だって、人生という現実の中で、未だ、生きる本当の意味を見出せていないのだろう。


~La La La La La La La ~

千春曰く「素人たち」のコーラスから始まるこの曲は、「素人たち」のコーラスと千春の歌声で、フェイドアウトしていく。

 

稚拙だった頃の自分だったら、不揃いな「素人たち」の歌声よりも、なめらかで、洗練されたプロのコーラスを起用してほしい。

そう思っただろう。

 

だけど、この歌に関しては、「素人たち」のコーラスが、普段よりもざらつかせた千春の声と相まって、曲の世界観をより表現しているように思えた。そして、何より、千春自身が、皆と歌いたかったのだろうと思う。


初演となる秋のツアーの初日、よこすか。

「存在」は、本編ラストに位置した。その際、88年春の「幸せ」と同様に、千春のスタッフもコーラスとして、千春のMCの最中に登場してスタンバイ。

 

その見た目、的な、ぎこちなさも、あったのだろうか。2本目以降は、本編2部の一曲目に置かれた。


東京国際フォーラム公演に限っては、キャパシティが大きいせいもあるのだろう。

入場時に、A4サイズの「存在」の歌詞カードが配られた。

通常、インターバルの映像が終了したと同時に、「存在」で二部が始まる。

 

けれど、この二日間はギターを掲げた夏目一朗がステージ上に登場して「存在」の歌詞を、メロディーを紹介してから、幕が上がり二部がスタートした。


あのときは、「存在」を、本編ラストで歌うことよりも、会場の皆と歌うことを優先させた。

皆と自分たちの存在を証明させたかった。

そんなふうに思えてならないのです。

 

~愛したって 夢見たって 

悲しみからはのがれられず

 

意地になって 胸を張って 

生き永らえている~

 

人生という現実の中で、意地になってでも、胸を張って、すべてに向き合って、すべてを受け止めながら、生き永らえてください。

 

そう千春は、伝えたかったのだろうし、お互い今を生きる者同士、歌い合いたかったのだろうと思います。

 

そして東京で母と観た千春のコンサートは、このツアーが最後でした。

 

■参考 ラジオ「季節の旅人」における「存在」についてのコメント

・9月1日、11月を目標にシングルとして「冬のアリア」、「存在」をレコーディング。 ツアータイトルは「存在」の予定。

・9月15日、レコーディングが終わり、最終的に「存在」をA面とした。

・9月29日、コーラスはコロムビアの社員と、ファンの人たちや、文化通信の渡邉裕二、オリコン小池恒社長など。素人たちのコーラスから始まると紹介して「存在」を初O.A。 

 

◆歌詞及びオフシャル動画・音源

愛したって 夢見たって 

悲しみからはのがれられず 
意地になって 胸を張って 

生き永らえている 
今だ 何も 何も 歌えず 

どうしたって 一人だって 

言いきる事はたやすいけど 
貴方だって 私だって 

わりきれられない 
今だ 何も 何も 歌えず 

生まれて来たから 

生きているのでなく 
淋しいから 空しいから 

笑い飛ばす他ないから 

愛したって 夢見たって 

悲しみからはのがれられず 
意地になって 胸を張って 

生き永らえている 

生まれて来たから 

生きているのでなく 
淋しいから 空しいから 

笑い飛ばす他ないから 

愛したって 夢見たって 

悲しみからはのがれられず 
意地になって 胸を張って 

生き永らえている 

愛したって 夢見たって 

悲しみからはのがれられず 
意地になって 胸を張って 

生き永らえている

 

松山千春全作品に思うこと~松山千春全作品解説9~2000-2004

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