「松山千春 『残照』に思うこと~松山千春 全作品解説280~」S3048

 

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◇更新履歴

V1.0:2015.6.15 初稿

V1.1:2019.9.26 最新エディタにて記事を作成し旧記事と差し替えおよび所有のアルバム画像を掲載

V1.2:2022.10.11追記及びオフィシャル動画・音源のリンクなど

V1.3:2024.02.27 直近の演奏実績を追加


■ 「残照」編曲者:青木望
1980年5月5日発売アルバム『浪漫』のLP B面1曲目(CD6曲目/全10曲)

TBSドラマ「三男三女婿一匹III」の主題歌(1979年10月2日-1980年3月25日)

 

◇松山千春選曲ベストアルバム『風景』 DISC-1の10曲目


 ※ 直近の演奏実績

・松山千春コンサート・ツアー2022秋


◆レコーディングミュージシャン ・・・不詳
アルバム『浪漫』には、ミュージシャンのクレジットが一切なし

 

◆所有収録CD・アルバム(オリジナル)

◆所有収録アナログ・アルバム(オリジナル)

◆所有収録アルバム ミュージック・テープ(オリジナル)

 

◆2022.10.11夢野旅人

10月7日、厚木から2022年秋のコンサートツアーが始まる直前のラジオ、10月2日の「松山千春ON THE RADIO」で番組のラストに「残照」がかかりました。

 

◆2015.6.15 夢野旅人

1981年11月の産経新聞の連載。
アルバム『浪漫』を作った時期が一番きつかった。
NEWSレコードを設立して気力はあった。

しかし、前作の『空を飛ぶ鳥のように 野を駈ける風のように』で全て出し切ってしまった。

『起承転結』が、デビューからのそれまでの総決算でもあった。

ゆえに、何を歌えばいいのか、歌うべきものが何もなかった。

新たに何を歌えばいいのか、それを探すのが『浪漫』であり、迷いがそのまま出てしまった。


という。


それを知ったとき。

『木枯しに抱かれて』なら分かる気がしたが、『浪漫』で、そんな想いなど微塵も感じられなかったので、作り手との聴き手の捉え方には開きがあるものなんだなと思った。


『浪漫』の収録曲。

リリースされた年の前年(1979)秋のツアーで未発表ながらも、「僕の好きな風景」と、「夢の中」、そして「残照」が弾き語りで披露されている。

(その他、新曲として「ラブソング」、「帰ろうか」、「恋」も歌われている。 そう考えると「ラブソング」や、「帰ろうか」、「もうやめさ」、「雨の向こうに」などが、その後あまりステージで歌われない理由が分かる気もする)

 

「残照」。

TBSドラマ「三男三女婿一匹III」の主題歌(1979年10月2日-1980年3月25日)でリリース前にO.Aされている。 ということはレコーディングされたのはもっと前であり、迷い時期に作られたのかは定かではない。

だが自分は、この曲は松山千春のフォークソングの完成系とさえ思った(随分と後で気づいたのだけど)。

 

「流浪」。

本人は、こんな曲を作ってしまったら、この先、歌うことがないではないかとも思ってしまうほどだ。

と語っているが、その印象に近かった。

 

~今日一日が終りだと 
西の空がため息ついた~ 

 

~ささやかだから愛しくて 

ささやかだから大好きで 
笑う事が泣く事が悩む事が 

生きる事が 生きる事が 
生きる事が ~

 

この歌詞が千春のフォークソングの根底に流れるもの全てを云いえている。

そして、メロディーや楽曲も多くの人に受け入れやすい。

 

ゆえに、その後に発表される「幸せ」や「平凡」など。

ある時期まで、この「残照」があるがゆえに、自分は二番煎じとさえ思ってしまった。

だから、この曲をも凌駕すると思えた「流浪」や「凡庸」に松山千春の底力を感じたものでした。

 

それほど、この曲を讃えているのにもかかわらず自分。

1990年秋のツアーで、アンコールラスト(初日はほかの位置)で、この曲で終わられるのには不服だった。

 

それ以前のツアーでもラストに位置することはあった。

ただそれは、アンコールで歌いつくした後でのこと。

 

夏の野外では、日が沈む時刻。

ツアーの本編でいえば、ラスト前の一曲としてよら輝きを放つ曲だと思っていたからです。

自分で書いていても、やっかいな奴だと思いますよ。

40年目の夏。

約束してくれた野外があるのなら、ぜひ一曲目で聴きたいものです。

 

それと、当時の音楽雑誌の記事の見出し。

 

今度の千春の新曲は

いいざんしょ

 

なんだかなと。

 

そんな感じたったですよ、当時の音楽雑誌なんて。

でも、そんな情報でも楽しみにた待っていた時代でした。

 

◆歌詞及びオフシャル動画・音源

 

今日一日が終りだと 西の空がため息ついた 
家路を急ぐ人の波 やすらぎ達がお出迎え 

ささやかだから愛しくて ささやかだから大好きで 
笑う事が泣く事が悩む事が 生きる事が 

夢におぼれて破れて そんな事のくり返しでも 
時計の針で心を 刻むなんて出来ないから 

ささやかだから愛しくて ささやかだから大好きで 
笑う事が泣く事が悩む事が 生きる事が 

ささやかだから愛しくて ささやかだから大好きで 
笑う事が泣く事が悩む事が 生きる事が 

生きる事が 生きる事が

 

◆松山千春全作品に思うこと~全作品解説1980-1981 インデックス2

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