「松山千春 『時代』に思うこと~松山千春 全作品解説402~」S3386

 

◇更新履歴

V1.0:2015.11.05 初稿

V1.1:2023.08.07 各項目の掲載、追記

■「時代」編曲者:笛吹利明
1996年6月21日発売のアルバム『TOUR』の3曲目(全11曲)

 

◇松山千春選曲ベストアルバム『季節の旅人~春・夏・秋・冬~』DISC-3(秋)の8曲目

 

◆所有収録アルバム画像

 

◆レコーディングミュージシャン(後日、追記)
01. ギター(AG):
02. ドラム:--
03. ギター(EG):--
04. ベース:--
05. キーボード:--

06. パーカッション:--
07. マンドリン:--
08. コーラス:-- 

 

◆2023.8.7 夢野旅人
2023年8月6日放送のラジオ「松山千春のON THE RADIO」。

広島原爆の日。

番組の一曲目に「時代」がかかりました。

コメント、詳細は後日掲載


◆2014.11.5 夢野旅人

1996年。

デビュー20周年記念コンサートツアー「全国100番勝負!」

前半と後半でセットリストは入れ替わったものの、全100公演すべての会場で歌われた、歌われたであろう歌は、6年半封印していた「旅立ち」(イレギュラーで数か所だけフルで歌われた)と、「銀の雨」、「長い夜」、「君を忘れない」、「君は僕」。

 

そして、全てではないものの、ほとんど公演で歌われたのが「時代」である。

また2002年春には本編一曲目で歌われている。

 

~こんな時代に~

という歌詞から始まる唄は3曲ある。

 

この曲と、95年秋の「こんな時代に」と、2004年秋の「human」である。

サビに~こんな時代と~と唄う同時期の「今を生きたい」を加えると4曲となる。

 

これらの唄に共通するのは、この時代を生き抜く覚悟と意識と、「時代があなたを求めている」というメッセージだと思うのです。

 

「時代」は、デビュー25周年記念のベスト盤『季節の旅人~春・夏・秋・冬~』に収録された。

 

SAGA 3 で、以下のように述べている(要約)

-----

この唄に描かれている世界は、絵空事でもなんでもない。

ハワイ沖で起きたアメリカの原潜とえひめ丸の衝突事故。

好むと好まざるにかかわらず、いつ何時、自分たちがそのような事故に巻き込まれるか、また無意識のうちに巻き込んでしまうか予測できないのが今の時代。  


だからこそ、自分の足元や自分の等身大の姿を素直に見つめなければいけない。

自分がどのポジションにいるのか自分で把握しておかなければいけない。

その重要性を詞に託している。

 

残念なことは、日本の音楽シーンが未成熟なせいか、このようなメッセージソングが受け入れられる土壌が整っていない。

 

いろんなミュージシャンがトライしているが、なかなかポピュラーな作品として認められていない。

だからといって諦めてはいけない。


何時でも挑戦を繰り返していかなければいけないと思っている。なぜに日本ではこのようなメッセージソングが受け入れられないのだろうか。

 

洋楽ならみんな平気でこのような詞でもすんなり受け入れる。なのに、どうして日本語の詞だと拒否するのか。

俺たちが書く詞とさほど変わらない内容なのに、彼らの書く詞は切れ味鋭いとか口にする。


冗談じゃない。
 

洋楽の連中以上に、松山千春を筆頭に、日本人だって立派に力強くメッセージソングをこの世の中に放っている。  


その意思や覚悟を広く多くの人たちに向けて明確に伝えるため、この曲を収録した。

ましてや、このような曲が収録されていなければ、松山千春のベスト・アルバムにはならない。

俺の作品に流れている本当の源流は、聴いてくれるみんなの心を激しく強く揺さぶる、このようなメッセージソングだからだ。

-------


これを読んで、この唄の必要性は理解するが思う。果たして今の時代、洋楽の歌詞を理解してきいている日本人はどのくらいいるのだろう。


わかりやすく言えば、既にビートルズやレノン、ブルース・スプリングスティーンで終わったような気がする。

 

また音楽を娯楽としてとらえるか。

人生のバイブルとして捉えるかで、ききかたも変わってくる。

 

松山千春が好きな自分でさえ、日々、仕事に追われ疲れて帰ってきて、「時代」や「君は僕」、「ガリレオ」といった唄をききたいとは思わないもの。聴いていて、癒されたり、明日への活力となる楽曲を求めるのは至極、当然なこと。


洋楽の心地よさのひとつに、逆に、歌詞カードを確かめないと何を歌っているか分らない点にある。

曲、メロディーから入って、ふと歌詞を確かめて共感することが多い。

 

まして「時代」などは ストレートな歌詞だもの。

 

こういった唄は、中島みゆきの「銀の龍の背に乗って」といった比喩表現で表現しないと、大衆は、というより自分は興味を抱かない。


日本の音楽シーンが未成熟というよりも、聴き手の意識なのだろう。


そういった観点からいうと、上記3曲をさして好んでいない自分は未熟で、感性が淀んでいるような気もする。

でも作品に、聴き手が無理に歩み寄る必要などない。


その反面、こういったストレートなメッセージソングを、諦めずに、届け続けている、歌い続けられる松山千春の感性と熱情、覚悟には感服するのです。

 

◆歌詞及びオフィシャル動画・音源

こんな時代に生まれたから 

こんな時代を生きるんです

こんな時代に生まれたから 

こんな時代を生きるんです 

 

今日もどこかで 戦いの中 

傷を負う人 死んでゆく人 

そんな事は 気にもかけず 

平和すぎると アクビする人 

 

きっと僕等は 大切なもの 

思い出せずにいるね 

こんな時代に生まれたから 

こんな時代を生きるんです 

 

ボタンひとつで 何度地球を 

破壊する気でいるのだろう 

生きる権利も 自由も奪い 

愛する者を 失うだけ 

 

きっと僕等は 大切なもの 

思い出せずにいるね 

こんな時代に生まれたから 

こんな時代を生きるんです

 

こんな時代に生まれたから 

こんな時代を生きるんです 

こんな時代に生まれたから 

こんな時代を生きるんです

 

◆H. 松山千春全作品(解説)に思うこと ~松山千春 全作品解説8~インデックス8(1996~1999) 

 

 

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