「松山千春 『BABY』に思うこと~松山千春 全作品解説290~」S3062/R


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◇更新履歴

V1.0:2015.6.22 初稿


■ 「BABY」 編曲者:戸塚修
1988年11月28日発売のアルバム『Mwssage』のLP A面3曲目(CD 3曲目/全10曲)。


◆レコーディングミュージシャン(後日追記)
01. ドラム:
02. ギター(AG):
03. ギター(EG):
04. ベース:
05. キーボード:
06. サックス:

◆2015.6.22 夢野旅人

「長い夜」はは別として、

80年~82年頃のアンコールの定番が、「人生の空から」や「車を止めて」、「浜辺」。 

84年から87年頃が、「ロンリーナイト」や、「優しい風」、「砂の上」、「星屑の歌」。

88年から90年代アタマによく歌われたのが、「どんなふうに」や、「感じたくて」、そしてこの「BABY」である。


80年代の日本のミュージックシーンは、フォーク、ニューミュージックからロックへ。

90年近くにはバンドブームが押し寄せバンドで溢れかえる。


その頃。 

松山千春は、「夜のヒットスタジオ」を見ているお茶の間に向かって、「裕福と幸福は違う」と「幸せ」を歌う。 「午前3時」をシングルカットしたりとフォークシンガーとしての立ち位置をより明確にしていく。

それでも、ロック調なナンバーは健在で、

特に80年代後半のアンコールで歌っていた「どんなふうに」や「BABY」。

ぐいぐいと迫りくるヴォーカルと、それに引っ張られていく演奏のグルーヴ感の凄まじさ。

当時、溢れかえっていたバンドが束になっても成せるものではなかった。


ここからは、「どんなふうに」のレビューhttp://ameblo.jp/chiharu1997/entry-11807600439.html と重複するのですが(釜石で「BABY」の演奏の中で「どんなふうに」を歌った詳細は「どんなふうに」のレビューに書いてあります)。


年をとれば誰だってキーは低くなる。

若いころに歌っていた唄がきつくなっていく。

けど、唄は本人が云うとおりハートだ。

極端な話、声がでようが出まいが、

松山千春ほどのシンガーであれば、聴くものの心を鷲掴みにする歌は歌える。


それよりも厄介なのは、

アッパーなナンバーにおけるリズム感である。

それに伴う疾走感、グループの低下である。


それらを維持するには、

徹底的に歌い込んで歌詞を頭に体に叩きこむしかない。

ロックシンガーが、例えば甲斐よしひろなどがキッチでリハーサルを行うのは、その感覚のコンディションを整えるためでもある。


さしたリハーサルを行わない千春。

弾き語りや、バラードであれば、きっとリハーサルなしのほうがいい唄が歌えるのだろう。

今でもそう思う。


「優しい風」など質感は変わっていた曲もあったが、

アッパーなナンバーにしても、ツアーがスタートすれば、すぐにカンを取り戻していた。


80年代までは。


うん、おやと、思い始めたのが、自律神経失調症を患い春のツアーが飛んだ1992年。

夏のイベントで復帰するのだが、アッパーなナンバーにおける、ぐいぐいと見るもの、聴くものを引き込む、叩き込むような、えぐるような千春のヴォーカルはこの時期を境に、徐々に影を潜めていった。


94年夏。

「ロンリーナイト」を歌うとき。

今回、アレンジ変わっているからな、歌い始めがわからない。

夏目(一朗)な、歌いだすタイミングのとき、「ハイ」って教えてくれ。


それをきたいとき。

いい、いや、いや千春、アッパーなナンバーはそれではいかんでしょう。

あなたが演奏を引っ張らなきゃと思いましたもの。


なぜか「どんなふうに」はさした遜色は感じられなかった。

けど、「BABY」は、ちょっと戸惑いを覚える質感が続いた。


特に、2002年春の「BABY」に何も感じるものはなかった。

2007年春は、音の分離度に拘っていたようでサウンド的には新鮮な響きだったが、歌い方は音符を置きに行くような歌い方だった。


もう弾き語りしかないのかなと思っていた。


2013年春、初日。

一足先に、会場に行った自分は、かすかに漏れるリハーサルでメニューに「BABY」があることを知った。


仲間と食事を済まして会館に戻る際。

700曲前後入っているであろうカーステレオから偶然、「BABY」が鳴り響いた。

みんな好きなんだな、移動中で一番の盛り上がりだった。


盛り上がっている最中。

間奏の途中で、あえて止めた。

ブーイング。

なんで止めるのよ。


いやなんとなくと、云って再度アタマから再生した。

(自分からすると、「今日聴けるかもしれないよ」というメッセージだったのだが、

終演後にその意味に気付いたのは一人だけだった)


で初日が幕開け。

もう本編を見終わったときにノックアウト状態だった。

松山千春復活だと思ったもの。


そしてアンコール、一曲目の「BABY」である。

(隣の友人が「夢野さん、来ましたよ」と目合わせする。

いや、だから知っているって)


11年秋にイレギュラーで演奏されているが、自分が聴くのは6年ぶり。


90年代を彷彿させる黒のサングラスに、

ど派手なヤンキーズのスタジアムジャンバーで歌う「BABY」は、

本編でスポンジ状態になっているとはいえ、とてもイカしていた。


これだよ、これ、この感じ。

完全復活を確信した瞬間でもありました。


あのステージを見て、あの「BABY」を聴いて、

ライブにしろ、人生にせよ、分からないものだと思ったわけです。


また、長くなってしまいましたが本日もありがとうこざいました。


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