「松山千春 『野良犬』に思うこと~松山千春 全作品解説266~」S2980

 

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◇更新履歴

V1.0:2015.05.14 初稿

V1.1:2021.12.04 所有レコード画像、歌詞等の掲載

 

■「野良犬」編曲者:戸塚修
1986年4月25日リリースの21枚目のアナログシングル

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1987年10月25日リリースのシングルコレクションアルバム『起承転結Ⅳ』B面1曲目(CD7曲目/全12曲)に収録

 

◆レコーディングミュージシャン(後日、追記)

 

◆アナログレコード

 

◆2015.5.14 夢野旅人

打ち込み。
主にドラムマシンやミュージックシーケンサー(演奏データにて電子楽器の自動演奏を制御するハード、ソフト)などに前もって演奏情報を入力しておいて、それを再生することで演奏を実現させる技法、音楽のこと。 打ち込みという用語は、ムーンライダースの岡田徹が使い始めて一般に定着した。


と、Wikipediaにある。

 

最新のアルバム『伝えなけりゃ』のレコーディングが始まったころ。

 

昨今、若いミュージシャンのレコーディングは打ち込みがほとんど。だから、レコーディングミュージシャンやスタジオの需要が減っていっている。

と、ラジオで千春が嘆いていた。

 

今回の新曲は「Look me」と「伝えなけりゃ」、「心の扉」の3曲が打ち込み。

 

生演奏で作り上げていくことに拘りのないJーPOPは別だが、レコーディングにしろ、ライブでも生演奏にこだわるミュージシャンが、打ち込みを駆使するのであれば、それなりに理由があるのだろう。

 

作品のイメージする音色が生楽器での表現し難かった。無機質でも正確無比正なリズムがほしかった。

そんな理由なのだと思う。

 

一定のリズムは、聴く人の気分を高揚させるという。実際、「Look me」は心地よかったし、「伝えなけりゃ」は気分が高ぶる。

 

デビュー10年目を数えた1986年にリリースされた「野良犬」。

当時の千春としては、数少ない打ち込みのサウンドだった。

 

~退屈な毎日が ため息を ひきつれて

すぐそこに来ているよ 身動きも出来ないさ~


10年目、21枚にして初めて、メッセージ性の強いシングルをリリースした。

それに伴い、初めて本格的なプロモーションビデオも制作された。


千春がひとり、人の流れに逆らう。

押し寄せてくる人の波に、向かって歩く。

そんな映像だった。

 

与えられた自由は退屈だろう。

いつの間にか、飼い犬にされた君。

お前たちも、牙を抜かれないでくれ。

一度しかない人生、何に怯え躊躇っているのか。

俺は、余計なものは捨て、心を研ぎ澄ませて生きていく。

 

10年目という節目を迎えて、フォークシンガー・松山千春の決意表明にも思えた。

 

リリース時のツアーでは、オープニングで打ち込みにかぶせるように、演奏、原曲通りに披露された。

 

今から29年前。

打ち込みといっても、ハード、ソフトともに今とは比べものにならないでしょう。

おそらくカラオケに近い再現・演奏法だったと思う。

 

3年後の89年秋。

アレンジを施し生バンドでの演奏を最後に、現在までステージでは歌われていない。

 

89年の「野良犬」は正直、純臭かった。

「SWAY」なども、そうなのだが、

 

無機質な打ち込みの音に身体に馴染んでしまうと、それを払拭するのは容易ではない。

 

たいてい、ライブでアレンジを変えて演奏することに否定的な意見が多いが、それ以上に、打ち込みの曲となると尚更だ。

 

今年の春のツアーは、打ち込みの新曲を演奏する場合。

ミュージックシーケンサーと同期をとりながら、演奏している。

 

(松山千春ほどのシンガーが、「シンクさせながら演奏、歌うのは緊張するな」と、何を云っているんだかと思うけれど、そこが千春らしくもある。)

 

ということは、「この曲は、打ち込みだからできない」といっていた「街角」や、「夏の陽」など、そしてこの「野良犬」もライブでできるじゃないですか。

 

と、思うわけです。

 

それと、打ち込みの楽曲が嫌いな人もいるんでしょうね。自分は、数曲程度ならまったく抵抗がありません。

その分、弾き語りを入れてバランスをとってもらえたなら。

 

選曲にしても、打ち込み、弾き語り、バンド演奏。自分は、それぞれの持ち味が絶妙となるバランスに、趣を置いています。

 

◆歌詞

退屈な毎日が ため息をひきつれて 

すぐそこに来ているよ 身動きも出来ないさ 

どこで生きて死んで どんな夢を見るの 

何に脅えてるの 息をひそめて 

 

傷ついてみるがいい 哀しみにもがく様に

失うものがなくなれば 野良犬の眼が光る 

どこで生きて死んで どんな夢を見るの 

何をためらうのか 強い心で 

 

どうせ生きて死んで あてもなくさまよう 

二度とおとずれない 今を この時

 

けて下さい伝えて下さい 私の心の旅路ははるか

 

◆松山千春全作品に思うこと~松山千春全作品解説4~1985-1987

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