私は今、自治会の役員をしている。
どう?太朗君、元気にしてる?
そうかぁ、でも、よかったね。




























「今世に見つからなかったら、来世に期待してねー❤️」
「俺、暗殺されるのが夢やねん。
今年はほとんどの行事が中止になったので、
お仕事は回覧板を回すことと、会費の集金くらいしかなかった。
その数少ないお仕事である集金に行って、
久しぶりに近所の人と、子供の話になった。
華ちゃんは?
太朗な、東京行ったんよ。
もうすぐ2年になるわ。向こうで頑張ってるよ。
華はまだ家に居るねん。
無職やで
しばらく家に居座るつもりらしいわ。
ルディさん、ここまでよく我慢したよね。
本当に偉かったね。
子供さんにとって、すごく良いことだったと思う。
その言葉は、とても嬉しかった。
だけど一つだけ気になった。
それは『私は我慢したのか?』ということ。
いろいろ大変なことは確かにあったけど、
子供を育てるってそんなもの。
決して私だけが特別ではないと思う。
集金の帰り道に、いろいろ考えた。
『私は我慢したのか?頑張ったのか?
自覚はないけど、それは気がついていないのか?』
家に戻ると、旦那さんが仕事から帰っていた。
なあ。
私達って太朗や華が今の状態になるまでに
いろいろ我慢ってしたかなぁ?
我慢って、何やろね?
顔を合わせてすぐに、前後の説明もなく尋ねた。
私の話はいつも唐突だ。
思いつきで喋ることが多いから

(何も考えてないとも言う)
でも、私の表情から
これは本気の質問やなと、察したらしく
真剣に答えてくれた。
(長い付き合いだから、私の扱いには慣れているんだと思う。ホント、ええ人や〜)
うーん
我慢っていうのは、ないなぁ。
やっぱりそうよね!
じゃあ、待つっていう感覚だった?
それも違うな。
別に特別なことは何もなかったよ。
やっぱり、旦那もそう思うらしい。
よかった、同じや















では、彼女の言う『我慢』ってなんだろう??
我が家は他所から見たら、特別な生活をしているように見えるのかな?
学校に行かない子供を抱えて、大変に見えたのかな?
動き出すまで口出さないように、必死に我慢したように見えたのかな?
いつか子供達が歩き出す日を信じて待つ感じを『我慢』と言ったのかな?
うーん
そんな思いは無かったなぁ〜。
別に待ったつもりもないし。
子供達は家にいても、常に気持ちは前向きだった。なので私達は、とても普通な日常を送ってきた。
例え世間から
どこがやねん!
と、総ツッコミが入っても
自分達は普通だと思っているから、普通なんだ。
強いて言えば、人とは形が違うだけ。
ホントに、ただそれだけ。
説明するのが面倒くさいという難点はあるけれど
それも、そのうち理解される日が来るだろう。
(実際、そうなりつつあるし)
私は、家に居るとか、仕事をしてるとか
そんなことは、これまた昔から何度も言っているが、あまり重要ではないと思っている。
①子供達が楽しそう。
⬇️
今が充実しているということ。
②子供達が自分の未来にビジョンを描けている。
⬇️
今の自分で良しと思えているということ。
それだけで、充分。
へぇ〜
そんなこと考えてたんだ!
そんな驚きとワクワクを、私は子供達から
何度も貰った。













遠い昔。
2人が高校生くらいの時かなぁ。
いろんな夢を語ってくれるのはいいけれど
その夢をいつまで見続けるのかな?
現実を知って諦めて、そしてそれなりの落とし所を見つけて生きていくのかな?
そう思いながら、私は子供達の話を聞いていた時があった。
大人になるって、現実と身の丈を知ることだと思っていたから。
だけど大学生になっても
中退しても
卒業に何年かかっても
家にずっと居続けても
2人はいつも将来に目標を持っていた。
その頃から私は
子供達を自分と同じように考えたらダメなんだなと漠然と思い始めた。
この子達は、自分がもっと出来ると思えるんだ。
そう思うと、すごく子供達が羨ましかった。
どんな状況になっても、自分に可能性があると思えることが。
私自身はもっと早くに『こんなもんかな』とか『出来るはずない』って限界を感じたので。
あんたら、ええなあ〜
なんかすごいな
羨ましいな〜
と、その気持ちは言葉にして伝えてきた。
今でもしつこく言い続けるので、2人は苦笑いしているけど

うーん
思い返してみても、やはり我慢という感覚はないなぁ。
だけどそれは、私が引いた『大丈夫の基準』が、とてつもなく低いからかもしれない。
形に出来るかどうかは別の話だと思っていた。
限界を感じずに、自分に出来ることはないかと探す姿勢だけでよかった。
親として、これ以上、望むことはない気がする。
ツッコミどころ満載の華。
しかもつい最近の台詞
こいつを生かしておいたら危険だと思われたい」
はいはい、太朗くん。
昔、「頭、張り倒したろか」と何度も思ったよ。ある意味、充分危険やで!!
ただ‥‥。
こんな台詞が、日常で普通に交わされる家だから
あまり参考にはならないかもしれない
基準、緩すぎ〜

