あなた’82とスターの明星デラックス
ヘアカタログ1982年1月5日発行 定価730円
スターはなやかハッピーヘア大集合

お正月・パーティ用・着物・ドレス&メーク
マイヘアBOOK  別冊付録
松田聖子
─こんにちは。あら、どうしたの?うかぬ顔して。
聖子 「ねぇ、きょうのヘアスタイル、どう、おかしくない?」
─聖子ちゃんのヘア?
聖子 「そう。ねぇ、しっくり落ちついてないでしょう。」
─そんなこともないけど。
聖子  「パーマかけたばっかりで、まだちょっと変なの。」
─自分のヘアじゃないみたいなの?
聖子 「そう。あと1週間くらいすると落ちつくと思うんだけど。今回はちょっと失敗しちゃったの。」
─どこ?
聖子 「トップをちょっと切りすぎちゃったみたいなの。」
─そうかなぁ…。
聖子 「それに、ちょっとハネてるでしょう?」
─ちょっとね。
聖子 「ね。」
─でも、枝毛はこの前より少なくなったみたいよ。
聖子 「それは、カットしたばっかりだからじゃないかなぁ。」
─気になってるんじゃ、また聖子ちゃんのヘア、ワガママが出てきたんだ。
聖子 「ワガママで困っちゃう。いうことちゃんと聞いてほしいなぁ。ねぇ、ここ(左のほおを指さして)ちょっと見て。」
─吹き出物、かしら?
聖子 「そうなの。ヤだなぁ。」
─胃腸の具合がよくないとか聞いたけど、本当なの?
聖子 「ええ、あんまりね。2キロやせたわ。」
─きっと冬やせだ。がんばってしっかり食べなくちゃ、ね。
聖子 「ほんと。体力つけなくちゃダメね。」
─まず健康が第一よ。
聖子 「そうね、健康一番ね。それに、来年はやりたいことがあるから、そのためにも、もっともっと体力をつけておかなくちゃ。」
─なに、なに?
聖子 「自動車の免許をとること。とりた~い❗️
でもね、まわりの人が『聖子ちゃん、とらないほうがいいよ。とっちゃダメ』って、もうそれは反対なの。私、危ない運転しそうだからなぁ
─じゃ、ちょっとテストしてみようか。赤信号のときは?
聖子 「止まれ。」
─黄色。
聖子 「注意。」
─だいじょうぶ。合格。立派に運転できます。

─話は変わるけど、聖子ちゃん、パンが嫌いなんだって?
聖子 「そう。パンはダメなの。ごはんじゃないと、うけつけないの。」
─昭和37年生まれの現在っ子が、パン嫌いっていうのはめずらしいわね。
聖子 「どうして?現在っ子がパン嫌いだとおかしいかなぁ。」
─そんなことないけど。聖子ちゃんくらいの年の子って、たいがいパンが好きじゃない。
聖子 「それは、偏見ですよ。だって、パンの嫌いな子がここに一人いるのです。」
─じゃ、どうするの?外国に行ったときなんか。
聖子「困る。私ね、あんまり旅行って好きじゃないから。海外に自主的に出かけるってことないからいいんだけど。あっ、そうだ。お正月に、コマーシャルの仕事でハワイに行くんだっけ。お味噌汁と、湯わかしと、コードを忘れないようにしなくちゃ。」
─エッ、いつもお味噌汁を持っていくの?湯わかしも?
聖子「お味噌汁っていったって、もちろんインスタントよ。だからお湯が必要でしょ。それでそれには湯わかしと、そのコードも持っていかなくちゃならないの。」
─ね、パンは全然ダメ?
聖子「そんなことないんだけど。ハンバーガーやサンドイッチならときどき食べます。」
─聖子ちゃん、日本髪にした感想は?
聖子 「日本髪って、とっても好きだけど。でも…」
─どうしたの?
聖子「長い時間、結っていると、ちょっぴり痛いの。」
─痛い?
聖子 「ギュッと根元のほうをひっつめているでしょう。だから。」
─着物はどう?やっぱり長い時間着てると…。
聖子 「平気よ、それは。だいじょうぶなの。さ来年、成人式なんだけど、着物でしょうと思ってるんだもん。慣れなくっちゃ。ほんと、着物は平気なの。大好きなの。」
─赤いセーターに、紺のスカート、赤いハイソックスっていう、きょう最初に見たハマトラファッションもきまってたけど、着物も似合うわね。
聖子「フフフ…。私、意外と和風好みなの。」
─日本髪に着物って、いいでしょ。
聖子 「うん、とってもいい気持ち。」
─和風好みだから、パンじゃなくて、ごはんなのかな?
聖子「そうかもね。三食全部ごはんだっていいんですもの、私。」
─食べられないところへ行ったら、どうするの?
聖子「海外へ行ったときでも、日本料理屋さんをさがすわ。」
─いつも見つかるってわけにもいかないんじゃない?
聖子「さがしまわります。『お~い日本料理屋さ~ん』って、さがしまわるの。」
─アハハハ。さがしまわっただけで、一日が終わったりして。
聖子「アハハハ…そんなバカな。あとね、外国のドライヤー。」
─出た出た。ドライヤーがないと眠れないといわれる聖子ちゃんの〝ドライヤー話〟
聖子「目的地に着くと、すぐドライヤーを買うのね。」
─その土地のものを?
聖子「そう、現地製のをね。」
─使ってみて、外国のドライヤーってどうするなの?
聖子「それが、よくないの。なかなか乾かないし…」
─で、ドライヤーも和風好み。
聖子「そう、そう。やっぱり日本製が一番ね。