平凡の本 1975年2月号
野口五郎1975年の全計画
●正月   3が日は、おもちを食べて寝正月
ゴローは正月が大好きだ。なぜかと言うと、大好物のオモチとオセチ料理をたくさん食べられるからだ。オモチなら、かなり大きいヤツを1度に6個ぐらいペロリ。オセチも「おふくろが作ったヤツが、なんといっても最高」と、いくらでも食べちゃう。新年は、3が日がのんびり正月休み。家で、お母さん特製のオセチをつまみながら、寝ころんでテレビを見るそうデス。
●ステージ    浅草国際で2年連続ワンマンショー
『甘い生活』の大ヒットの勢いにのって、1月21日に兄・寛(ひろし)さん作曲の意欲的な新譜『私鉄沿線』がでる。3月21日(予定)からは、2回めの浅草国際ワンマンショーにすべてを賭ける。「第1回の経験を生かして、スケールの大きいものにしたいナ」と、意欲満々だ。モチロン、夏には恒例の全国縦断リサイタルもある。ゴローは、1975年もステージでデッカク爆発する!
●歌   シンガーソングライターの仲間入り?
「とにかく、いろいろな歌を歌ってみたいナ。ボクは、歌だけには、あらゆる意味でゼイタクをしてみたいんですョ」歌手生活5回めにはゴロー。最近は、兄・佐藤寛さん(『愛ふたたび』の作曲者)に刺激されてか、自分で歌を作ってみる。もう10数曲作品があるとか。そのうち、〝作詞・作曲・佐藤靖∕歌・野口五郎〟なんて、ステキなレコードができるカモ。
●映画    一度だけ映画で勝負したい
ゴロー・ファンには、ビッグニュースだけど、春に、野口五郎主演映画が実現するかもしれない。「ステージなどで歌を歌うには、ある程度、演技力みたいなものが必要なんですネ。そんな意味も含めて、映画の世界って全く知らないけど、ボクの青春を一度だけ燃やしてぶつけてみたい、って気がするんです。ホントに、1回こっきり、ネ」もっか、企画を練っている段階で具体化はしてないけど、ゴローはやる気十分。ゴローらしい青春の哀歓を描いた映画になりそうだ。
●車   やった❗️免許証は時間の問題
いよいよ、待望よ自動車の免許が取れそうだ。もっか仮免で、キミがこのページを読んでるころ、ゴローは真新しい免許証を手にしてニヤニヤしているかもしれない。車の運転でその人の性格がわかるっていうけど、実地試験のとき、ゴローの安定した確かな運転ぶりに、試験官が「ウーン、歌の性格が運転にでてる」と感心したそうだ。そのうち、フェアレディーかムスタングをさっそうと運転するゴローの姿がみられるョ。
●恋   いま、ゴローは燃えている
2月23日で満19歳。いよいよ、カワイイ恋人がいてもおかしくない年齢というワケだ。が、ゴローは白い歯を見せて苦笑する。「恋人?ええ、気長にチャンスを待ちますョ。あせりませんネ。それに、いま、歌に燃えてるんで、正直いって、あんまり考えたことないんだナー。ご期待に添えなくて、ドウモスミマセン。(笑)」

●抱負   マイウェイをマイペースで
「単刀直入にいって、やっぱり、マイペースですネ。ボクらしく、地道にひとつひとつ階段を昇っていきたいナ。若さの力で100%のものを出しきるのは、ある程度可能かもしれない。でも、ボクは、あえて少しずつ、可能な範囲で自分の世界を広げていこうと思うんですョ」
1975年のゴローは、確かな足取りで〝マイウェイ〟を歩きつづける─。