
明星の切り抜き 1975年9月号
野口五郎──アグネス・チャン
野口「ぼくんちへ遊びにおいで‼️」
アグネス「でも五郎くん、すっごく危険なんだって⁉️」

アグネス「五郎ちゃんとは、私がデビューしたばかりの頃、『ラブラブ・ショー』にいっしょに出たのね?おぼえてる?」
野口「ああ、そんなことあったっけね。もう3年ぐらい前になるんじゃないかな。」
アグネス「そう。私、まだ日本語よくしゃべれなくて、オドオドしてばっかりいたネ。」
野口「そうだったかな。よくおぼえてないんだ。あの番組はもう4~5回出ているから。アグネスがたしか3人めだったと思うよ。」
アグネス「つめたいネ。私のほうはよくおぼえてるのに。(笑)」
野口「今日の対談は忘れないヨ。(笑)」
アグネス「もう手おくれね。(笑)」
野口「ところで、夏休みはとれるの?」
アグネス(首をふって)「ずっとお仕事。梅田コマ(大阪)と日劇のショーで、ほとんど夏はつぶれてしまうの。五郎ちゃんは?」
野口「少しは休みとれそうなんだ。車の免許もとったしね、箱根あたりまでドライブして温泉にでもつかってこようと思ってるんだ。」
アグネス「恋人といっしょ?」
野口「ならいいんだけどね。残念ながら、お母ちゃんといっしょさ。」
アグネス「ほんとかな。(笑)」
野口「アグネスこそ、このごろ恋人ができたんじゃない?」
アグネス「えっ、私にコイビト?」
野口「デビュー以来ちっとも変わらないってみんなは言うけど、ぼくには最近すごく大人っぽくなったように見えるんだ。だから、恋をしてるんじゃないかと思ってさ。」
アグネス(うれしそうに)ウフフ…。
野口「でも、アグネスのことだから、恋をしてもきっと肩思いだけだろうけどね。(笑)」
アグネス「どういう意味、ソレ。」
野口「まぁ、あんまり深く考えなくていいの。気らくに、気らくに。(笑)ウヒョヒョッ‼️」
アグネス「五郎ちゃんは悪いヒト。週刊誌に出てたよ。ファンの女の子に部屋のキイ渡して、『今晩待ってるヨ』って言うんだって?おっそろしいねぇ。(笑)」
野口「ええっ、週刊誌読めるの?」
アグネス「日本語難しいけど、そういう記事おもしろいからよくわかるネ。(笑)」
野口「まいるなあ。あんなのみんなデタラメなんだよ。ぼくはいまお母ちゃんといっしょに暮らしてるんだからね。キイなんて他人に渡すわけないじゃないの。」
アグネス「アッハッハ…一生懸命弁解してる。だからあやしいね。(笑)」

野口「いいよ、いいよ。どうせ、ぼくは悪い男の子ですよ。部屋のキイなら今も持ってるから、アグネスにも貸してあげようか。(笑)」
アグネス「キャッ、助けて!(笑)」
野口「どうしてこんな話になっちゃったのかな。(笑)そうだ、車の話をするつもりだったっけ。アグネスは運転できるの?」
アグネス「ぜんぜんダメ。お姉さんはふたりともできるのよ。どんどん飛ばすね。だからこわくて乗れないの。みんなボーソーゾク。」
野口「運転おぼえればいいのに。」
アグネス「自転車なら乗れるよ。去年の秋、金沢でテレビのフィルム撮りした時、ムリヤリ乗せられておぼえたのね。」
野口「自転車は車が2つだろ、自動車は4つあるんだもの、倒れる心配はないし、ずっとやさしいと思うんだけどな。(笑)」
アグネス「そういうの日本語でヘリクツって言うんだって(笑)」
野口「ヘンな日本語知ってるんだけどな。(笑)
アグネス「五郎ちゃん、病気してから、またやせたみたいね?」
野口「うん。病気する前からなんだ。去年、1カ月ばかりボディ・ビルをやったら、筋肉りゅうりゅうとなったんだ。でも、やめたらとたんに元にもどっちゃった。」
アグネス「やっぱり、たくましいほうが魅力あるよ。」
野口「だろ?だから、またはじめるつもりなんだ。このままじゃ、裸の写真も恥ずかしくって撮れないもん。」
アグネス「ハダカの写真!いやだあ。」
野口「べつにすっ裸になるわけじゃないから安心してよ。(笑)…そう言えば、アグネスは今年はじめて水着の写真撮ったね?」
アグネス(下を向いて)「そうなの。とっても恥ずかしかった…。」
野口「どうして水着が恥ずかしいよかな?」
アグネス「ママがうるさかったから。お嫁入り前の娘が、人の前でハダを見せるもんじゃないんだって…。」
野口「じゃ、泳ぎに行ったことないの?」
アグネス「そんなことないよ。香港にいた時は、夏になるとお姉さんたちふたりとレパルス海岸に泳ぎに行ったね。」
野口「それじゃ同じじゃない。もったいないよ。そんなにすごいボインなのにさ。」
アグネス「いや~ッ。やっぱり五郎ちゃんは取っても悪い男の子ですネ。(笑)」