
明星 1977年 切り抜き
「僕が結婚しない理由教えます」

恋の噂 1972年、まだ明大中野高校2年生の時に『恋する季節』で歌手としてデビュー。今と違って、学生芸能人のはしりだった。橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦のあとを継ぐ〝新御三家〟として少女の熱いため息と黄色い声に取り囲まれるが、フシギとあまり浮いた話がない。唯一の噂は、歌手の岩崎宏美と「すわ、結婚⁉️」と騒がれた時。今から数年前のことだ。現在の浮いた噂は、デビュー以来の顔見知りの記者がみんな雑誌の編集長クラスなので、もみ消してくれる(?)そう。牡羊座、血液AB型

●疑似体験的女性心理操作術、公開します
ちょっと古い話で恐縮ですが、ヒデキが郷ひろみや野口五郎と共に「新御三家」と呼ばれていた頃のこと、覚えてますか。それも、今をさること12年前。そのヒデキが、今年29歳(1984年)と聞いて、何かとても意外な感じがするのは、私ばかりじゃないと思います。
エ、まだそんな年なの⁉️ 3人の中で一番大人びて見えた彼は、今まさに妙齢にさしからんとしていて、川崎は鷺沼(さぎぬま)の近郊ベッドタウンに、7部屋の持ち家を備えて、「できるだけ早く結婚したい」と、神妙に語るのでした。
「2年前に注文建築で建てたのはね、自分がこつこつ貯めたお金を銀行に預けるより、土地という資産にしておいたほうがいいと思ったからなんです。エ、税理士にでも相談したのかって?僕、高校は商業科にいたから、多少そういうことの知識もあって、銀行に納めておくより、割もいいんじゃないかと思ったの。なんかいやだなね、おれも」(笑)
このしっかりぶりは、どこから生まれるのでしょうか。万事整って、あとは妻を迎え入れるのみ!さぞかし優しくしてあげるんでしょうね。
「僕ね、女の人っていたわってあげなきゃならない存在だと思うの。これ言うと、いつも『男尊女卑!」なんて誤解されるんだけど、男も女もお互いまったく別モノだ、という所からスタートすると、スムーズに一緒に暮らせるんじゃないかな。例えば、女性には生理があるけど、男性にはない。当然わからない。これ以外にも、女性、男性それぞれの世界でしかわからないってこと、いっぱいあるのね。そういう部分のことに関してはお互い言っちゃだめなの。自分にはわからないんだから、ひたすら聴いてあげればいいの」

●尽くし尽くされの〝愛の相乗効果〟
ところで〝適度に不良〟なお方の好みのタイプって、どんなのでしょう。
「ハートが非常にシャイで、かつ大変オトナの熟女で、僕が母胎で安らいでいるような気分に、させてくれる人かな。ほら、よく女の人が、オトナであってコドモの男性が好きだって言うのと一緒ですよ。年齢は、上限は僕より2~3歳年上。下限は5~6歳年下かな」
で、どんな恋愛模様なのかしら。
「僕ね、数多い男性の中で非常に少ないタイプだと思うんだけど、恋のプロセスのひとつひとつをじっくり楽しみたいのね。ませてたから、学生時代の頃、好きな子にデートのたびに、チョコレートとバラ一輪を渡したりしてた。ステキな女性がいて、ほんとは今日にでも食べちゃいたいと思っても、〝お預け、お預け〟と思っちゃうのね」
そのロマンチックで古風なところ、たまりませんわ。それにかなり騎士的、禁欲的。
「よく恋ってギブ・アンド・テイクっていうでしょ。不思議なもんで、僕って尽くしてもらうと、そのありがたみで、尽くしてくれる部分をさらに包んであげたいと思っちゃうの」
恋の高め方もよーく心得てらっしゃる。プレイボーイ、だけどそれをもって余るオトコ気とスケールの大きさをあわせ持ってますね。
「〝恋にはいつか終止符があるけど、愛は永遠〟だと思うの。恋ってのは、電話がかかってこないとか、見返りを期待する。でも、愛は見返りがなくてもいいわけ。僕は妻を愛するよ」…スゴイデスネェー。こんな言葉をするすら言えるあなたにまけました。でも、準備万端、理論もしっかりのあなたが、ナゼ結婚なさらないんでしょうね。
「今の状態をけっこう楽しんでるからね。仕事は順調、ガールフレンドとは適当に会える、せっぱつまってないからかなぁ」
ステキなヒデキ様。早いうちにせっぱつまってください様。

小学六年生お正月特大号付録1973年12月
お兄さんからもらったポスター。