続き  ダイアナ元姫よ永遠に!ああ薔薇のひと   女性自身緊急増刊1997年10月
やさしさと親しみと愛らしさと
──○ありし日の笑顔集




版権独占  フランス『ル・モンド』紙
「社会の弱者を助けることが最大の幸せなの!」
離婚後ますますエイズ撲滅や対人地雷の撤去などの活動を精力的に続けていたダイアナ元姫。
英王室との衝突、マスコミからの攻撃にもひるまず、自らの選んだ道を突き進む勇気を語ったこのインタビューは、世界へ向けての最後のメッセージとなった。
「ようこそ」
ダイアナ 元姫は、その魅力的な瞳と同じブルーの袖なしの丈の短いドレス姿で、記者を迎えてくれた。首には大粒の真珠のネックレスが巻かれ、ハイヒールを履いている。にっこりとほほえみ、親しげに手を差し出して、記者の手を握った。
写真をめぐるダイアナ元姫の手がとまった。彼女の視線をとらえたのは、去年の2月にパキスタンで撮られた1枚だった。その病院に入院している一人の小さな子供を、彼女が腕に抱いているカットだった。
「ラホールのガン専門の病院を慰問したときのなの。ここに末期ガンの幼い子供たちが大勢、入院してたわ。そのなかの一人の前で、私の足がとまったの。その子はとても悲しい目をしていて、体は痩せ衰えていた。死が近いことを聞かされた私は、母親に『息子さんを抱いていい?』って聞いたの。彼女はほほえんでうなずいたわ」だが、ダイアナ元姫が抱こうとしたとき、その子が、突然、こう叫んだという。
「ボクを笑い者にしないで!」
彼女は、ショックを受けた。
「ああ、神様。私がなぜ、そんなことを!私は声も出なかった。そのとき、母親が彼に説明してくれたの、私たちは、ただお話ししてるだけだってね。その子は目が見えなかったの。ガンが脳に転移していたからよ。事情がわからなくて不安になったのね。私は彼をギュッと抱き締めてあげたわ。」
チャールズ皇太子と正式に離婚して以来、ダイアナ元姫は、自分がやりたいことを自分で選択できるようになった。この点でも、彼女は自立心の強さを周囲に示した。
「誰も、ああしろこうしろと、私に指図できないわ。私は、自分の本能に従って行動する。自分の本能が、最高のアドバイザーなの。」